再就職する際、必要なものや書類が多くあります。
しかし、実際に再就職を経験しない限り、具体的に何が必要なのか検討がつかないものでしょう。
人生で何度もあるわけではない再就職ですが、人生の大きな分岐点で失敗をしたくはないものです。
ここでは退職時にもらう書類を含め、再就職に必要な書類を解説します。
人生において重要な再就職がうまくいくよう、ぜひ最後までご覧ください。
目次
再就職の際の必要書類
再就職する際には、さまざまな書類の提出が必要です。
なかには取り寄せに時間がかかるものも含まれています。
前職を退職するときに申請しておくべき書類もあるため、事前に確認しておきましょう。
一般的な必要書類
まずは、再就職する際に一般的に必要となる書類から解説します。
企業によって多少違いがありますが、ここで解説する書類は原則必要となることが多いため、事前に準備しておきましょう。
再就職先に提出する書類のなかには、前職の退職時に受け取っておかなければ、再就職の手続きに手間取ってしまうものもあります。
特に「雇用保険被保険者証」「年金手帳」「源泉徴収票」は、忘れずに受け取っておきましょう。
この他にも、企業側から提出を求められる書類があるため、確認が必要です。
再就職先から提出書類の一式や様式を受け取った場合は、早期に目を通しておきましょう。
雇用保険被保険者証
雇用保険被保険者証は、雇用保険の加入手続きに必要です。
勤務先を退職する際には必ず受け取りましょう。
紛失した場合は、ハローワークで再発行が可能ですが、発行までに時間がかかります。
早期の申請が手続きをスムーズにする秘訣です。
年金手帳
年金加入手続きには年金手帳が必要です。
退職時に企業から渡されたら、早めに再就職先に提出しましょう。
年金手帳を万が一紛失、基礎年金番号通知書を紛失した場合は、年金事務所に「基礎年金番号通知書再交付申請書」を提出して、基礎年金番号の再発行をします。
令和4年4月から年金手帳は基礎年金番号通知書に切り替わっており、年金手帳は再発行されません。
源泉徴収票
源泉徴収票は転職先で年末調整をする際に必要になります。
再就職を年内にしなかった場合は再就職先で提出が求められないこともありますが、自身で確定申告を行うために必要です。
多くの企業では従業員の退職後に源泉徴収票を発行するため、再就職日に源泉徴収票が間に合わない場合もあります。
その際は、前の勤務先にいつ頃源泉徴収票が発行できるかを確認し、再就職先に早めに伝えましょう。
給与振込先届出
再就職先に給与の振込先を伝えるために必要です。
再就職先によって様式が異なります。
捺印と記入が必要なため、事前に口座番号などを用意し、銀行の届出印を確認しておくとスムーズに提出できるでしょう。
給与振込先届出を間違って記入してしまうと、給与が振り込まれないだけではなく、訂正に時間を取られてしまいます。
間違いがないよう慎重に記入しましょう。
扶養控除等申告票
「扶養」と入っているため、扶養家族がいる人のみが再就職で必要なものだと思われてしまいますが、扶養家族の有無に関わらず提出が必要です。
扶養控除や配偶者控除などの社会保険や、障害者控除などの控除を受けるために必要な書類です。
再就職先から法定の申告用紙を渡されるので、記入しておきましょう。
健康保険被扶養者(異動)届(扶養家族がいる場合)
扶養家族がいる人のみ提出が求められます。
その際、被扶養者全員のマイナンバーも必要になります。
健康保険被扶養者届を記入するのは、原則被保険者です。
本人が知らせないと企業側は手続きが必要かどうか判断できないため、自分から必要であることを伝え、書類をもらうか、自分で印刷を行い企業側に提出しましょう。
企業によって必要な提出書類
企業は再就職にあたって必要な書類を、事前に採用者へ通達する場合が多いです。
しかし全企業が必ず通達してくれるとは限らないため、自分でも何が必要か事前に確認することで漏れなくスムーズに再就職の手続きができるでしょう。
企業によっては健康診断書や資格証明書など、書類の取得に時間がかかるものの提出を必要とするケースもあります。
早い段階で入社時に必要な書類を確認しておくことで、書類申請が遅れるという状況を免れることができるでしょう。
以下では、一般的に提出が必要な書類の他に、企業によっては必要なケースがある提出書類をまとめましたので、ご覧ください。
健康診断書
採用者の身体状況や健康状態を企業側が知るために、提出が求められることがある書類です。
前職で働いている間の定期健診結果でも良いのか、入職直前に健診を受け診断書を発行してもらう必要があるのかは、企業によって異なるため、確認しましょう。
また入職直前の健診結果を求められた場合、健康診断の費用は自身で負担する必要があるのか、会社側が負担してくれるのかを確認しておくことも大切です。
企業側から所定の医療機関を指示される場合もあるため、事前にまとめて確認しておくと良いでしょう。
免許・資格証明書
免許や資格が必要な特殊な作業を行う場合、その資格を持っていることを示すために提出を求められることがあります。
資格や免許によって手当がつく会社では、提出を求められることがほとんどです。
万が一免許・資格証明書を紛失してしまった場合、合格証明書を再発行できるものもあります。
国家資格であれば管轄する国・地方公共団体へ、公的資格であれば主催する団体や法人へ申請をしましょう。
入社承諾書・入社誓約書
入社するにあたって虚偽がないことや、入社に対し条件を確認し承諾しているかなどを確認するために必要な書類です。
社内の規則や守秘義務などについて記載されている場合もあるため、細部まで目を通しましょう。
日付や名前の記入だけではなく、捺印が必要な場合もあります。
身元保証書
身元証明書といわれることもあり、身元保証人となる人が記入します。
絶対に自分で記入してはいけません。
一般的に親族に保証人を依頼することが多いですが、難しい場合は保証人を探し記載してもらう必要があります。
また、身元保証人は記入だけではなく、捺印も求められます。
再就職で会社に提出する必要書類を期日までに準備できないとき
事前に準備していたつもりでも、いざ再確認したら書類が足りないことに気付く場合もあるでしょう。
また書類を紛失してしまったときなどにも、頭が真っ白にならないよう、以下に対処法を掲載しました。
再就職に必要な書類をなくしてしまった
万が一、必要書類を紛失してしまった場合は、早急に再発行を申請しましょう。
公的書類であれば再発行できるものが多いので、焦らずに手続きをします。
前勤務先から渡された書類の紛失であれば、前勤務先に正直に状況を伝え、再度発行してもらえるかどうかを確認します。
自分で紛失した書類を見つけるまで探すのではなく、新しい書類を申請したほうが確実で早いケースも多いでしょう。
自分で見つかるまで探したいという気持ちがある場合でも、紛失した書類の再発行手続きだけでも行っておくことで、のちに見つからなかった場合でも、再就職先に提出を待たせる時間を最小限にできます。
再就職で用意するものが期日に間に合わない
必要書類が期日までに間に合わないとわかった場合、早急に再就職先へ連絡をします。
「怒られてしまうかも」や「入職前から変なイメージがついてしまう」など悩んでしまうかもしれませんが、後回しにすると迷惑をかけてしまうことになるので、いち早く正直に現状を伝えましょう。
またその際、どの書類をいつ頃に提出できるのかの見立てを明確に伝えることで、企業側はスケジュール調整がしやすくなります。
社会人としてのマナーでもあります。
そのためにも、前の職場や公的機関に書類の再発行を依頼する際には、再発行にかかる期間を合わせて確認しておくことが重要です。
再就職で必要な書類を見落とさない方法
再就職で必要な書類は、想像以上にたくさんあります。
確認しても見落としてしまう可能性があるでしょう。
ここでは、見落としをしないための対処法を2種類掲載しましたので、ご覧ください。
事前に必要な書類はメモしておく
事前に必要な書類を確認し、メモしておきましょう。
メモすることで、あとで容易に見返すことができます。
携帯やスマートフォンのメモアプリを使えば、常に持ち歩いている機器で確認ができて便利です。
また、作成した書類データやメモを1つのフォルダにまとめて保存しておくのも良いでしょう。
特定のフォルダに保存していれば、メモの紛失リスクを下げることができます。
退職時に、前の会社からどの書類を受け取ったかを確認しておくことも重要です。
再就職先に提出する書類が事前にわかっている場合、チェックリストを作成し、前の職場からもらった書類をチェックすることで、抜かりなく準備しましょう。
個人的なデータはバックアップを忘れずに
個人的なデータは、事前にバックアップをしておくことも重要です。
前の勤務先で使用していたパソコンなどにデータを保存しておくと、退職後にアクセスできなくなり、削除されてしまう危険性があります。
プライベート用のパソコンがあれば、そちらに必要書類のデータをバックアップしましょう。
ただし、個人情報や前職の社内秘密などを漏洩しないよう、必要最低限の書類のみのバックアップを心がけることも大切です。
再就職で必要なものは事前に確認、準備しよう
再就職で必要な書類は多くあり、企業によっては申請に時間がかかる書類の提出を求められる場合があります。
なかには、退職時に前の職場から受け取らなくてはならない書類もあります。
書類を万が一紛失してしまった場合は、焦らずに再発行の可否を関係機関に確認し、いち早く手続きしましょう。
書類の漏れがないよう、必要書類は事前にメモをとっておくか、データとして保存しておくこともおすすめです。