今の時代、転職は人生において大きな分岐点になっています。
初めての転職の際「転職をしたいがエージェントを利用しないといけないのか」と考える人は多いでしょう。
転職をする機会は人生に何度も訪れるわけではないため、いざ転職したいと思っても、一人では不安が多く一歩踏み出すのは怖いものです。
転職について知り尽くしているエージェントを利用することも、選択肢に入ってくるでしょう。
ここでは、転職エージェントを使わないメリットや転職エージェントを使う、使わないで何が変わるのかを解説していきます。
エージェントを使わない転職に向く人も紹介しているので、参考にしてみてください。
目次
転職エージェントを使わない転職は可能?
結論からいうと、転職エージェントを使わない転職は可能です。
転職エージェントを使わなくても幅広い求人媒体があり、情報収集に困ることはありません。
自分に合った方法を活用し、チャンスを最大限に広げていきましょう。
転職エージェントを使わない場合の、主な4つの転職方法について以下で解説します。
転職サイトを利用する
転職サイトとエージェントの大きな違いは、自分で求人を探し応募するのか、条件の合ったいくつかの求人から仕事を探すのかということです。
エージェントは転職活動に対して各種サポートが充実しているため、相談しながら転職活動を行うことができるのに対し、転職サイトは自分で判断しながら仕事を探すため、自主性が求められます。
忙しくて時間のない人も気軽に利用でき、多くが無料であるのが特徴です。
幅広い職種の求人情報が多数載っているため、在職中の隙間時間でも他の業界や転職後のイメージを想像しやすく、転職が初めての方には特に適しています。
ハローワークを利用する
ハローワークでは就職活動の進め方をはじめ、就職するにあたっての求人の紹介や面接練習など各種サービスを無料で受けることができます。
全国規模の企業よりは地域に特化した企業が多く「地元に住んだまま働きたい」「転勤はしたくない」という方におすすめです。
ハローワークは全国各地にあり、それぞれ管轄が決まっています。
初回登録は自分の住んでいる地域を管轄しているハローワークに行く必要がありますが、職業相談はどこのハローワークでも可能です。
都市部などでは土曜日も開所している場所もあるので、休日を活用することもできます。
SNSを利用する
スマートフォンの普及とともに、SNSでのビジネスシーンはとても多くなってきました。
SNSを利用し社員を募集する企業も多く、その認知度や重要性はどんどん上昇しています。
SNSは企業に直接接点をもつことができるため、マニュアルや時間に縛られることなく、さまざまな疑問などを質問することができます。
その代わり、段取りをとってくれる人はいないため、主体性をもって行動しなければいけません。
またSNSのみで転職活動を行うと、情報の信憑性に欠ける可能性があります。
企業の公式サイトではない場合、情報の信憑性が低いサイトやリンクには注意を払いましょう。
リファラル採用を利用する
リファラルは「紹介、推薦」を意味し、リファラル採用とは、実際にその企業で働いている社員から、友人や知人などを紹介してもらう手法です。
働いている知人から、信憑性の高い、実際の現場の情報を聞くことが可能です。
それに加え、心を許せる知人からの紹介であれば、自分の理想の条件も伝えやすく、希望する会社と出会いやすくなります。
また、実際に働いている人からの推薦であるため、採用されやすく、内部の状況や雰囲気も事前に知ることができます。
自分が働きたい場所で働いている知り合いを作るのは容易ではありませんが、もしそのような人が身近にいるのであれば、相談してみるのも手です。
転職エージェントを使わないほうが良い理由
自分のペースを守って転職活動を進めたい人は、転職エージェントを使わないほうが良いでしょう。
転職エージェント側の視点では、求職者が採用されることが利益につながります。
そのため、できるだけ早く活動をしてもらい、採用までいってもらうことがエージェント側の仕事です。
転職エージェントを使うことで、「急かされてしまい本当に転職したかった職業に就くことができなかった」「転職してから自分と会社が合っていないことに気付いた」という結果につながる可能性があります。
「自分のペースで幅広い求人のなかから転職活動がしたい」「自分の時間は自分で使う」という気持ちを優先したいなら、転職エージェントを使わない転職をおすすめします。
転職エージェントを使わないほうが良い人の特徴
転職エージェントを使わないほうが良い人の特徴は、転職に対し明確なイメージを持っており、その強い意志を曲げずに転職活動を進められる人です。
また気を遣いやすい性格の人も、無理に転職エージェントを使う必要はありません。
以下でその理由を説明します。
転職への強い意思やイメージを持っている
転職エージェントは希望に沿った求人を紹介してくれますが、自分の希望と企業の意向が沿わない場合には、理想とは異なる企業を勧められる可能性があります。
理由として、転職エージェントは登録している企業に求職者が入職することで報酬が発生するため、可能な限り早期に転職してもらいたい気持ちがあるからです。
そのため自分のなかでどのような企業に転職したいのか、なぜその企業が良いのかなど明確なイメージを持っている場合は、転職エージェントを使うことが足枷になってしまう危険性があります。
明確なイメージを持っていたり、強い意思がある方は、転職後自分の希望と合っていないということにならないようエージェントを使わずに別の方法を検討することが重要です。
担当者との関係に気を使ってしまう
転職エージェントでは、転職をスムーズに行うことができるよう情報共有を大切にしています。
求職者との情報交換を重ね、計画的に転職活動を進めるので、定期的に話を聞いてもらえることで、精神的に疲れた際も励みになる場合もあります。
しかし、転職エージェントとの関係性が悪くなると、逆に悩みにつながってしまう可能性があるのです。
そうならないためには、転職エージェントの口コミや評判に左右されず、自分の転職活動の状況やスタイルに合った援助をしてくれる転職エージェントを探しましょう。
初回の面談などで、担当者の雰囲気や話の聞き方をリサーチするのも手です。
しかし、必ず人間関係がうまくいくわけではないため、担当者との関係性が気になってしまったり、そのせいで主体的な転職活動が行えない場合は、転職エージェントを無理に使用しなくて良いでしょう。
転職エージェントを利用しないときの注意点
転職エージェントを利用しないことで発生するデメリットもあります。
それは自主性がないと、スケジュール調整や企業分析がうまくいかず転職が失敗してしまう危険性があることです。
しかしそのデメリットは自分自身で気をつけて防ぐことができます。
以下3点に分けて解説していきます。
自主性が最重要
転職エージェントを利用しないことのデメリットは、転職活動でのあらゆるサポートを受けられず、自分で積極的に行動しなくてはいけないことです。
自主性を発揮して、自らのやる気を維持できる人であれば、転職活動が成功に向かう可能性は高いため、自主性はとても重要であるといえるでしょう。
転職エージェントは転職活動のほとんどを代行してくれます。
転職活動とは具体的に、応募までの自己分析や企業分析、市場調査などの事前準備にはじまり、応募書類の提出、面談日のスケジュール調整などのやり取りなど多岐に渡ります。
ほかにも応募企業との確認・交渉事項が多々あるため、それをすべて自分で行わなくてはいけません。
働きながら転職活動を行うのは難しいと感じるかもしれませんが、次に何を行えば良いのかを考えながら動くことで、自主的に進めることは可能です。
上記でも紹介した転職方法を活用することで、必要に応じてアドバイスを受けながら行うことも可能でしょう。
自己分析・企業分析を的確に行う
転職・就職活動において自己分析と企業分析は切っても切り離せない、必要不可欠な項目です。
理由として、自己分析と企業分析をすることで自分と企業のミスマッチを防ぐことにつながるためです。
企業分析では、企業の公式ホームページの他に、口コミサイトやSNSでの評判もチェックしながら情報収集を行い、企業分析を行う必要があります。
企業のホームページでは書かれていない生の声なども、実際の現場からの意見になるため積極的に取り入れながら、企業分析を行いましょう。
自己分析をする際、適性検査や性格診断なども利用しましょう。
第三者からの意見や評価で、自分では気付くことができなかった強みや新たな一面が明らかになることもあります。
気心が知れている友人や転職活動を支援してくれている方に相談することも大切です。
スケジュールを自分で調整する
自分で転職活動を行うとき、スケジュール調整という困難がつきものです。
働きながら転職活動を行っている人は、なおさら転職活動と現職の両立が難しいでしょう。
そのような場合は、隙間時間やアプリを有効活用しましょう。
通勤中スマートフォンで企業の募集状況を確認する、休みの日に面接を数件いれる、スケジュール管理アプリを使用し面接の日程をかぶらないように調整するなど、やり方はさまざまあります。
また転職活動が必要以上に長引かないように、転職活動の目的と目標を細かく設定してください。
逆算してスケジューリングをすることで、希望の日程までに転職活動を完了することができます。
スケジュール調整を行うなかで長期目標と短期目標を作成し、転職活動を段階的に進めることも重要です。
長期目標だけだと目標が高すぎて諦めてしまう可能性があるため、段階的に達成できる短期目標を作成し、達成感を得ながら転職活動を成功へと導いていきましょう。
そもそも転職エージェントが不要なケース
転職エージェントで何度も失敗したことがある人や、応募したい企業が決まっているといった場合には、転職エージェントの利用は不要でしょう。
転職エージェントで何度も失敗したことがある人は、自己分析や条件提示が不十分でエージェント側にうまく希望が伝わらなかった可能性があります。
たとえば、年収は下げたくなかったのに、転職後前職よりも年収が下がってしまったなど、条件と合わない転職をしてしまったなどもその例です。
別の求人情報サイトを使用することが現状打破につながる可能性もあるため、再び転職エージェントを利用しなくても良いでしょう。
また応募したい企業がすでに決まっている場合、転職エージェントの利用は必要ありません。
転職エージェントに登録することで遠回りになってしまったり、不要な料金がかかってしまう恐れがあるため、直接応募のほうが良いでしょう。
転職エージェントを使わないで再就職に挑戦してみるのも手
転職エージェントを使わずとも、転職活動を成功に導くことは可能です。
転職エージェントは使うなというわけではありませんが、転職に対して自主性があり、強い目標や意思を持っている方であれば、数ある方法を駆使しながら転職ができます。
転職は人生で何度も訪れるわけではないですが、人生においてとても重要な判断の一つです。
転職したいと思ったとき、なにも考えずに「どのような職業でも構わない」や「いつか転職できれば良い」と考える人は少ないでしょう。
強い意志を持ってなぜ転職したいのかを考えながら行うなら、転職エージェントを利用せず再就職に挑戦するのも一つの手でしょう。
自分の希望に合った業種や職に就けることを応援しています。