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アルバイトの労働時間は1日何時間まで?法律に則り詳しく解説

アルバイトの労働環境は、労働基準法によって保護されています。
一方で、アルバイトの労働時間に関する規則や待遇に関して、実際にどのような決まりがあるのか知らない方は多いでしょう。
詳細を把握していないと、自身の労働環境が適切かどうかを正確に判断できません。

本記事では、アルバイトの労働時間に関する法律を詳しく解説するとともに、雇用側によく見られる違反例を紹介します。
労働時間に関連する情報を十分理解し、満足のいく環境でアルバイトをするための一助としてください。

アルバイトの労働時間に関する労働基準法

アルバイトの労働時間に関する労働基準法

アルバイトの労働時間に関して、以下の内容が労働基準法で定められています。

  • アルバイトの労働には時間制限がある
  • アルバイトの休憩時間は労働時間に応じて変動
  • 法定労働時間には例外が存在

これらのルールを理解すれば、自身の労働環境が適正であるかどうかをより簡単に判断できるでしょう。

アルバイトの労働には時間制限がある

労働基準法では、法定労働時間について「1日8時間・週40時間まで」と定めています。
これはアルバイトにも適用されます。

どちらか一方でも超える場合は残業とみなされ、割増賃金を受け取ることが可能です。

法定労働時間は労働基準法で規定された労働時間を指すのに対し、所定労働時間は雇用主が就業規則で定めたものをいいます。
1日8時間・週40時間以上を所定労働時間とすることはできません。

なお、18歳未満の年少者に対しては以下の内容が禁止されています。

  • 午後10時~午前5時のあいだの勤務
  • 時間外労働や残業

また18歳未満のアルバイトには、学校の許可や保護者の同意が必要です。

アルバイトの休憩時間は労働時間に応じて変動

アルバイトにも休憩時間を取る権利があり、労働時間に応じて以下のように変動します。

1日あたりの労働時間 最低限必要な休憩時間
6時間以内 なし
6時間~8時間以内 45分以上
8時間以上 60分以上

1日の労働時間が6時間以内であれば休憩時間は必要はありませんが、6時間以下であっても、休憩時間を取ることは問題ありません。
ただし休憩時間は労働とはみなされないため、給与に含まれない点には注意が必要です。

勤務時間の始めや終わりに休憩時間を設けることは認められず、勤務の途中に取ることが原則となります。
休憩時間の過ごし方に法的な規定はないため、自由に使いましょう。

法定労働時間には例外が存在

法定労働時間には例外があり、特例措置対象事業場では1日8時間・週44時間までの勤務が許可されています。
特例措置対象事業場とは、常時10人未満の従業員が働く職場のことです。

特例措置対象事業場に該当する職種には、以下のような事業所が挙げられます。

商業 卸売業、小売業、理美容業、倉庫業、その他の商業
映画・演劇業 映画の映写、演劇、その他興業の事業
保健衛生業 病院、診療所、社会福祉施設、浴場業、その他の保健衛生業
接客娯楽業 旅館、飲食店、ゴルフ場、公園・遊園地、その他の接客娯楽業

出典:特例対象事業場 :法定労働時間 | 徳島労働局

なお、18歳未満の年少者は法定労働時間の例外の対象とはなりません。

アルバイトの労働時間に関わる待遇の決まり

アルバイトの労働時間に関連する待遇については、以下の規定があります。

  • アルバイトの残業にも割増賃金が適用
  • アルバイトの残業は月45時間・年360時間まで
  • 法定労働時間を超えると割増賃金が発生
  • アルバイトも有給休暇の権利を持つ

アルバイトとして働く際には、これらの待遇が担保されている適切な環境で働くことが大切です。

アルバイトの残業にも割増賃金が適用

アルバイトの残業には、以下の規定があります。

  • アルバイトの残業は月45時間・年360時間まで
  • 法定労働時間を超えると割増賃金が発生

それぞれ詳しく見てみましょう。

アルバイトの残業は月45時間・年360時間まで

法定時間を超えた勤務は、原則として「月45時間・年360時間」まで許可されています。
ただし、特別な事情がある場合には以下の範囲で時間外労働が可能です。

  • 1ヵ月で100時間未満
  • 複数月の平均が1ヵ月あたり80時間以内
  • 1年で720時間以内

法定労働時間を超えた残業を企業が求める場合、事前に労働基準監督署への届け出が必要です。
これを「36協定」といいます。
なお36協定を締結していても、時間外・休日の労働は最小限にとどめなければなりません。

法定労働時間を超えると割増賃金が発生

法定労働時間を超えた勤務には、割増賃金が支払われます。
割増賃金が適用されるのはアルバイトに限らず、すべての労働者が対象です。

残業代の割増率は、次のようになっています。

支給条件 計算方法
法定労働時間内で所定労働時間を超える労働 時給と同額
法定時間を超えた労働(残業手当) 時給×1.25以上
1ヵ月に60時間を超える労働(法定外残業) 時給×1.5以上
22時~翌朝5時までの労働(深夜手当) 時給×1.5以上
法定休日に労働した場合(休日手当) 時給×1.35以上

参考:しっかりマスター 割増賃金編

なお、時間外労働と深夜労働が同時に発生した場合は、それぞれの割増率25%を合わせた50%が、基本の時給に追加されなければなりません。

アルバイトも有給休暇の権利を持つ

アルバイトにも有給休暇を取得する権利があります。
以下の条件を満たすことで、アルバイトであっても有給休暇を取得可能です。

  • 勤務開始から半年以上経過している
  • 所定労働日の8割以上出勤している

フルタイムの労働者は、入社後半年で10日間の有給休暇が付与されるのに対し、アルバイトの場合は1年間の所定労働日数に応じて付与日数が異なります。
週の労働日が4日以下のアルバイトに有給が付与される日数は、次のとおりです。

アルバイトも有給休暇の権利を持つ

出典:年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています

例えば、週4日出勤しているアルバイトの継続勤務が6年と半年を超えると、1年に最大15日の有給が与えられます。

アルバイトの休日は最低でも週1日・4週間に4日以上が義務

労働者の休日は、労働基準法第35条により以下の2点が定められています。

  1. 週に最低1日以上の休日を与えること
  2. 4週間に4日以上の休日を与えること

これらの規定はアルバイトだけでなく、すべての労働者に該当します。
ただし、1.の規定は、4週間に4日以上の休日を取得する人には適用されません。

アルバイトの労働時間にまつわる違反例

アルバイトの労働時間にまつわる違反例

アルバイトを雇用する企業のなかには、労働基準法に違反しているところもあるのが現状です。
主な違反項目としては、次のようなものが挙げられます。

  • 残業や深夜の手当が支給されない
  • 適切な休憩時間を与えられない
  • ノルマや罰金制度がある
  • 最低賃金を下回っている

自分の働く環境が適切かどうか、違反例の実態と比較してみてください。

残業や深夜の手当が支給されない

違反例としてまず挙げられるのが、残業代や深夜手当が支給されないケースです。
労働基準法では、時間外労働や深夜労働に対して、通常の賃金に25%以上の割増賃金を支払わなければならないとしています。

なかには、残業代は支払われているものの計算ミスがある、あるいは通常の支給額よりも少ない場合があるかもしれません。
残業や深夜勤務の時間を、自分自身でもしっかりと把握しておくことが大切です。

適切な休憩時間を与えられない

1日6時間以上働いているにも関わらず休憩時間がない、または極端に短い場合も労働基準法違反となります。
上述のとおり労働者の休憩時間は、1日の労働時間に応じて45分以上、または60分以上が必要です。
業務の効率を高めるためにも、労働の合間にしっかり休憩を取れる職場でなければなりません。

ノルマや罰金制度がある

アルバイトに適度なノルマを与えることは問題ないものの、極端に厳しいノルマや達成できなかったときに罰金制度があるケースは、労働基準法に違反します。
また、従業員に対して過度なペナルティを課すことも違法です。

指定された期間中にノルマを達成できなかった場合でも、商品をすべて買い取る必要はありません。
会社からの重いペナルティで悩んだときには、労働基準監督署への相談をおすすめします。

最低賃金を下回っている

アルバイトの給料は最低賃金法によって規定されており、その規定額を下回る支給は禁止されています。
最低賃金に満たない給与だった場合、企業側は労働者へ差額を支払う必要があります。
たとえ「契約後1ヵ月は研修期間で賃金が通常時より低い」といった場合でも、最低賃金額は上回っていなければなりません。

違反した場合、企業側は50万円以下の罰金を支払うことになります。
このとき労働者は企業側に説明を求める権利がありますが、改善が見込めないようであれば労働基準監督署への相談も検討しましょう。
各都道府県の最低賃金は、厚生労働省のホームページで確認できます。

アルバイトの勤務時間に関するよくある質問

労働時間には上限がありますが、アルバイトをかけ持ちしている場合はどうなるのでしょうか。
また、休憩を取らずにそのぶん早く帰ることは可能なのかも気になるポイントです。
ここでは、アルバイトの勤務時間に関するよくある質問をまとめました。

アルバイトを複数しているときの労働時間は1日何時間まで?

複数のアルバイトをかけ持ちしているときでも、労働時間の上限は1日8時間・週に40時間までです。
かけ持ちの場合にはそれぞれの労働時間を合算し、法定労働時間を超えるときには割増賃金が発生します。

例えば、A社とB社のアルバイトを同じ日に行う場合、A社で5時間・B社で4時間勤務したとしましょう。
1日の労働時間が合計9時間となり、法定労働時間を1時間超過している状態です。
このケースでは、あとで仕事を始めた企業が1時間分の割増賃金を支払う責任があります。

アルバイトの1ヵ月の平均労働時間は?

アルバイトの1ヵ月の平均労働時間は約80時間です。
厚生労働省が令和4年に調査した「毎月勤労統計調査」によれば、アルバイト労働者の1ヵ月の労働時間は、次のようになっています。

総実労働時間 79.6時間
所定内労働時間 77.4時間
所定外労働時間 2.2時間

週に4回シフトに入ったと仮定すると、1回の労働時間は5時間程度と考えられるしょう。

休憩を取らないかわりに早く帰っても良い?

休憩を取らず、そのぶん早く帰ることはできません。
前述のとおり、アルバイトの勤務時間に応じて適切な休憩を与えるよう、雇用側の義務として法律で規定されています。

法的に定められている以上、休憩を取らずに早く帰ってしまうことは労働基準法に違反する可能性があるでしょう。
よって労働者側が不要と考えていても、雇用側は休憩を取らせる必要があります。

制服に着替える時間は労働時間に入る?

制服に着替える時間も、労働時間に入る可能性が高いでしょう。
労働基準法第32条によれば、労働時間は「指揮命令下にある時間」と定義されています。

実際には、制服に着替えるあいだは勤務時間に含まれないケースが多いかもしれません。
しかし、企業の指示によって制服に着替えているとみなすなら、勤務時間に該当すると考えられます。

アルバイトの労働時間は「1日8時間・週40時間」が上限

アルバイトの法定労働時間の上限は、1日8時間・週40時間までと定められています。
また、1日の労働時間に応じた適切な休憩時間を与えることは、業務の効率化を図るうえでも欠かせません。

もし現在のアルバイト先が前述の違反例に該当している場合は、改善を求めるか、別の就労先を探すことも一つの解決策です。
また、今後働くことになるアルバイト先が法律に準じた正当な労働先かどうか判断するためにも、労働時間に関する法律はきちんと理解しておきましょう。

執筆者について

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