派遣社員でも時給アップは可能？賃上げの交渉方法など解説

派遣社員として働くなかで、もう少し時給アップしたいと考える人もいるでしょう。

派遣社員が時給アップを交渉できる主なタイミングとしては、派遣先との契約時や、契約更新時、資格取得などによって大きくスキルアップしたときなどがあります。

本記事では、派遣社員が時給アップを図る方法を詳しく解説します。
すでに派遣社員として働いている人や、これから派遣社員になる予定のある人は参考にしてください。

派遣社員でも時給アップは可能

派遣社員は、派遣元との交渉によって時給アップを図ることができます。
ただし、派遣元だけでなく派遣先も含めて報酬の調整が必要となるため、交渉すれば必ず上がるというわけではありません。
成功しやすいタイミングを見計らって交渉を持ちかけることが大切です。

派遣社員の時給アップを交渉するタイミング

ここでは、派遣社員が時給アップを成功させやすい交渉のタイミングを紹介します。

派遣先との契約前

派遣先との契約前は、交渉することで時給アップが見込める場合があります。
派遣会社は、募集の段階では時給を低めに設定しているケースもあるからです。
契約前であれば派遣先とも交渉の余地があるため、派遣元も交渉に応じやすいでしょう。

「同様の業務内容で他社のほうが時給が高い」などの事情がある場合は、一度時給交渉してみると良いでしょう。
また、特に顔合わせの段階で派遣先から好印象を持ってもらっていると、交渉できる可能性が高まります。

派遣先との契約更新時

派遣先との契約を更新するタイミングで、時給アップの交渉を持ちかけるのも効果的です。一般的に派遣の契約は、更新の約1ヵ月前に案件を継続するかを確認する連絡が来ます。
その際に自分の成長を示すことで、時給アップしてくれる可能性もあります。
自分が派遣先に入った当初よりも成長したポイントや成果を、数字や資格など、目に見えてわかる形で伝えるようにしましょう。
派遣先にとって有用な人材であると思ってもらえれば、時給交渉に応じてくれるケースもあります。

資格を取得するなど目に見えてスキルアップした時

資格取得などにより、契約時よりもスキルアップしたことを客観的に証明できる場合は、時給アップに応じてくれる可能性があります。
スキルアップにより、派遣先にとって手放したくない人材になれれば、より良い条件を引き出しやすいでしょう。

ただし、資格の取得を機に時給交渉を持ちかける場合は、取得する資格は、事務職であれば簿記検定、英語を使う仕事であればTOEICなど、業務に役立つ資格である必要があります。

契約内容と違う・レベルが高い業務だったとき

派遣先で働き始めたとき、業務内容や求められるスキルのレベルが、契約前に聞いていたものと異なっていた場合は、派遣元に相談してみましょう。

派遣社員は原則として、契約にある業務のみを行う働き方です。
にも関わらず、異なる業務や追加の業務、事前の説明よりも高度な業務を指示された場合、派遣先の契約不履行となります。
このようなケースでは、派遣元を通して契約を解除することも可能ですが、交渉によって時給を上げてもらえるのであれば、そのまま働くという選択肢もあるでしょう。

実際の業務と契約前の説明が異なっていた場合は、とにかく一度派遣元に相談することが大切です。

交渉は1年以上経ってからがベター

上述したタイミング以外で時給交渉を持ちかける場合、その職場で働き始めてから1年以上経ってからにすると良いでしょう。
実際に仕事ぶりを見てもらってからのほうが、仕事の成果などをアピールできるため、交渉に応じてもらいやすくなります。

また、時給をアップするためには、派遣元から「手放したくない」と思ってもらうことが大切です。
実績を出すためにも、1年間はじっくりと働くようにしましょう。

派遣社員の時給アップ交渉を成功させるポイント

ここでは、時給アップ交渉を成功させるためのポイントを2つ紹介します。

派遣先と派遣元の両方と良い関係を保っておく

派遣社員が時給アップ交渉を成功させるためには、派遣先と派遣元の両方と良好な関係を保っておくことが大切です。
双方から信頼されていなければ、そもそも時給交渉に取り合ってもらえません。
日頃から業務にまじめに取り組むのはもちろんのこと、コミュニケーションを取ることを心がけ、相談できる間柄を築いておきましょう。

また自己研鑽を通して資格取得などに積極的な姿勢を見せれば、前向きな成長意欲もアピールでき、好印象を与えられます。

具体的な金額を明示して交渉する

時給アップ交渉する際は、具体的な金額を明示するのが大切です。
「今よりも上げてください」などの曖昧な表現では、相場よりも低い時給アップしか見込めないこともあるからです。

他社の派遣社員の時給がわかる場合は、交渉の際に引き合いに出してみるのも良いでしょう。
客観的に見て自分の時給が低いと説明できるようデータを揃えておくと、交渉もスムーズに進められます。

派遣社員でもスキルを磨いて時給アップをめざそう

派遣社員が時給アップをめざすことは可能です。
今の時給が低いと感じている場合は、タイミングを見計らって時給交渉してみましょう。
ただし、時給交渉は必ずしも成功するものではありません。

交渉をスムーズに進めるためには、日頃からまじめに業務に取り組んだり、自己研鑽を続けたりすることが大切です。
他社の派遣社員の時給など、時給アップの正当性を主張するためのデータも集めて有利に交渉を進めていきましょう。