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面接時の退職理由は何と言う?回答例や注意ポイントを紹介

転職の面接時に必ずといって良いほど聞かれる内容が、前職の退職理由です。
面接官は求職者の前職においての退職理由を深掘りし、「仕事に主体的に取り組んできたのか」「仕事に対する責任感」などを確認しています。
つまり、面接を受ける際に、退職理由はとても重要な質問であり、回答となるのです。

この記事では、退職理由を聞かれた際の回答例や注意するポイントを解説します。
これから面接を受けようとしている方は、参考にしてみてください。

【例文付き】面接で退職理由を聞かれたときの答え方

【例文付き】面接で退職理由を聞かれたときの答え方

よくある退職理由を以下のとおり6つ取り上げ、それぞれ適切な回答例を紹介します。
自分自身の退職理由と照らし合わせて、具体的な返答をイメージしてみてください。

  • 人間関係
  • 評価・給料に対する不満
  • 勤務時間の長さ
  • スキルアップ目的
  • プライベートな事情
  • 業績悪化

人間関係

人間関係を理由に退職した場合の回答例は、以下のとおりです。

【回答例】前職では個人の成果を強く求められており、組織として協力する文化ではありませんでした。
協調性を大事にしたい自分の考えとは合わない組織であった点が退職理由です。

御社の社風や企業文化では、いかにチームとして成長するかが重要視されており、自分の強みを活かせると考え応募いたしました。

人間関係が原因で退職する方は多いものの、そのまま回答すると単なる不平・不満ととらえられる可能性があり、注意が必要です。
応募先企業の経営理念や企業文化に貢献する意思表示を行いながら、志望動機につなげましょう。

評価・給料に対する不満

評価・給料に対する不満で退職した際の回答例を示します。

【回答例】前職を退職した理由は、成果を出しても評価や給料に反映されることがなく、勤続年数が長ければ給与が上がる仕組みであったため、モチベーションを高く維持し続けることが難しかったからです。

御社は、年齢に関係なく成果に対する評価システムが決まっていると聞いております。
モチベーションを高く保って働き続けるためにも、成果と評価が連動している環境を探しており、応募いたしました。

給料や評価に不満があり退職を決意する方も多いですが、「給料が少ない」など直接的な表現ではなく、評価制度や成果への対価といった点から回答したほうが良いでしょう。

勤務時間の長さ

勤務時間の長さが退職理由である場合の回答例は、以下のとおりです。

【回答例】前職を退職した理由は、勤務時間や拘束時間が長かったからです。
具体的には、残業時間の月平均が80時間を超えており、プライベートの時間や、何よりもスキルアップするための勉強の時間を確保できませんでした。

御社は業務効率化を積極的に行っており、私が培ってきたノウハウも活かせると思い志望いたしました。
また、自分の時間を自己研鑽に投じて、御社の成長に貢献したいと考えています。

働き方改革の推進で長時間労働は減少していますが、長時間労働が退職理由となることも少なくありません。
しかし、自身のスキル不足が原因で長時間労働になっているととらえられないように、業務効率化を図る必要性や、空いた時間での自己研鑽への意欲などもアピールしたほうが良いでしょう。

スキルアップ目的

転職の目的がスキルアップの場合の回答例を示します。

【回答例】前職の仕事を通して、◯◯分野に非常に高い興味を持つようになりました。
◯◯分野での業務に就くために部署の異動も選択肢としてありましたが、部署異動まで時間を要する可能性があることと、最先端で取り組まれている御社での業務への魅力が勝り、退職を決断しました。

今後は◯◯分野への深い知識とスキルを身につけるため自己学習を継続し、御社の発展に少しでも貢献しながら、自身もともに成長したいと考えております。

仕事へのやりがいの低下や単調な業務が退職理由である場合は、仕事が嫌で辞めたという印象ととらえられないように、専門的なスキルアップなどに言い換えたほうが良いでしょう。

プライベートな事情

退職理由が、プライベートな事情の場合の回答例は、以下のとおりです。

【回答例】前職を退職した理由は、親の介護に専念するためです。
母が脳梗塞を患い半身不随となってしまったため、終日介護が必要でした。

今は介護施設に入所し、24時間母のサポートを任せることができるようになったため、仕事に集中できる環境が整いました。
今までの社会人経験や親の介護を通しての経験値を活かし、御社に貢献したいと思います。

自身の病気や親の介護などプライベートな理由の場合は、退職したときとは状況が異なっており、仕事に打ち込める状態を取り戻せていることをきっちりと伝えましょう。

業績悪化

業績悪化が原因で退職した場合の回答例はこちらです。

【回答例】業績悪化にともなう大規模な事業縮小があり、所属する部署の配置転換がありました。
私は営業職を希望しておりましたが、希望が通らなかったため、退職を決めた次第です。

御社の新製品立ち上げに、私の経験を活かせると考え応募いたしました。
前職では、2つの新しいサービスの立ち上げに営業として関わっており、培ったノウハウで新製品立ち上げに貢献できると考えております。

業績悪化で退職した際には、会社への誹謗・中傷ととらえられないことが大切です。
自分がやりたかった仕事ができなくなり、やりたい仕事を行うために応募したことが伝わるような表現を心がけましょう。

面接での回答を避けるべき退職理由

面接での回答を避けるべき退職理由

面接時に回答を避けるべき退職理由として、人間関係や勤務環境に対する不平不満があります。
人間関係や環境への不平不満を話し出すと、どうしても自責ではなく他責になりがちです。
回答を避けるべき例文と合わせて紹介します。

人間関係の好き嫌い

【NG回答例】上司は自分の意見を押し通すタイプで、部下の意見には一切耳を傾けませんでした。
また成果に対する承認や賞賛は行わず、ミスに対しては怒鳴るように叱ることがあります。
この上司とはこれ以上、一緒に働けないと思い退職しました。

人間関係における好き嫌いを押し出す退職理由は、避けたほうが良いでしょう。
感情により仕事のモチベーションが影響される人物であるととらえられる可能性があるからです。

上記のような場合は、上司の性格を非難するのではなく、問題のある上司が登用され続けるシステムが問題点であると言い換えられます。
つまり、感情論ではなく会社のシステムの問題であり、「制度が整っている会社で働きたい」と前向きに表現するようにしましょう。

給料が低い・残業が多いなどの不平不満

【NG回答例】趣味はキャンプですが、最近は休日勤務があり趣味に費やす時間が限られていました。
また、繁忙期は残業も多くなるものの給料が低く、モチベーションがなかなか上がりませんでした。

「給料が低い」や「残業が多い」などは、会社に対する不平不満であり、主体性が感じられない退職理由です。
前職に対する不平・不満のみを伝えても、面接官は良い印象を持ちません。

不平・不満の原因となっている休日勤務や残業の多さに対して、上司や会社にどのような働きかけを行ったのか、自身がどのように減らす工夫をしたのかなどを合わせて伝えることが大切です。
主体的に問題点を解決しようとした姿勢を見せれば、面接官に良い印象を与える可能性があります。

面接での退職理由で注意するポイント

面接での退職理由で注意するポイント

退職理由を伝えるときに、注意すべきポイントは以下の3点です。
たった3点ですが、意識しないとうまく話すことが難しくなるため、意識して繰り返し練習しましょう。

  • 嘘をつかない
  • ネガティブな理由もポジティブに変換する
  • あいまいな言葉を使わない

嘘をつかない

退職理由で大切なことは、嘘をつかないことです。
とっさに嘘で取り繕っても、続く質問で深掘りされていくと辻褄が合わなくなり、いずれ嘘であったことがバレてしまいます。
面接で嘘をついている時点で、誠実でない印象となり、採用される可能性は極めて低くなるでしょう。

面接官に悪い印象を持たれないよう伝え方に注意しながら、嘘をつかず正直に、転職に至った経緯を伝えることが重要です。

ネガティブな理由もポジティブに変換する

仮に退職理由がネガティブなものでも、ポジティブな表現への変換が重要です。

退職理由にネガティブな要素ばかりを並べても、企業は採用したいとは思いません。

ネガティブからポジティブへの変換のコツは、ネガティブにとらえる事象に対して、自身がどういった行動を起こしたのかを加えることです。
あるいは、転職先で起こしたい行動の展望を伝えることでも、ポジティブな表現に変換できます。

あいまいな言葉を使わない

可能な限りあいまいな言葉を使わずに、具体的に言語化していきましょう。
例えば、単に「スキルアップ」といっても何のスキルアップなのかがわかりません。
具体的にどのようなスキルをどの程度アップさせたいのか、わかりやすく伝えるべきです。

抽象的な言葉では、自分ではポジティブな意味合いで伝えたつもりでも、聞き手からはネガティブにとらえられることもあります。

あいまいな言葉を使わないコツは、具体的なエピソードを織り込むことです。
実際の場面をイメージしやすいエピソードは、誰にも真似できない本人のみが語れる内容であり、具体的事例として興味を持たれやすくなるでしょう。

面接官が前職を辞めた理由を聞くのはなぜ?

面接官が前職を辞めた理由を聞くのはなぜ?

面接官は、前職を辞めた理由を必ずといって良いほど訊ねます。
その理由は、同じ理由で辞めてしまわないか、責任を持って仕事に取り組むかの2点を確認するためです。

同じ理由ですぐに退職しないか

同じ理由ですぐに退職しないか、長く働いてくれそうかを知るには、退職した理由を聞くことが有効です。

退職理由が人間関係や評価されなかったことであれば、「相手が悪い」「環境が悪い」など他責で考える人なのか、「改善のために具体的にこのように活動した」と主体的に問題点をとらえて解決をめざす人なのかを見ています。
他責で考える人は同じ状況に再び陥ることが容易に予想されるのに対し、主体的に解決をめざせる人材であれば、課題を乗り越えて長く働き続けると思われるでしょう。

責任もって仕事をするのか

面接官は仕事に関する責任感を測るためにも、退職理由を確認しています。

退職理由を深掘りしていくと、その人が主体的に考えて行動してきたか否かが見えてくるため、仕事に責任感を持って取り組んできたのかがわかります。

話す内容によって、何事も主体性を持ち責任感が強い人なのか、何事も他人事にする責任感が弱い人なのかを見極めているのです。

退職理由をポジティブに変換しよう

面接時に必ずといって良いほど聞かれるのが、前職の退職理由です。
重要な質問であり、回答によっては採用の分かれ道にもなります。

もし仮にネガティブな理由で前職を辞めたとしても、切り替えてポジティブな表現へと変換して伝えることが重要です。
ポジティブな表現へと変換した退職理由を伝えることで、主体性や仕事への責任感をアピールすることが可能となります。

面接を受ける前には、ここで紹介した注意するポイントや例文を参考に、自分自身の退職理由をあらためて言語化してみましょう。

執筆者について

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