転職活動をして内定をもらうことは、多くの人にとって喜ばしいことです。
しかし、その後どう動けば良いのかわからなくて困る人もいるでしょう。
「そもそも内定ってどういう状態?」と思う人もいるかもしれません。
内定とは企業で内々に採用が決まり、採用条件通知書が発行された状況などのことです。
採用条件通知書ではなく、内定通知書や労働条件通知書などが発行される場合もあります。
この記事では、内定をもらったあとの流れや必要書類、注意点などを解説します。
内定をもらった人、内定をもらえそうな人は、ぜひ参考にしてください。
目次
転職活動の内定後の流れ
「転職の内定が出たら、まずどうする?」
「内定が出たらするべきことは何?」
と、不安に思っている人もいるでしょう。
とはいえ、内定は喜ばしいことであり、必要な手続きさえ押さえておけば、何も不安に思うことはありません。
安心して手続きができるように、ここではまず、内定の流れとやることとして以下の5つを解説します。
- 内定の連絡を受ける
- 内定通知書の確認・返事をする
- 雇用契約を結ぶ
- 入社日を決める
- 入社に向けて準備する
内定の連絡を受ける
企業の選考に合格した場合、電話やメールで内定の連絡がくることが多いです。
連絡を受けたら、まずは内定を出してくれたことに対するお礼を伝えましょう。
ただし、内定承諾についてはまだ保留にし、あくまでお礼に留めることが必要です。
後日、送付される文書に契約の詳細が記載され、最初の連絡では詳しい内容は伝えられない可能性があるからです。
何も言われなかった場合は、労働条件の詳細を書面で発行してもらうよう依頼しましょう。
内定通知書の確認・返事をする
内定通知書や採用(労働)条件通知書などが届いたら、すぐに書類を確認して契約条件を把握しましょう。
トラブルを避けるためにも、事前に提示されていた条件と異なることがないか、しっかりチェックすることが大切です。
内定の承諾あるいは辞退は、内定通知書を受け取ってから2〜3日以内、遅くとも1週間以内には伝えるようにしましょう。
期日が設定されている場合は、もちろんそれを厳守します。
返事は基本的に電話で行いますが、メールで通知された場合はメールを使用しても構いません。
ただし、返事の仕方は企業から指定されることもあるため、案内を確認し、記載がない場合は企業に問い合わせると安心です。
雇用契約を結ぶ
雇用契約の結び方は企業によって異なり、内定承諾の返事を契約と考えるケースや、雇用契約書に署名を求められるケースなどさまざまです。
どのようなやり方だとしても、雇用契約を交わすことが必要になり、雇用契約を交わしたあとは企業では雇用への準備が始まります。
雇用契約を交わしたあとに内定を辞退すると企業に迷惑がかかるため、できるだけ避けるようにしましょう。
雇用契約を結ぶ際には辞退はしない方向で、しっかり決意を固めておくことが大切です。
入社日を決める
現在も働いている場合は、まずは退職日を決定しなければなりません。
早めに上司に相談し、退職日を決めてから、転職先での入社日を決めましょう。
退職日は転職先の前日に設定すると、社会保険の保険料が無駄に発生しないためおすすめです。
退職までの期間は引き継ぎや有給休暇の消化に使用したり、お世話になった人に挨拶をしたりするために、余裕を持って退社日を決めると良いでしょう。
入社に向けて準備する
退職が決まったら、退職日に向けて現職への引き継ぎや雑務処理などの退職準備をし、いざ退職の際には健康保険証や社員証などを退職先に返却する必要があります。
企業によって返却物はさまざまです。
それが終わったら入社に向けて準備に取りかかりましょう。
入社への準備は以下のとおりです。
- 転職先に提出する書類を用意する
- 業務に必要なスキルや知識を身につける
- 就業規則を確認する
- 必要な備品の準備
転職の内定後に必要な書類
ここからは転職内定後に必要な書類として、以下の2つを見ていきましょう。
- 退職時に受け取る書類
- 入社時の提出書類
退職時に受け取る書類
退職の際には、退職先から以下の書類を受け取ります。
- 離職票
- 源泉徴収票
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
源泉徴収票と雇用保険被保険者証、年金手帳は転職先に提出を求められる可能性があるため、なくさないように保管しておきましょう。
ただし、令和4年4月1日以降、国民年金制度もしくは被⽤者年金制度に初めて加入する場合は、「基礎年金番号通知書」が発行されます。
年金手帳がない場合は、基礎年金番号やマイナンバーでも代用が可能です。
源泉徴収票や離職票は退職当日には受け取れず、後日郵送されるので、なかなか届かない場合は退職先に問い合わせてください。
入社時の提出書類
入社時には以下の書類などを提出する必要があります。
- 雇用保険被保険者証
- 源泉徴収票
- マイナンバーカードの写し
- 健康診断書
- 入社誓約書
- 身元保証書
- 住民票記載事項証明書
- 免許・資格の証明書
- 年金手帳
- 労働契約書
- 退職証明書
企業によって必要な書類は異なります。
指示がない場合は問い合わせると良いでしょう。
書類によっては署名や押印が必要な場合があるので、提出の際に印鑑を持っていくと安心です。
内定が確定したあとの注意点
最後に、内定が確定したあとの注意点として、以下の3つを紹介します。
- 労働条件通知書を確認する
- 早めに手続きを行う
- 内定辞退の連絡は早めに行う
労働条件通知書を確認する
労働条件は口頭ではなく書面で作成してもらい、しっかりと内容を確認することが大切です。
もしも労働条件通知書などの書面が送られてこない場合は、書面の発行を依頼しましょう。
法律で定められている明示すべき項目は、以下のとおりです。
- 労働契約の期間
- 就業場所
- 業務の内容
- 労働時間
- 賃金の決定・計算・支払い方法、締切・支払い時期
- 退職に関する事項
労働通知書を確認せずに内定承諾を行うとトラブルに発展する場合もあるので、安心して働くためにも必ず確認するようにしましょう。
早めに手続きを行う
必要書類の提出に期限が設けられている場合は、きちんと間に合わせるようにしましょう。
期限がない場合でも、書類の準備には時間がかかることもあり、早めに準備をすることが大切です。
必要書類を紛失した場合は、再発行の時間がかかる可能性もあるので注意しましょう。
手続き期限を守らなかった場合、入社前から転職先に迷惑をかけることになり、印象が悪くなる恐れがあります。
内定辞退の連絡は早めに行う
内定辞退の連絡は気持ちの良いものではないため、先延ばしにしてしまう人もいるかもしれません。
しかし、入社しないと決まっている場合は、なるべく早く辞退の連絡を入れましょう。
他にも応募した企業があり返事待ちなどですぐに辞退できない場合は、返事をする予定日を具体的に伝え、待ってもらうのも一つの方法です。
理由を聞かれた場合は「家族と相談したい」や「条件面をじっくりと検討したい」など、真面目な人柄をうかがわせる内容を伝えると良いでしょう。
入社承諾後の辞退は法律違反などではありませんが、迷惑をかけることには変わりありません。
企業が必要な準備にお金を費やしていた場合、損害請求をされる可能性もゼロではないでしょう。
内定を辞退する場合は、入社承諾の前に速やかに行うことが大切です。
内定をもらったら速やかに手続きを済ませよう
今回は、転職の内定が確定したら何をすれば良いのか、手順について解説しました。
転職の内定の連絡をもらった時点で説明がないと不安になるかもしれませんが、今回紹介した流れに沿って行動すれば安心です。
それでもわからないことは、企業に直接問い合わせるのがおすすめです。
転職が内定したら退職や入社準備など、しなければならないことが多くあります。
ぜひこの記事を参考にして、速やかに手続きを済ませてください。