市役所への転職を検討する場合、志望動機で「なぜその市役所で働きたいのか」をしっかり伝えることが大切です。
そのためには、志望動機を書くためのポイントを理解して、アピールできる内容にする必要があります。
本記事では市役所の志望動機を書くポイントや、書いてはいけないNGな内容を解説します。
具体例も紹介するので、しっかり理解して、魅力的な志望動機を書きましょう。
目次
市役所の志望動機を書くポイント
市役所は市民の暮らしやすさのために働く公的機関であり、入職を希望する際にはしっかりした志望動機を伝えてアピールすることが大切です。
市役所の志望動機を書くポイントを具体的に紹介します。
公務員を志望する理由をはっきりさせる
「どうして公務員を志望するのか」といった理由をはっきり伝えましょう。
特に民間企業と公務員の違いをはっきりと理解して説明することが大切です。
例えば、「地元に貢献したい」、「人のために役立ちたい」などの理由は、市役所勤務でなくても実現可能です。
公務員となり、住民にどう貢献したいのかをはっきり説明しましょう。
市役所に興味を持った理由を説明する
市役所の仕事に興味を持った理由を説明して、市役所の仕事への思いを伝えましょう。
具体的なエピソードなどを盛り込めれば、説得力が増してアピールになります。
例えば、「小さい頃から暮らす町並みをいつまでも支えたいと思った」など興味を持った理由を丁寧に伝えましょう。
なぜ志望した地域で働きたいのか明確にする
なぜ志望した地域で働きたいのかを明確にして、志をしっかりと伝えましょう。
市役所の業務内容はもちろん、志望した地域の実情を情報収集して、働きたい理由につなげることが大切です。
また、地域の良い面だけでなく、課題のある部分などに対して意見を述べると、地域に対する熱意をアピールできます。
市役所で自分の強みを活かせる理由を説明する
自分の強みをしっかり分析し、市役所でどのような仕事に貢献できるのかを説明しましょう。
具体的な市役所の業務を例にだして、自分の強みとマッチさせて紹介すると良いです。
例えば、前職で営業や接客を行ってきた場合、「窓口で市民に根気強く、わかりやすい説明や対応ができる」など、市役所の業務で活かせる部分を伝えましょう。
大卒の場合は専門分野の学習やサークルでの体験を、高卒の場合は部活動や学校行事での経験などを市役所の業務と結びつけて説明できます。
市民への思いを盛り込む
市役所は管轄している市民へのサポートが主な業務です。
市民のために働きたい、地域に奉仕したいという強い思いを述べることが重要になります。
ここでも具体的な内容を伝えると、よりアピールになります。
例えば、「〇〇課で市民の声を取り入れながら、〇〇のようなことをしたい」と市民のために行いたい業務を具体的に述べましょう。
関わりたい仕事・解決したい課題を述べる
具体的に関わりたい仕事や業務内容を伝えましょう。
しっかり伝えるためには、事前に志望する市役所でどのような政策に力を入れているか情報収集するのが大切です。
集めた情報をもとに、関わりたい仕事や解決したい問題について話をすれば、市役所への熱意や積極性をアピールできます。
ただし、特定の仕事のことばかりいうと、他の業務に興味がないようにとらえられかねないので、注意しましょう。
市役所の志望動機としてNGな内容
志望動機を書くときに大切なポイントもありますが、伝えない方が良い内容を把握することも大切です。
NGな内容は以下の3つです。
- 安定を理由にする
- ありきたりな理由を述べる
- 自分の書きたいことだけ述べる
それぞれ、なぜNGになるのかを解説します。
安定を理由にする
公務員である市役所勤務は、民間企業のように倒産の心配もなく、安定している点を魅力に感じることもあるかもしれません。
しかし、それを志望動機として書くことは避けましょう。
市役所では市民のために働く点を重視しており、自分のために働くという姿勢を伝えてしまうと、採用は難しくなるかもしれません。
たとえ思っていても、安定を理由にしないよう注意しましょう。
ありきたりな理由を述べる
「地域に貢献したい」、「地元で親しみがある」、「人の役に立ちたい」などは悪くない理由に思えますが、具体性に乏しくアピールにつながりません。
採用者の印象にも残りづらく、採用に有利には働きづらいです。
自分の経験や思いをエピソードとして述べましょう。
また、事前の情報収集で、その市役所でなければならない理由をしっかり考えておきましょう。
自分の書きたいことだけ述べる
アピールのために、つい自分の書きたいことばかり述べてしまいたくなるかもしれません。
しかし、自分の書きたいことばかり述べると、逆効果になる場合があります。
例えば、特定の業務に興味があり、そのことばかり書いてしまうと、ほかの業務の担当になったときどうなるのか、採用側は不安に思うでしょう。
自分の書きたいことばかりではなく、誰のために働くのかを念頭において書くようにしましょう。
【状況別】市役所の志望動機の例文
志望動機の例文を以下の状況別に紹介します。
- 地元の市役所の場合
- 地元以外の市役所の場合
- 民間企業から転職する場合
具体例を参考にしながら、自分の状況に当てはめて、志望動機を考えましょう。
地元の市役所の場合
地元の市役所に転職する場合を想定した、志望動機の具体例を紹介します。
地元の市役所に転職する場合の志望動機 |
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私は、自分の出身地である〇〇市をより住みやすい町にしたいと思い、志望しました。
学生時代から高齢者が住みやすい町作りに興味があり、介護現場でのアルバイトや〇〇市主催の高齢者向けのイベントに参加経験があります。 〇〇市の職員となり、高齢者はもちろん、子どもも大人も支えあう 〇〇市の魅力を発展させたいです。 |
以上のように、単に地元である点だけでなく、経験や強みからどのように貢献できるかや、市役所に興味を持ったエピソードを具体的に書きましょう。
出身地とは異なる市役所の場合
自身の出身地とは異なる市役所に就職する場合を想定した、志望動機の具体例を紹介します。
出身地とは異なる市役所に転職する場合の志望動機 |
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私は〇〇市の豊かな自然と素晴らしい文化に魅了され、それらを守りたいと思い志望しました。
学生時代に何度か〇〇市を訪れたことがあり、その自然豊かな環境を体験しています。 近年は都市開発や高齢化にともない、〇〇市の魅力的な自然や昔ながらの人との関わりが減っていると聞きましたが、〇〇市の職員として、〇〇市の魅力を守りたいと思い志望しました。 |
地元ではないのになぜ志望したのかをしっかり伝えましょう。
地元ではないからこそ、志望する地域の魅力や課題を客観的な視点で書くとアピールになります。
民間企業から転職する場合
民間企業から転職する場合を想定した志望動機の具体例を紹介します。
民間企業から転職する場合の志望動機 |
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学生時代から子どもの教育に興味があり、児童教育に関する仕事に携わってきました。 〇〇市の仕事に興味を持ったきっかけは、〇〇市の掲げる「子育てしやすい街づくり」の取り組みです。 核家族化や住民同士の関わりが希薄化しているなかで、誰でも安心して子育てをしていくためには、行政の働きは非常に大切な部分だと感じています。 |
民間企業で培ったスキルや経験を生かし、地域貢献できる点をアピールしましょう。
また、今の職場ではできない、市役所でなくてはならない点を伝えることが大切です。
市役所の志望動機が思いつかないときの対策
いくら考えても、うまく志望動機を考えられないときがあるかもしれません。
志望動機が思いつかないときの対策を紹介するので、一つずつ実践して志望動機を書いてみましょう。
志望市役所が取り組んでいる政策を調べる
志望する市役所で具体的に取り組んでいることや政策を調べることで、志望動機を考えるきっかけを作りましょう。
それでも、うまく考えられないときは、別の自治体の政策も調べてみるのも良いでしょう。
自分が市役所で市民のためにどのように貢献したいか、課題として解決していきたいかを広い視点で考えられます。
市役所の主な仕事内容を把握する
市役所の主な業務は「事務系」と「技術系」です。
具体的には次のような業務があります。
事務系の仕事 | 技術系の仕事 |
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窓口での業務 地域振興に関する業務 防災防犯に関する業務 福祉や健康に関する業務 |
土木関係の業務 建築関係の業務 電気や情報関係の業務 化学関係の業務 |
希望する仕事内容をチェックして、自分の興味関心と合わせて志望動機に反映させましょう。
市役所の志望動機は就職先の特色を把握して地域や市民への思いを伝えよう
市役所は、地域や市民にいかに貢献できるかが求められる職場です。
志望動機は地域の特色をしっかり理解して、具体的にどう貢献したいか、課題を解決できるのかを伝える必要があります。
本記事で紹介した内容を理解すれば、地域や市民への思いを担当者へアピールできます。
具体例を参考にしながら、市役所勤務への思いをしっかり伝えて、転職を成功させましょう。