契約社員を1ヵ月で辞めることは可能？すぐ辞めたい場合の対処法を解説

契約社員をはじめてみて1ヵ月程度で「この職場は自分に合わない」と感じてしまう方もいるでしょう。
しかし、1ヵ月など短期間でやめようと考えると、そもそも辞められるか悩んでしまうものです。

この記事では、契約社員を1ヵ月で辞められるか解説しています。
すぐに辞めたい場合の対処法も紹介しているので、参考にしてください。

契約社員は1ヵ月で辞めることは原則できない

結論、正社員は基本的にいつでも辞められますが、契約社員は原則契約途中では辞められません。
1年を超える契約の場合、労働契約を結んでから1年が経過するか、会社と相談のうえ合意が得られた場合、あるいはやむを得ない事由が認められない限りは、契約解除は不可能と考えておきましょう。
現状自分に合わない職場と感じても、1年間は周りに相談するなどしながら勤め上げることが必要です。

「どうしても嫌だ」という気持ちがあったとしても、無断で仕事を休むなどの悪質な契約不履行は損害賠償に発展するケースも考えられるのでしてはいけません。
具体的な賠償額はケースバイケースですが、なるべく契約満了後、あるいは1年以上の契約履行後に辞めたほうが円満です。

契約社員が1ヵ月で辞められるケース

契約社員は民法628条の規定により、特別な事情がある場合は1ヵ月など短期間で辞めることが可能です。
ここでは、契約社員が1ヵ月で辞められるケースを紹介します。

病気やケガなどによる就労不能

病気やケガによって業務を行えなくなった場合は、退職となっても仕方ありません。
会社側もたとえ引き止めたとしても、働けなければ会社側の負担になるため納得してくれる可能性が高いです。

ただし、1週間などの一時的な就労不能の場合は認められません。
契約社員が1ヵ月で退職するには、入院をともなう大きな病気やケガなど、契約期間中に長期にわたって就労不能と認められる必要があります。

職場でのハラスメント

職場でハラスメントがあった場合は、退職が認められる可能性が高いです。
ハラスメントにはセクハラやパワハラなどさまざまな種類がありますが、種類に限らず認められると考えて問題ありません。
企業側がコンプライアンス違反をしている場合は、契約社員はそれらを理由に退職する権利が認められています。

ご家族の介護が必要になった

ご家族の介護が必要になった際も、契約期間満了前の退職が可能です。
母親や父親などが要介護になり、契約を履行できない場合は致し方ない理由となりうるでしょう。

ただし介護に関わる何かしらの証明書の提出が必要になることもあるので、事前に準備しておくことがおすすめです。
また、企業によっては介護と並行しやすいように業務調整をしてくれる場合もあり、早めに相談することで辞めずに働き続けられるケースもあるでしょう。

契約社員が1ヵ月で辞める際の対処法・注意点

契約社員は1ヵ月で辞められるケースもありますが、実際に辞める際は注意点を守ることが大切です。
ここでは実際に契約社員が1ヵ月で辞める際の対処法や注意点を解説します。

なるべく早く相談する

契約社員がやむを得ない理由で辞める際は、契約先の上司になるべく早く相談しましょう。
退職にともない新たな人員を採用するなどの対応が必要になるため、会社側にも都合があるからです。

また、やむを得ない事情でなくても、双方の合意がある場合は退職できます。
事情に限らず辞めたい気持ちを抱いた段階で、早めに相談することが大切です。

退職金や満了金はもらえない可能性が高い

企業によっては契約社員でも退職金や満了金など、契約満了時に受け取れるお金が用意されているケースもあります。
ただし、途中での退職の場合は、これらのお金は受け取れないと考えて良いでしょう。
契約社員の解約金や満了金の扱いは企業によって違いがあるので、辞める前に就業規則や契約書を確認しておくことがおすすめです。

契約社員を1ヵ月で辞める際はなるべく早めに相談しよう

契約社員は基本的に1ヵ月で辞めることはできません。
しかし、双方の合意が得られた場合や、やむを得ない事情に限っては、短期で辞めることも可能です。
辞める際には、企業側の事情も考慮して、なるべく早めに相談しましょう。
早めに相談すれば、企業側も新しい人員を探す時間が取れます。

また、辞めなくて済むように、配置変更などの対策を取ってもらえることもあるでしょう。
辞めたいという気持ちに寄り添ってくれる可能性もあるので、まずは相談してみることが大切です。