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【2022年最新】日本の平均年収の推移は?30年の間に起きた変化

自分の年収がなぜ上がらないのか、変わらないのかなど一度は誰もが考えたことがあるのではないでしょうか。
年収が上がらない理由と日本の雇用事情をきちんと理解して、現状を変えるためにはどうすべきかを検討してみてください。

本記事では、日本の平均年収の推移や男女別の平均年収、日本がなぜ年収が上がりづらいのかを紹介していきます。
ぜひ今後の仕事や転職をするうえでの知識として参考にしてください。

日本の平均年収の推移【2022年最新版】

日本の平均年収の推移【2022年最新版】
出典:平均給与(実質)の推移(1年を通じて勤務した給与所得者)|令和2年版厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-|厚生労働省

日本の平均給与の推移は、現状は新型コロナウイルスの影響が出て右肩下がりとなっています。
平均年収の歴史についてグラフ推移を見ていくと、1992年が歴代最高のピークとなり、2018年の段階でピーク時から40万円ほど少ないです。
1989年末頃からの株価下落の影響によって生じた1991年からのバブル崩壊 によって減少を見せます。

バブル崩壊後は雇用を抑制するなどの対策があり、正社員の給与は上昇を続けています。
しかし、バブル崩壊後の平均年収のピークは1996年度ですが、 その後は減少傾向が長いです。
これは、非正社員などの低所得層の増加が要因となります。

正社員の数を減らして、非正社員を増やすという雇用形態の変化が日本の平均年収を下げた原因です。
また、2008年に発生したリーマンショックで非正社員は雇い止めとなって 、 日本の平均年収は一気に下がってしまいました。

1990年代初頭から2010年頃までは低く推移していることから「失われた20年 」とも言われており、時代が移り変わっても日本の景気の悪さを象徴する統計データとなっています。
そこから昨今の新型コロナウイルスの影響でダメージを負った人たちが多くなっているため、厳しい現状となっているのです。

日本の平均年収がいくらか気になる方は、以下の記事をご参照ください。

平均年収の推移の内訳

ここまで、日本の平均年収の推移について、紹介しました。
続いては、平均年収の推移の内訳に焦点を絞り、男女別に分けて見ていきます。

日本では、男性と女性で年収の差が大きく開いています。
1985年5月に男女雇用機会均等法が 成立して以降、女性の社会進出が目立つようにはなりましたが、男女の溝は埋まっていないのが現状です。

男性の平均年収の推移

平均年収がピークを迎えた1996年度以降は、男性の平均年収の推移はほとんど変化がありません。
時折、上昇の傾向が見られることはありますが、ピークを超えることはなく、デフレが続いていることがわかります。

前年度からの変化も出ていない状況であり、今後大きな変化を期待できるのかは不透明です。
平均年収の変化でも先述したように、雇用形態の変化や多様化 で収入の格差が生じていることも背景にあります。
大企業で働く人など高所得層が多くなっても、低所得層がそれ以上に多くなっている影響が出ているといえるでしょう。

また、新型コロナウイルスの感染拡大によって仕事を失った人や収入が減ってしまった人もおり、その結果が反映されるとさらに厳しいデータとなることが予想されます。

女性の平均年収の推移

男性の平均年収が1996年度頃からあまり変化がない ことに反して、女性の平均年収は増加が続いています。
男女の溝こそまだまだ大きなものがありますが、女性の平均年収は右肩上がりです。
女性の社会進出状況の変化が大きく影響をしています。

世界に比べると日本は社会での女性の地位確立は遅れてはいますが、確実に管理職など重要なポジションに女性が登用される機会は増えて来ています。
また、育児と仕事の両立を可能とする制度が充実してきたことも大きいでしょう。

女性の平均年収の推移が右肩上がりなのは、女性の社会進出や雇用の状況、制度の充実以外にも理由があります。
それは、男性の平均収入の現状です。

パートナーである男性の平均年収を伸ばすのは難しく、低所得である場合は、共働きが必要です。
結果的に、女性の平均年収が高くなっているといえるでしょう。
今後は女性も働いて活躍する社会になっていくことが予想されます。

平均年収が低い理由

平均収入が低いのは、大きく以下の二つの理由が考えられます。

  •  バブル崩壊以降の低い経済成長率が原因
  •  ICT化の遅れやビジネスモデルの課題

バブル崩壊以降の低い経済成長率が原因

1991年からのバブル崩壊後 に日本は雇用の状況が厳しい状態へと変化しました。
バブル以前は、賃金は働 く年数が長くなるほど昇給していく年功序列の雇用形態でしたが、バブル崩壊後に同じ雇用形態を維持することが難しくなりました。
そのため、働いても昇給をしないが、解雇もせず長く働くことができる方式へと変化をしました。

理由は、バブル崩壊で日本の経済成長率が下がったためです。
安定はしているが、成長はしないというのが日本に定着してしまっています。
年収が高い人は、年収をさらに伸ばしていくことができますが、低い人はそのまま変わらず時間が過ぎてしまいます。

ICT化の遅れやビジネスモデルの課題

中小企業のICT化の遅れも年収が低い理由の一つです。
ICTとは、日本語に直訳すると「情報通信技術」で、デジタル化された情報管理やコミュニケーションなどを意味します。

全産業の7割近くを占める中小企業のICT化の遅れが問題になっています。
当然、ICT化が進んでいる企業に比べて、導入できていない企業は成長が鈍化します。
これが、賃金の上昇や年収が上がらない要因の一つと考えられます。

また、ICT化が進まなければ、職員に求められるスキルも低 いままです。
優秀な人材が育たない環境では、企業の成長もなくなります。

このように、世界から見ると日本のICT化の遅れは平均年収が低い理由の一つですが、反対にいえば、ICT化が進んでいる企業は効率化・生産性の向上にともない、年収上昇が進んでいくでしょう。

年収が上がらない場合は転職も検討しよう

平均年収の推移について紹介しました。
バブル崩壊やリーマンショック、そして新型コロナウイルスなどあらゆる社会情勢の変化により、平均年収は大きく変化します。
しかし、そうした苦境を乗り越え、成長を続ける企業もなかには存在します。

先述したように、ICT化に積極的に踏み切り成長を続けるような企業であれば、入社後の昇給も十分見込めるでしょう。
現在の職場の環境を見直し、もし年収を上げることが難しいと判断をしたら、転職をすることも検討してみてはいかがでしょうか。

執筆者について

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