
派遣社員として働く際、社会保険に加入できるのかどうかが気になる方は多いのではないでしょうか。
実は、派遣社員であっても一定の条件を満たせば、社会保険に加入することができるのです。
ただし、正社員との加入方法の違いや、加入のための条件、注意点などを理解しておく必要があります。
この記事では、派遣社員の社会保険加入について詳しく解説していきます。
派遣社員として働く際の参考にしてください。
目次
派遣社員も社会保険の対象?
派遣社員も条件を満たせば、社会保険に加入することができます。
社会保険は雇用形態に関係なく、一定の条件を満たせば加入義務があるためです。
派遣社員の場合は、勤務先ではなく派遣元の会社で社会保険に加入します。
派遣社員と正社員の社会保険の違い
派遣社員と正社員では、社会保険の加入方法に違いがあります。
正社員は勤務先の会社で社会保険に加入しますが、派遣社員は派遣元の会社で加入します。
派遣社員は派遣元会社と雇用契約を結ぶため、派遣先会社での社会保険加入は不要です。
一方、正社員は原則的に勤務先企業で社会保険に加入する義務があります。
派遣社員が社会保険を受けるための条件
週の所定労働時間が30時間以上の派遣社員は社会保険への加入が義務付けられています。
週の所定労働時間が30時間未満の場合も、以下すべての条件を満たすことで加入が可能です。
- 週の所定労働時間が20時間以上30時間未満であること基本給と手当の合計が月88,000円以上であること
※106万円の算定基準には含まれない手当もある - 学生でないこと(休学中、定時制、通信制の場合は社会保険の加入対象)
- 2ヵ月を超える雇用の見込みがある
派遣社員は、週の所定労働時間が20時間以上30時間未満で、派遣元の会社の社会保険に加入している人が50人超の場合、2024年10月より新たに健康保険や厚生年金保険への加入が義務となりました。40歳以上の方は、これらに加えて介護保険に加入が義務となります。
派遣社員が社会保険に加入するまでの流れ
派遣社員が社会保険に加入する場合、加入手続きは派遣元の会社が行います。
派遣社員自身が手続きをする必要はありません。
契約時に派遣元の会社に、マイナンバーや基礎年金番号通知書(または年金手帳)、加入実績がある場合は雇用保険被保険者証を提出します。
それらの書類をもとに、派遣元の会社が社会保険の加入手続きを進めます。
派遣社員が社会保険に加入する際の注意点
派遣社員が社会保険に加入する際には、注意点があります。
健康保険や厚生年金保険は、条件によっては年収が106万円以上になると加入義務が発生し、保険料の支払いが必要です。
これにより、手取り収入に影響が出る可能性があります。
年収106万円を超えると、税金が控除されるようになり、年収が130万円を超えると、税金に加えて社会保険料が控除されるようになります。
さらに、年収が130万円以上になった場合は社会保険における扶養の対象から外れるため、自分で社会保険に加入しなければなりません。
年収によっては働き方を調整したほうが良いと思われるケースもある点には注意が必要です。
派遣社員の社会保険加入条件と注意点を理解して働こう
派遣社員が社会保険に加入するには、基本給と手当の合計が月88,000円以上であることなど、一定の条件を満たす必要があります。
また、条件によって年収130万円を超えると社会保険の加入義務が発生します。
派遣社員として働く際は、これらの条件や注意点をしっかりと理解し、社会保険加入の準備をしておくことが大切です。
条件を満たせば、派遣社員も社会保険の恩恵を受けることができるでしょう。