「派遣で働きたいけど何歳まで働けるんだろう?」
「50歳からでも派遣で働けるのか知りたい」
派遣社員として働くことを検討するうえで、年齢制限が気になる方もいるのではないでしょうか。
派遣社員には、年齢制限はありません。
40代でも50代でも派遣として働けます。
この記事では派遣社員の年齢制限や、実際に派遣社員として働いている方の年齢分布を紹介します。
派遣社員で働きたい40代、50代の方は参考にしてください。
目次
派遣社員に年齢制限はなく何歳でも働ける
派遣社員に、年齢制限は設けられていません。
「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」は、労働者を募集したり採用したりするとき、年齢に関わらず機会を与えなければいけないと規定しています。
そのため、何歳からでも派遣社員として働くことができます。
40代や50代で働いている派遣社員は多い
では、40代や50代で働いている派遣社員がどのくらいいるのでしょうか。
以下の2つのデータをもとに解説していきます。
- 総務省の年齢別派遣社員人口統計結果
- 派遣社員Webアンケートによる派遣社員の年齢別の割合
総務省の年齢別派遣社員人口統計結果
下図は、2022年総務省の労働力調査結果を参考に、年齢別派遣社員の労働人口をまとめたものです。
年齢(歳) | 人口(万人) |
15~19 | 1 |
20~24 | 9 |
25~29 | 16 |
30~34 | 14 |
35~39 | 15 |
40~44 | 18 |
45~49 | 20 |
50~54 | 19 |
55~59 | 12 |
60~64 | 7 |
65以上 | 16 |
45~49歳が20万人と最も多く、40~59歳で全体の半数近くを占める結果となりました。
このことから、派遣社員として働いているのは主に40代、50代であることがわかります。
また、60代以上の方も23万人いました。
働く意欲さえあれば、年齢に上限がないことを示す人数といえるでしょう。
派遣社員Webアンケートによる派遣社員の年齢別の割合
2022年の日本人材派遣協会の「派遣社員WEBアンケート調査」でも、年代別の派遣社員の割合を以下のように公開しています。
年齢(歳) | 割合(%) |
25未満 | 1.4 |
25~29 | 5.9 |
30~34 | 7.3 |
35~39 | 9.4 |
40~44 | 13.6 |
45~49 | 19.9 |
50~54 | 23.4 |
55~59 | 12.9 |
60以上 | 6.2 |
先述した総務省の調査とは調査方法と結果が異なり、50~54歳が最も多くなっています。
40~59歳が占める割合が全体の約70%を占め、40代、50代の派遣社員の多さが、総務省の調査よりも顕著に現れています。
なお、今回の調査では、派遣社員で働く方の平均年齢は46.3歳で、2021年の45.7歳よりも上がりました。
年齢に関係なく派遣社員として働くポイント
ここでは、年齢に関係なく派遣社員として働くポイントを紹介します。
- 自分のスキルや経験をアピールする
- 労働条件を限定しない
- 人材派遣会社の担当者と良好な関係を保つ
- 求人倍率の低い案件にも応募する
自分のスキルや経験をアピールする
派遣社員を募集している企業は、即戦力として働いてもらいたいと考えています。
そのため、採用されるためには、即戦力として活躍できることをアピールしなければなりません。
これまでのキャリアで培ったスキルや資格を整理し、人材派遣会社の担当者に伝えておくと、自分に合った仕事を紹介してくれるので、仕事が見つかりやすくなるでしょう。
労働条件を限定しない
人材派遣会社に登録する際に労働条件を限定しすぎないようにしましょう。
主な労働条件には以下の項目があります。
- 契約期間
- 勤務可能日数
- 勤務時間
- 時給
- 残業の可否
- 通勤エリア
- 希望業種
上記の項目すべてが自分の理想どおりでなければ働かないと決めつけると、なかなか仕事が見つからないでしょう。
「子どもの送り迎えがあるので夕方以降は働けない」など、家庭の事情がある場合以外は、条件をある程度譲歩することも必要です。
例えば、以下のように労働条件を決めると良いでしょう。
- 「時給1,500円で週3日なら自宅から少し遠くてもOK」
- 「通勤10分以内で残業なしなら朝9時から6時間勤務でも大丈夫」
このように、どうしても譲れない労働条件以外はこだわらないようにすると、仕事が決まりやすいです。
人材派遣会社の担当者と良好な関係を保つ
人材派遣会社の担当者と良好な関係が構築できていれば、担当者も安心して送り出せるため、希望に合った仕事が見つかりやすくなります。
必要以上に馴れ馴れしくする必要はありませんが、以下の点に気を付けましょう。
- 担当者からの連絡には可能な限り出て、出られなかったときは迅速に折り返す
- 対応中は丁寧な言葉遣いに気を付け、お礼の一言を忘れない
最低限のビジネスマナーを徹底するだけでも印象は変わり、好印象を与えやすいです。
求人倍率の低い案件にも応募する
求人倍率が低い案件ほど採用されやすいです。
求人倍率が高い案件は、大企業であったり、知名度がある企業であったりすることが多いですが、そのぶん採用されるのは簡単ではありません。
求人倍率が低い案件のなかにも、労働環境が良い企業はあります。
倍率が低く、自分の希望条件に合う企業を探すことが、早く良い派遣先に巡り合うためのポイントです。
ただし、労働条件の悪さが原因で採用倍率が低くなっているケースもあります。
働き始めてから「ブラック企業だった」と後悔することのないよう、募集企業のホームページや派遣会社の担当者に相談し情報を集めておくのがおすすめです。
派遣社員の年齢に関するよくある質問
ここでは、派遣社員の年齢に関するよくある質問に回答していきます。
40代・50代が派遣社員として働くためのおすすめの資格はなんですか?
40代・50代が派遣社員として採用されるためには、即戦力としてのスキルをアピールする必要があります。
資格を持っていれば、スキルのアピールに強い説得力をもたせることが可能です。
派遣社員におすすめの資格は、以下のとおりです。
TOEIC | ビジネス文書検定 | ビジネス実務法務検定 | 貿易実務検定 |
日商簿記検定 | 秘書検定 | QC検定 | マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS) |
ITパスポート | 基本情報技術者 | FP技能士 | 宅地建物取引士 |
ポイントは、自分の希望する業界に適した資格を取得することです。
例えば、不動産業界で働きたい方がFP技能士を取得しても、仕事で活かせないため即戦力として評価されません。
希望先の企業で役立つ資格を選び、取得を検討してください。
ミドル層でも派遣社員として働くためのコツはありますか?
複数の派遣会社に同時に登録すると、1つの派遣会社だけに登録するよりも、仕事が獲得しやすくなります。
また、派遣会社ごとに得意な業種や年齢層は異なるため、複数登録することによって、自分に合った案件を紹介してもらいやすくなるでしょう。
さらに複数の派遣会社に登録しておけば、紹介される案件を比較し、自分に合う仕事や給料の相場、案件の良し悪しなどを判断できます。
複数社に登録する場合は、それぞれの担当者に事前に報告しておきましょう。
複数社に登録し仕事を探していることを伝えておけば、紹介案件が重複し仕事を断る際も、事情をわかっているため担当者の心証を悪くしないです。
また、複数の仕事にエントリーし、面談の日が重なってしまわないよう、スケジュール管理はしっかりと行う必要があります。
派遣社員に登録し年齢に関係なく働こう
派遣社員に年齢制限はありません。
特に多いのは40代、50代ですが、2022年の調査では60~64歳が7万人、65歳以上では16万人が派遣社員として働いています。
また、年齢に不安のある人が派遣社員として仕事を探す際には、以下の点に気を付けましょう。
- 自分のスキルや経験をアピールする
- 労働条件を限定しない
- 人材派遣会社の担当者と良好な関係を保つ
- 求人倍率の低い案件にも応募する
上記を意識すれば、何歳からでも派遣社員として働けます。