
インターンシップ先へのメールの返信は、ビジネスマナーが問われる重要なコミュニケーションの一つです。
しかし、学生にとってメールの書き方やマナーについて不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、インターンシップ先へのメール返信について、基本的なマナーやシーン別の例文を交えて詳しく解説します。
これらを読んでメール返信の基礎知識を学びましょう。
目次
インターン先からのメールの返信はどう書く?
インターン先からのメールへの返信を書く際には、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
件名の付け方や宛名の書き方、本文の構成など、ビジネスメールならではのルールがあるからです。
ここからは、インターン先へのメール返信を書くうえで気をつけるべき点を見ていきましょう。

件名のRe:は消さない
送られてきたメールを返信する際、件名は元のメールの件名に「Re:」が付いて表示されます。
この「Re:」は返信を意味する “Reply”の略語で、返信メールであることを示すものです。
返信の場合は、件名を変えずに「Re:」を付けて返すと良いでしょう。
「Re:」を消してしまうと、別件のメールと勘違いされたり、何に対しての返信なのかが伝わらなくなってしまう恐れがあります。
さらに、件名に相手の名前や部署などが入っている場合でも、変更や削除はしないようにしましょう。
宛名には御中か様を付ける
メールの本文を書く前に、まず宛名を記載します。
宛名の書き方として、相手が部署単位といった組織の場合は「御中」、採用担当者など個人の場合は「様」を付けるのが一般的です。
また、宛名は必ず「会社名」「部署名」「担当者名」の順番で書くようにしましょう。
会社名を書く際は、「(株)」などの略称ではなく、「株式会社」と正式名称で記載することが大切です。
なお、「御中」と「様」は併用できないため、ケースに合わせて使い分けてください。
<OK例>
株式会社〇〇
△△部 □□課
××様
<NG例>
〇〇(株) △△部 □□課 御中
××様
本文は3構成で書く
メール本文は、以下の3つの構成で書くのが基本です。
- あいさつ文
- 本題
- 締めの言葉
本題の部分では、改行や箇条書きを使って読みやすい文章を心がけましょう。
また、返信のあいさつ文としては、「お世話になっております。」が無難です。
署名を書く
メールの最後には、署名を書き添えましょう。
学生の場合、署名には以下の内容を盛り込むのが一般的です。
- 氏名
- 大学名
- 学部
- 連絡先
また、署名をテンプレート化しておくと、メールを書く手間が省けて便利です。
メールサービスによっては、署名のテンプレートを作成できる機能があるので、ぜひ活用してみてください。
<署名の書き方例>
〇〇大学△△学部□□学科
×× (名前)
Email: xxxx@example.com
Tel: xxx-xxxx-xxxx
インターン先へのメール返信のマナー
ここまで、メール返信の書き方について解説してきました。
続いては、インターン先とのメールのやり取りで気をつけるべきマナーについて、詳しく見ていきましょう。
メールを使ったコミュニケーションは、顔を合わせての対話とは異なる独特のルールがあります。
ビジネスシーンで恥をかかないよう、マナーをしっかりと身につけておくことが大切です。
来たメールには基本的に返信する
インターン先から届いたメールには、基本的に返信するようにしましょう。
メールを受け取り内容を理解したことを相手に伝えられます。
また、返信が遅れてしまった場合は、冒頭で遅れたことを一言詫びるのがマナーです。
無視をしたり、返信が大幅に遅れたりすることは避けましょう。
なお、インターンシップ先から前日の確認として送られてくる「リマインドメール」や、企業からの自動メール、返信不要の記載があるメールには、返信する必要はありません。
できる限り早めに返信する
インターン先へのメールは、できる限り早めに返信することを心がけましょう。
受信したメールは、なるべく当日中に目を通すクセを付けておくと良いでしょう。
理想としては、24時間以内に返信を送るのがベストですが、深夜帯は避けるべきです。
万が一、返信までに24時間以上かかってしまった場合は、メールの冒頭で返信が遅くなったことを詫びる一言を添えるようにしてください。
全員に向けて返信する
インターン先から届くメールには、さまざまな関係者がCCに入れられているケースがあります。
その場合は、送信者本人だけでなく、全員に向けて返信するのがマナーです。
担当者のみに返信してしまうことのないよう注意しましょう。
全員にメールのやり取りが見えるようにすることで、情報共有がスムーズになります。
ただし、質問や相談など、個人的なやり取りをする際は、担当者にのみ返信を送るようにしてください。
インターン先に送るメール返信の例文
ここからは、インターンシップにおけるさまざまなシーンを想定し、実際のメール返信例を見ていきましょう。
例文を参考に、自分なりの言葉でメール返信を作成してみてください。
例文は必ず一言一句真似をする必要はありません。
むしろ、例文を参考にしつつ、自分の言葉で丁寧に伝えることを意識しましょう。
状況に合わせて、例文をアレンジする柔軟性も大切です。
インターンシップ選考通過時のメール返信
インターンシップの選考に通過した際は、以下のようなメール返信を送ると好印象です。
選考通過の喜びと今後への意気込みを、端的に伝えることを心がけましょう。
<例>
株式会社〇〇
人事部 採用担当
××様
お世話になっております。
〇〇大学△△学部□□学科 の××です。
このたびは、インターンシップに参加できるご連絡をいただきありがとうございます。
大変うれしく思っております。
インターンシップでは、貴社の業務理解が深められるように、自分なりに精一杯力を尽くす所存です。
チームの一員として役割を全うできるよう、事前の準備も含めてしっかりと取り組みます。
インターンシップ当日を心待ちにしております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
〇〇大学△△学部□□学科
×× (名前)
Email: xxxx@example.com
Tel: xxx-xxxx-xxxx
インターンシップ参加時のメール返信
インターンシップへの参加可否を返信する際は、以下のような例文を参考にしてください。
シチュエーションに合わせて、適切な返信文を送るようにしましょう。
<例>
【参加する場合】
株式会社〇〇
人事部 採用担当
××様
お世話になっております。
〇〇大学△△学部□□学科の××です。
インターンシップへのご案内ありがとうございます。
ぜひ参加させていただきたいと思います。
インターンシップでは、貴社の業務について理解を深めるとともに、自身のスキルアップに努める所存です。
当日はどうぞよろしくお願いいたします。
〇〇大学△△学部□□学科
×× (名前)
Email: xxxx@example.com
Tel: xxx-xxxx-xxxx
【参加を保留する場合】
株式会社〇〇
人事部 採用担当
××様
お世話になっております。
〇〇大学△△学部□□学科の××です。
このたびはインターンシップのご案内をありがとうございます。
ぜひ参加したいのですが、授業の都合などで現時点でスケジュールがはっきりしておりません。
つきましては、誠に勝手なお願いで恐縮ですが、〇月×日までお返事を保留させていただけますでしょうか。
ご迷惑をおかけしますが、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
〇〇大学△△学部□□学科
×× (名前)
Email: xxxx@example.com
Tel: xxx-xxxx-xxxx
【参加を辞退する場合】
株式会社〇〇
人事部 採用担当
××様
お世話になっております。
〇〇大学△△学部□□学科の××です。
このたびはインターンシップのご案内ありがとうございます。
大変申し訳ありませんが、こちらの都合でいただいた日程でのインターンシップへの参加が難しくなり、参加を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。
貴重な機会を頂いたにも関わらず、このようなお返事となり申し訳ございません。
また、本来なら直接お詫びするところ、メールでのご連絡となりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。
今回は参加を見送らせていただきますが、貴社に興味を持っているのは変わりありません。
可能であれば今後、貴社のイベントなどに参加させていただければ幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
〇〇大学△△学部□□学科
×× (名前)
Email: xxxx@example.com
Tel: xxx-xxxx-xxxx
メール内容に対して質問をする場合
インターン先からのメールに対して質問がある場合は、以下のような返信を送りましょう。
質問は要点を絞り、わかりやすく伝えることが大切です。
また、複数の質問を併記する場合は、回答漏れを防ぐために、それぞれに番号を振っておくのもおすすめです。
<例>
株式会社〇〇
人事部 採用担当
××様
お世話になっております。
〇〇大学△△学部□□学科の××です。
このたびはインターンシップのご案内いただき、ありがとうございます。
メールを拝読し、インターンシップ当日のスケジュールについて、以下2点質問がございます。
- 服装について、オフィスカジュアルなどの指定はございますでしょうか。
- 持ち物として、筆記用具の他に何か特別に用意すべきものはありますでしょうか。
また、集合場所や交通手段についてもあらためて確認させてください。
集合時間を午前9時と認識しておりますが、間違いないでしょうか。
お手数をおかけいたしますが、ご回答いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
〇〇大学△△学部□□学科
×× (名前)
Email: xxxx@example.com
Tel: xxx-xxxx-xxxx
参加後のお礼のメール
インターンシップ参加後は、必ずお礼のメールを送るようにしましょう。
インターンシップで得られた学びや気付きを具体的に伝えることで、有意義に過ごせたことが伝わります。
また、お世話になった社員の方のお名前を挙げて感謝の意を示すのも効果的です。
<例>
株式会社〇〇
人事部 採用担当
××様
お世話になっております。
〇〇大学△△学部□□学科の××と申します。
先日のインターンシップでは、ご多忙のなか、丁寧にご指導いただき誠にありがとうございました。
今回のインターンシップに参加し、チームで働くことの大切さや、仕事への向き合い方など、多くの学びを得ることができました。
特に印象に残ったのは、〇〇部の□□様から伺った、「失敗を恐れずチャレンジすることの大切さ」というお言葉です。
この言葉を大切に、今後の学生生活でも積極的に挑戦を続けていきたいと思います。
また、インターンシップ中は、社員の皆様が温かく迎え入れてくださったことも大変うれしかったです。
社内の雰囲気の良さや、風通しの良い社風を肌で感じることができました。
貴社の理念や社風にも非常に共感を覚え、ますます貴社で働きたいという思いが強くなりました。
インターンシップで得た気付きを活かし、学業に励むとともに、今後のキャリアについても真剣に考えを深めていきたい所存です。
末筆ではございますが、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
〇〇大学△△学部□□学科
×× (名前)
Email: xxxx@example.com
Tel: xxx-xxxx-xxxx
インターン先からのメールにスムーズに返信するために
ここまで、インターン先へのメール返信について、マナーや例文を交えて解説してきました。
最後に、メールの返信漏れを防ぎ、スムーズなコミュニケーションを取るための工夫を2つ紹介します。
これらの方法を実践することで、ミスのないメールのやり取りを心がけましょう。
フラグを立てておく
返信が必要な重要なメールには、フラグ機能を使って目印を付けておくと便利です。
受信トレイに大量のメールが溜まってしまうと、返信すべきメールを見落としてしまう恐れがあります。
フラグを立てておくことで、メールを見返す際に返信漏れを防ぐことができるでしょう。
優先順位に応じて、フラグの色を変えるのも効果的な方法です。
フォルダ分けをする
企業ごとにメールのフォルダを分けておくのも、おすすめの方法です。
メールの自動振り分け機能を使えば、受信したメールを自動的に指定のフォルダに振り分けることができます。
フォルダ分けをしておけば、間違えて他社に返信することもなくなりますし、過去のやり取りも探しやすくなります。
また、重要なメールをアーカイブしておくことで、いつでも確認できる状態を保てるでしょう。
インターンのメール返信はマナーをわきまえて行おう
インターンシップ先とのメールのやり取りは、ビジネスパーソンとしての第一歩といえます。
件名や宛名の書き方など、ビジネスメールの基本的なマナーを身につけることが大切です。
また、メールの返信は適切なタイミングで、できるだけ早めに行うよう心がけましょう。
返信が遅れてしまった場合は、必ず遅れたことを謝罪し、誠意を持って対応することが求められます。
シーン別の例文を参考にしながら、実践的なメールライティング力を磨いていきましょう。
自分の言葉で、明確かつ丁寧に伝えることを意識することが重要です。
インターン先とのメールのやり取りを通して、確かなビジネスマナーを身につけていってください。