・キャリアコンサルタント
・外国人雇用管理士®
【プロフィール】
2度のアメリカ留学経験をはさみ、20年以上外資系IT企業を渡り歩きグローバルプロジェクトに従事したのち、2016年にキャリアコンサルタントとして活動を開始。現在は中小企業の従業員のキャリア、メンタルヘルス、テレワークに関する課題解決支援、外国人留学生の就職支援、個人向けキャリアセミナーなどを中心に活動中。
転職に対しては、多くの人が漠然とした不安を感じているものです。
この記事では不安を感じる理由と、不安の解消方法を詳しく解説しています。
目次
転職する際の漠然とした不安の原因とは？
ある調査では、7割弱の人が転職するときに漠然とした不安を感じています。
転職に関する漠然とした不安は、主に情報不足からくるものであり、自分が何かを知らないことが原因です。
また、転職に対する漠然とした不安の理由は、転職活動前と、転職活動後でも、それぞれ異なります。
転職活動前に不安になる理由
転職活動前に不安になる理由として、よくあるものを3つ紹介します。
- 希望する条件を満たした転職先が見つかるのか
- 書類審査を通過できるか
- 転職活動がスムーズに進められるのか
転職活動をする前の不安の理由としては、自分が経験したことのないことに対する未知の不安が多い傾向があります。
転職活動後に不安になる理由
転職活動後に不安になる理由としては、以下の3つが多く挙げられます。
- ほかに条件の良い会社があったのではないのか
- 転職先の人間関係や社風に馴染めるのか
- 自身の経験やスキルが通用するか
転職活動後の不安の理由としては、実際に働くことでの自分の理想と現実とのギャップに不安を感じることが多い傾向があります。
【転職活動前】の不安対策方法
転職活動前の不安の対処方法を3つ紹介します。
- 自己分析・企業分析を徹底する
- 余裕をもって書類を作成する
- 転職経験者からのアドバイスを受ける
まずはこの3つを行い、準備不足や情報不足からくる転職活動前の漠然とした不安や焦燥感を少しでも減らしましょう。
自己分析・企業分析を徹底する
自己分析・企業分析の徹底は、自分の特性に合った転職先を見つけるために必要不可欠です。
自己分析をすれば、転職を通して自分が何をしたいのか、自分は何が得意で、何ができるのかが明確になるでしょう。
これらが明確になることで、転職活動における軸や優先順位がはっきりとし、漠然とした不安を減らすことができます。
企業分析を深めれば、入社後の自分の理想と現実とのギャップを抑えることができます。
企業自体の分析はもちろんですが、業界の知識も把握しておくことで、業界内での企業の立ち位置や戦略、事業方針などを競合他社と比較しやすくなり、その企業がやろうとしていることを理解する助けになるでしょう。
余裕をもって書類を作成する
履歴書や職務経歴書の作成時間に余裕がないと、焦りで不安になって、丁寧な書類作成ができなくなるかもしれません。
ゆとりをもって書類作成に取り掛かれば、企業分析や自己分析の内容をしっかり反映した志望動機や自己PR文を作成できるでしょう。
誤字脱字のチェックも入念にできるため、ケアレスミスも減らせます。
また、余裕をもって書類を作成することで、転職エージェントのようなプロから有益なアドバイスを受けながら、書類をより良いものにブラッシュアップすることができます。
プロの目が入ることで、「この書類で選考に通るのだろうか」といった不安の軽減にもつながります。
転職経験者からのアドバイスを受ける
転職経験者や、専門家の話を聞くことで、不安の軽減につながり、転職活動をスムーズに進められるでしょう。
話を聞くことで具体的な解決策を知れることもありますが、そうでない場合も、「自分以外にも悩んでいた人がいるんだ」とわかるだけで安心できるでしょう。
また、インターネット上の体験談を見るだけでも参考になりますが、転職エージェントなど、直接顔を見て話を聞くことのほうがおすすめです。
【転職活動後】の不安の対策方法
転職活動後の不安への対策方法を3つ紹介します。
- 転職することで達成したい最優先の目的を忘れない
- 元気な挨拶などのコミュニケーションを重視する
- 新たに必要なスキルは進んで習得する
特に転職活動が長引いた場合は、漠然とした不安も強くなりがちですが、ここで紹介する対策を思い出しながら、ぜひ粘り強く取り組んでみてください。
転職することで達成したい最優先目的を忘れない
「自分が選んだ企業で本当に良かったのか」
「自分の決断は正しかったのか」
転職活動を終えて新しい会社で働き始めてからも、こうした漠然とした不安になることもあるでしょう。
海外ではよく見られる転職ですが、日本でも珍しい時代ではなくなりました。
1回の転職で希望するすべてが手に入ることはまずないため、次の転職における最優先の目的を1～2つに絞っておくことが、転職活動後の不安の軽減につながります。
また転職後は、自身で定めた最優先の目的を忘れず、「それが達成できるまでは多少のことがあっても諦めずに頑張ろう」と自分を励ますことも大切です。
元気な挨拶などのコミュニケーションを重視する
「転職先の企業になかなか馴染めない」
「この会社でやっていけるのだろうか」
転職後に上記のような不安がある場合は、元気の良い挨拶など、基本的なコミュニケーションを重視すると良いでしょう。
転職では、すでにできあがっている人間関係のなかに新たに入っていくことが多いため、環境に馴染みたい意思を自分から示すことは重要です。
また、事前にどれだけ企業研究を重ねていたとしても、実際に入社すればわからないことがあるはずなので、積極的に質問するようにしましょう。
積極的な質問は、転職先での働き方を早期に覚えるためにも必要なことですが、それだけではなく、コミュニケーションのきっかけにもなってくれるはずです。
新たに必要なスキルは進んで習得する
「転職先で活躍できるだろうか」「持っているスキルを活かせるだろうか」といった不安がある場合は、スキルアップや資格取得に向けて勉強することがおすすめです。
自身のスキルや経験に対する不安は、悩んでいるだけで解決することはあまりありません。
今後必要なスキルの情報収集をしたり、不安を抱えながらもスキルを高めていけば、いつの間にか不安が消えていることもあります。
不安を追求してみよう｜転職を立ち止まったほうが良い人も
漠然とした悩みの内容によっては、そのまま転職活動を続けないほうが良いケースもあります。
以下に該当する人は、いちど立ち止まって、自分の悩みと向き合うのがおすすめです。
- 何がしたいかわからない
- 自分ができることや強みがわからない
- 企業のことがわからない
- 転職してやりたいことがわからない
上記に当てはまる人は、自己分析をあらためて行い、「自分は何をしたいのか」「転職をとおして何がしたいのか」など、転職活動における方向性をある程度具体的にしたほうが良いでしょう。
また、転職エージェントなどのサービスではキャリアについての相談を無料で受けられます。
自分だけでは考えがまとまらない場合は、そういったサービスの利用も検討してみてください。
転職への不安・悩みを克服して転職活動を進めよう
転職の不安は、多くの場合、情報が不足していることが主な原因です。
自己分析や企業研究を深めて、必要な情報を獲得することで、不安の解消につながるでしょう。
また、転職エージェントなどのサービスでは、実際に転職するかどうかに関わらず、キャリアについての相談ができたり、有益なアドバイスを受けたりすることもできます。
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