転職のための面接では、どのような質問をされ、どのように回答をしたら良いのか、悩む方もいるのではないでしょうか。
面接で不安になったり緊張したりするのは自然なことです。
なるべく落ち着いて面接を乗り越えるためには、事前にしっかりと準備をすることが必要です。
この記事では、転職面接でよくある質問と回答例をご紹介します。
質問ごとにポイントも解説するので、参考にしながら面接に備えて対策をしましょう。
目次
転職面接でよく聞かれる質問と回答例
企業や面接官によって、面接で質問される内容はさまざまです。
とはいえ、転職面接の場面でよく聞かれる質問は存在します。
今回は、転職面接のよくある質問集を作りました。
それらの質問に対する回答例をよりわかりやすくするため、ポイント解説も添えています。
ここでは事務職を例に質問と回答を用意してありますが、あなたの職種や経験に置き換えて参考にしてみてください。
自分についての質問
ほとんどの面接で共通の質問内容として、あなた自身についての質問があります。
面接官は、あなたの人格や良識がある人かどうかを知りたいものです。
第一印象を良くするためにも、まずはあなたの人柄や熱意をしっかりと伝えましょう。
自己紹介をお願いします
〇〇(フルネーム)と申します。
本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。
私は、前職の〇〇会社で一般事務として書類作成、データ入力を軸に、給与計算、決算業務など、労務や経理の業務にも携わってきました。
幅広い事務のスキルを御社でも活かせると考え、応募しました。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
自己紹介のポイントは、面接先と関連のある要点をまとめて簡潔に伝えることです。
長くなってしまうと要点がぼやけてしまいます。
志望動機を教えてください
御社は労務や経理の仕事がスムーズに行えるようマニュアルが整えられており、社員一人ひとりに合ったスキルアップができる環境であると聞いています。
労務や経理の仕事にはこれまでサポートで携わっており、正確さとスピードを求められるこの業務において、さらにスキルアップしたいと思うようになりました。
事務職の幅広い経験を活かし、御社と一緒に成長していきたいと考え、志望しました。
志望動機のポイントは、なぜ面接先に転職したいのか、という思いを伝えることです。
長所と短所を教えてください
私の長所は、行動力があることです。
以前、社内のオペレーションに時間がかかっていたことから、効率的な方法はないか考え、思い切ってオペレーションの変更を提案しました。
変更による不具合も想定されたので、ある程度解決策を提示してから、行動に移しました。
結果、変更前に対して時間短縮を実現できました。
短所は心配性なことです。
先ほどのエピソードのときにリスクを考えすぎ、対策を提示するまでに少々時間がかかってしまいました。
対策として、あらかじめ調べる時間を決め、時間内に終える工夫をしました。
ここではあなたの人柄を見ています。
短所も可能な限りプラスに変換して伝えましょう。
前職のなかで弊社の仕事に活かせるスキルはありますか?
前職の一般事務では、文章作成ソフトや表計算ソフトなどを使い書類作成を行っていました。
スキャナ、プリンタなどの幅広いオフィス機器も毎日使用し、労務や経理のサポート業務にも携わっていたため、社会保険の知識も少しあります。
また、給与計算では給与計算ソフト◯◯を使っていました。
使えるソフトや機器の種類と、どの程度使えるのかを伝えましょう。
採用担当者は、研修指導に時間をあまりかけずに業務に当たることができるかを知りたくてこの質問をしているのです。
仕事に対する思考の質問
面接官は一緒に働くことになるかもしれない志望者が、どういった思考で仕事に取り組むのかを知りたいと思っています。
まずは今までの経験や、職務上印象に残っているエピソードを書き出してみましょう。
内容を回答に落とし込み、具体例を交えながら伝えることがポイントです。
事務職でやりがいを感じるのはいつですか?
毎年社内のホームページに売上実績を載せることが決まっているため、他部署から掲載依頼が来る前に先回りして進めました。
さらにカテゴリ別に分け、新規部門を追加し従来よりも見やすく掲載したことで、みんなに大変喜んでもらえました。
私が培ってきたスキルやちょっとした気配りで、誰かに喜んでもらえることに、とてもやりがいを感じます。
採用担当者は、志望者が仕事でどういったことに価値を見つけ、喜びを感じることができるのかに関心があります。
事例を交えて伝えられると、面接官もイメージが湧きやすいでしょう。
事務職の役割はなんだと思いますか?
スタッフが各々の仕事に専念できるように、その分野の人でなくてもできる事務業務をサポートし、社内の業務を円滑にすることが事務職の役割だと思います。
円滑な業務を行うために、パソコンスキルを磨くだけでなく、日常的に良好なコミュニケーションを心がけてまいりました。
この質問を通して、採用担当者は志望者が組織のなかで事務職としての役割を理解し、役割を担うために考えて行動できるかを判断します。
回答が浮かばない場合には、今までの業務からそれらがなぜ必要なのかを深掘りしていくと、役割や必要性が見えてくるでしょう。
課題や困難があったときにどのように考え行動しましたか?
緊急の依頼があったときに思うように時間を確保できず、定型業務に余白がないことに課題を感じたため、業務の優先度と着手する時間帯を決めました。
自分の仕事の型を変えたことで余白が生まれ、緊急の依頼にも臨機応変に対応できるようになりました。
課題を提示したあとに改善策を伝えると、スムーズに答えることができます。
できる限り具体的に伝えることを心がけましょう。
スキルアップのために努力していることはありますか?
給与計算に携わるようになってからは、基礎知識をつけるために〇〇検定試験に向けて勉強し、合格できました。
他には、月に最低2冊を目標に実用書を読み、仕事に役立つヒントを得て、実際の業務に落とし込んでアウトプットするようにしています。
仕事に関する知識などを身につけるために、自主的に取り組んでいることを伝えるのがポイントです。
趣味など直接的には関係がないことでも、何らかの形でスキルアップに役立つのであれば、積極的に関連付けて伝えましょう。
答えにくい質問
答えにくい質問をされる意図はさまざまですが、転職に対する理由を深掘りし、志望者が本当に入社したいのかを確認するのも一つの理由です。
なぜ退職をしましたか?
前職では一般事務として働いていましたが、経理や労務業務のサポートをすることも増えたことから、これらの業務にやりがいを感じるようになりました。
そこで、そうした業務を主軸に働きたいと上長へアプローチしたところ、一時的な人員不足の観点から、実現は困難と返答をもらいました。
退職を決めたのは、環境を変えなければ自分のスキルアップの実現は困難と思ったためです。
志望動機につながる回答にもなりますが、ここで聞かれているのはあくまでも退職した理由です。
マイナスな退職理由の場合は前向きな表現に変換し、熱意を伝えましょう。
他に受けている会社はありますか?
今までの事務職のスキルを活かし、新たなキャリア形成をめざすことのできる企業として、御社とは別に1社応募しました。
しかし、ホームページや求人票を見て、御社が一番魅力的に感じたので、御社が第一志望です。
他に受けている企業があれば伝えても問題ありませんが、複数受けている場合は業種など関連性の高い企業のみ伝えましょう。
その際、面接先の企業が第一志望という熱意をアピールすることもポイントです。
転職面接でのよくある質問を把握して事前に対策しよう
今回は、転職面接でのよくある質問と回答例を紹介しました。
たとえ社会人経験のある人であっても、面接への不安や緊張はあると思います。
面接の場で聞かれる質問を具体的にイメージし、それらへの回答を事前に用意できれば、不安や緊張も和らぐでしょう。
今回ご紹介した例を参考に、しっかりと対策をし、落ち着いて面接に臨みましょう。