再就職の面接を控えている人のなかには、質問として聞かれることが気になっている人もいるでしょう。
失敗したくない面接だからこそ、しっかりと対策をして面接に臨むことが大切です。
本記事では、再就職の面接での質問内容と回答例を紹介します。
また、事前にできる対策も解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
再就職の面接の質問内容
再就職の面接は、新卒の面接とは質問内容が異なります。
企業によって多少の違いはありますが、一般的な流れは以下のとおりです。
- 自分についての質問をされる
- 転職した理由を聞かれる
- 志望した動機を聞かれる
- キャリアプランを聞かれる
- 逆質問の有無を聞かれる
- 条件の確認
ここではまず、1〜6に関することを中心に紹介します。
自分について
自分についての質問には、以下の3つがあります。
- 自己紹介
- 職歴
- 自己PR
それぞれ見ていきましょう。
自己紹介
再就職の面接での自己紹介は本人確認のためでもありますが、採用担当者は答え方や表情などにも着目しており、人柄を見極める側面もあります。
名前や年齢はもちろん、今までのキャリアをアピールできる場でもあるのです。
ただし、自己紹介はできるだけ簡潔に、1分程度で要点をまとめることが大切です。
質問例 | 自己紹介をしてください |
回答例 | ◯◯と申します。 年齢は◯歳です。 本日はお時間をいただきまして、ありがとうございます。私は◯◯年に大学を卒業後、小売業界で営業職としてキャリアを積んできました。1社目の◯◯では◯年間営業を経験したあと、ドラッグストアで◯年間登録販売者として店長業務に従事しています。御社では将来的に薬を扱う予定だと伺い、私の経験が役に立つのではないかと応募いたしました。 どうぞよろしくお願いいたします。 |
職歴を聞かれた際には、ダラダラと説明するのではなく、具体的かつ簡潔に答えることが大切です。
きちんとまとめられていない回答では採用担当者の印象に残らないだけではなく、あまり良いイメージを持たれない可能性があります。
会社名と職種だけでなく、自分が行った業務の内容や上げた成果などを合わせて伝えると、採用担当者が入社後の活躍をイメージしやすくなり、好印象を与えられるでしょう。
具体的な数字を入れて答えると、より信頼性が増すのでおすすめです。
質問例 | 職歴を教えてください |
回答例 | 私は◯◯旅行会社で4年間営業と企画に従事していました。
営業では◯年に前年比130%の売上を達成しています。 また、企画ではお客様のご要望に応えるために積極的にコミュニケーションを取り、満足度などを徹底的に調査しました。 結果としてリピーターの旅行客が倍増し、社内で表彰もされています。 前職で培ったニーズを汲み取るスキルは、御社のマーケティング事業でも必ず活かせると考えています。 |
自己PRは入社後に活躍できるかどうかを見極める材料になるため、強みや実績、成果を簡潔かつ具体的にアピールすることが大切です。
新卒の場合は学生時代に打ち込んだことなどでも構いませんが、再就職の場合は前職での活躍や培ったスキルを話すのが一般的といえるでしょう。
質問例 | 今までの経歴から自己PRをしてください |
回答例 | 前職では介護の仕事に従事しており、人をサポートする喜びを知りました。
人見知りで人前に出るのが苦手でしたが、利用者さんやご家族とのやりとりなどをするうちに、誰とでもコミュニケーションが取れるようになり、苦手を克服できました。 また、仕事をしながら◯◯の資格を取得したため、御社ではその資格を活かして責任者としても貢献していきたいと思っています。 |
転職理由
再就職の面接で企業が転職理由を聞くのは「またすぐに辞めてしまうのではないか?」という不安を拭うためです。
企業としては長く働いてほしいため、早期退職のリスクを負いたくないと考えています。
また、転職回数が多い場合などには、理由を聞かれる可能性があります。
どちらにしても、前職の不満を言うのでなく、新しい分野への挑戦志向や、環境に柔軟に対応できることなど、前向きに答えると良いでしょう。
質問例 | 転職理由を教えてください |
回答例 | 現在は事務職として働いていますが、基本的な仕事内容が決まっており、繰り返しの業務が多いです。
事務のスキルがついたことは感謝をしており、今後はそれを活かしながらも、スキルアップやキャリアアップできる仕事に携わりたいと考え、転職を決意しました。 |
質問例 | 転職回数が多い理由を教えてください |
回答例 | 携わってきた職種はそれぞれですが、どれも課題を抱えた人をサポートして問題解決に導く仕事を選んできました。携わってきた職種はバラバラですが、どれも課題を抱えた人をサポートして問題解決に導く仕事を選んできました。
御社は医療福祉の面で多くの人を助ける仕事だと確信し、応募いたしました。 |
志望動機
採用担当者が志望動機を聞く理由は、以下を確認するためです。
- 仕事への熱意
- 採用するメリット
- 長く働いてくれるかどうか
- 入社後に貢献できそうかどうか
しっかりとした志望動機がないと、なんとなく応募したイメージを持たれてしまう可能性があります。
応募先の会社を選んだ理由や貢献できることは何かなどを、しっかりと考えておく必要があるでしょう。
質問例 | 弊社を志望した動機を教えてください |
回答例 | 私は自分の持っている営業スキルを最大限に発揮し、御社に貢献したいと考えております。
私は◯◯会社で営業をしており、月間売上首位を何度も達成してきました。 そのため、御社のように個人の能力を評価する環境で働きたいと考えています。 |
再就職の面接では、キャリアプランを聞かれることがあります。
キャリアプランと企業の理念や方向性が違う場合、入社しても辞めてしまう可能性があるからです。
仕事への考え方や取り組み方、目標などが企業と一致している場合は好印象を与えられるでしょう。
質問例 | 将来の目標や夢を教えてください |
回答例 | まずはしっかりと営業で上位の成績を収めたいです。 その後は、お客様にさらなる価値を提供し、実績を伸ばしていきたいと思っています。一から勉強するつもりであらためて基礎も学び、一歩ずつ成長していきたいです。 |
逆質問
面接では「何か質問はありますか?」などの逆質問を受けることがあります。
入社したい熱意をアピールするためにも、企業研究をして質問を考えておくと良いでしょう。
「特にありません」と答えるのが間違いというわけではありませんが、企業への興味のなさと受け取られる可能性もゼロではないため、質問を用意しておくと安心です。
とはいえ、質問の内容として待遇ばかりを聞くのは良くありません。
仕事内容よりも待遇ばかりを気にする人という印象を与えてしまう可能性があります。
質問例 | 弊社への質問はありますか? |
回答例 | すぐに御社で活躍できるように、入社までに勉強しておくべきことを教えてください |
雇用条件とは、年収や勤務地、転勤、休日など、いわゆる待遇に関することを指します。
雇用条件ばかり話すのはよくありませんが、自分の希望を聞かれているのに答えないと、企業とのすり合わせができなくなってしまいます。
ただし、応募条件に記載してあることを覆すような要求は避けましょう。
質問例 | 残業や休日出勤はどのくらいできますか? |
回答例 | 現在は週に◯時間ほど残業をしており、繁忙期には休日出勤もしております。
時期によっては業務量が増えても構いません。 |
再就職の面接に必要な対策
再就職の面接では、質問の答えをあらかじめ用意しておくことが大切です。
ここでは、面接に必要な対策として以下の3つを紹介します。
- エピソードを用意しておく
- 企業研究をしておく
- 答え方の練習をしておく
エピソードを用意しておく
再就職の面接前に回答例を見て参考にしておくことは大切ですが、回答例をそのまま伝えても採用担当者の印象に残らない可能性があります。
なぜなら、多くの人が同じように面接対策を行っているからです。
回答例は参考にしつつも、オリジナルのエピソードを用意しておくことが大切です。
同じ仕事をしていても、人によって成果や感じ方は異なり、身につくスキルもまったく同じではありません。
今まで働いてきた自分を見つめ直し、アピールできるエピソードを用意しておけば、それだけで具体性のある内容が作れるでしょう。
企業研究をしておく
企業研究をしないで面接に挑むと、企業理念や仕事内容にマッチしない志望理由などを話してしまう可能性があります。
また、採用担当者に入社への熱意も伝わらないでしょう。
企業が求める人材やスキルを理解すれば、それをアピールポイントに変換することもできます。
また、他の企業との違いや魅力もつかみ、自分なりの言葉で伝えられるようにしておくと安心です。
企業の情報はインターネットのホームページや転職フェア、業界紙などで確認できます。
答え方の練習をしておく
同じような経歴やスキルの人がライバルだった場合、採用担当者は好印象な人を採用する可能性が高いです。
好印象を与えるため、面接でははっきりした口調でゆっくり話し、丁寧な言葉遣いを意識しましょう。
乱雑な話し方では、今までの会社での対応にも疑問を持たれかねません。
面接では会話のキャッチボールを意識し、うまくコミュニケーションを取れるようにしておくことが大切です。
再就職の面接は想定質問の回答を用意して臨もう
再就職の面接には、周到な用意が必要です。
面接の質問の流れは多くの企業で似通っているため、あらかじめ質問を想定し、自分なりの答えを用意しておきましょう。
今回ご紹介した回答例を参考にしつつ、オリジナルのエピソードを盛り込み、熱意が伝わる内容を作成してください。
あらかじめ対策をしっかり行い、余裕を持って面接を受けられるようにしましょう。