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医療従事者の働き方を見つけるインタビューVol.6|ケアマネジャーとして働く方のホンネ【後編】

お話を伺った人
コタローさん

コタローさん

現在ケアマネジャー。介護業界で働きはじめて20年目となる。介護福祉士/社会福祉士/介護支援専門員を取得し、訪問介護で10年、在宅ケアマネジャー6年、施設で2年間の経験をしており、幅広い分野に携わった経験を持つ。介護の現場で培った経験を活かし、介護職の働き方や、在宅・施設介護における家族介護者へのお役立ち情報についてのブログ執筆を行っている。

介護のコタローブログ / Twitter

医療・介護業界で働いたことがある人に仕事のホンネを伺うインタビュー企画。第3回目の今回は、現役でケアマネジャーとして働くコタローさんにお話を伺いました。介護業界で20年近い経験を持つコタローさんに、ケアマネジャーをめざしたキッカケ・介護に携わるうえで大切にしている「介護観」について聞いてみました。

前回のまとめ
若くして介護業界に興味を持ったコタローさんは、高校生の頃にした人助けをキッカケに、介護業界に興味を持ったようです。施設・訪問・ケアマネジャーなど、介護業界でさまざまな経験を積み、現在はケアマネジャーとして働いています。介護において大切にしたい「人に寄り添う心」の重要性についてお伺いすることができました。

医療従事者の働き方を見つけるインタビューVol.5|ケアマネジャーとして働く方のホンネ【前編】

お給料には満足している?

――コタローさんは現在ケアマネジャーとして働いていますが、お給料には満足していますか?

自分は満足していますね。年齢相応のお給料をいただいています。

――介護業界歴が長いですが、働きはじめた頃からおおむね満足している感じですか?

現在は満足していますが、働き始めた頃は若干低いなと感じていました……。20年ほど前なのですが、自分が働いていた職場は常勤ヘルパーでも手取り10万円台前半でした。もちろん職場によって変わると思うし、20年以上前なので、介護業界に関する制度が今ほど整っていなかったことも関係していると思います。

――この20年間で処遇改善の動きが見られたということですね。

そうですね。介護職員の処遇改善を目的とした、加算の創設などの動きが多く見られます。国が、介護業界の人材確保を目的とした処遇改善に注力していることを実感しています。

介護業界でのキャリアパスについて

――コタローさんは20年近いご経歴がおありですが、介護業界の働き方についてどう考えていますか?

働き方の選択肢が豊富だと感じています。ケアマネジャーをめざした理由は、介護業界のことをもっと俯瞰的に知りたいという思いのほかに、介護施設の現場以外で利用者さんのお役に立ちたいと考えた点も挙げられます。自分の場合、年を重ねていくうちに、腰や膝の痛みを感じるようになってしまいました。看護師の方でも、夜勤がしんどく感じてきて、30才を超えてから、日勤専門の求人で働いたりする方がいますよね。

――腰痛があると身体介助の際にとても大変そうです。現場以外での働き方も用意されていることは、業界選択において一つの安心材料になります。

そうですね。自分自身、現場以外で今までの経験を活かしていこうという思いで、ケアマネジャーをめざしました。あと、訪問介護員時代には、1日6〜7件自転車で利用者さんのもとへ移動していました。体力面を考えると年々大変になると感じたため、より 長く働けるのはケアマネジャーなのかなと。

――経験や知識を活かしながら、働き方を変えていけるということでしょうか。

はい。その他だと、年齢を重ねて体力的にしんどさを感じるようになったら、人材の育成や配置・書類管理などを行う管理職をめざす方が多いですね。介護施設や福祉用具の営業活動を行う方や、地域包括支援センターの職員として福祉・医療面から地域を支える役割を担う方もいます。

――介護現場以外にも、活躍の場がたくさんあるんですね。

ただ管理職の場合、介護現場の仕事の割合は減りますが、施設内で起こったトラブル処置や売上に対する責任など、自分の業務にのしかかるプレッシャーは大きいです。

――管理職は給与面の向上などメリットもありますが、その分責任が重く、施設を管理するプレッシャーがあるということですね。

情報かる・ける「介護職の管理職・施設長の役割とは?仕事内容や必要なスキルを解説」

介護業界をめざす方にメッセージ

――最後に、介護業界をめざしている方・考えている方に向けて、メッセージをお願いします!

ただ管理職の場合、介護現場の仕事の割合は減りますが、施設内で起こったトラブル処置や売上に対する責任など、自分の業務にのしかかるプレッシャーは大きいです。
どの業界でもそうですが、新しい環境に飛び込む際、不安に思う方もいると思います。先ほどもお話しさせていただきましたが、自分は20年近く介護業界で働いており、給与面で「不安」を感じたことはありませんでした。介護人材を確保するための処遇改善に関する動きがあったりと、自分としては業界に対してポジティブな印象があります。

――処遇改善の動きは、業界にとってポジティブな話題ですよね。

はい。今後ますます注目されていく業界だと思いますし、介護人材はこれからさらに必要になるといわれています。自分としては処遇改善の動きに関しても、新たな施策が随時登場してくるのではないかと考えています。

――高齢化社会になり、必要となる人材は間違いなく増加しますもんね。

はい。なので、興味がある方は積極的にチャレンジしていただきたいです。はじめてみてからわかる「介護の面白さ」は絶対に存在します。
先ほど働き方に関するお話が出ましたが、キャリアの積み方がある程度準備されているのも心強い要素なのかなと思います。例えば、現場で経験を積んで介護福祉士の資格を取得しようとか、ケアマネジャーの資格を取得しようとか、業界に入ってからの資格取得支援制度が用意されていると、目標を持って働くことができますね。

――目標を持ちながら経験を積んでいけるのはとてもやりがいを感じます。お話いただきありがとうございました!

介護業界をめざしている方・考えている方へのメッセージでは、人材需要の増加や処遇改善などを例に挙げ、前向きなお話をしていただきました。資格取得などキャリアの積み方がきちんと用意されている業界というのも、一歩踏み出す際は一つの「安心材料」といえそうです。

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執筆者について

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