志望動機を400字でまとめるためには、構成や書き方のポイントを押さえることが大切です。
文字数が極端に少ない場合、入社への意欲が伝わりにくくなりますが、ただ文章量が多くても内容が冗長だと要点がぼやけてしまいます。
企業側が読み進めたくなるような構成で、アピールしたいことを的確に明文化しましょう。
本記事では、志望動機を400字でまとめるための構成や書き方のポイントを解説します。
ケース別の例文もご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
400字の志望動機の構成
志望動機を400字にまとめるときには、応募先の企業にわかりやすく伝わる構成を意識しましょう。
ここでは、志望動機の基本的な構成方法について解説します。
PREP法を意識して結論から書く
志望動機には、結論から書き始める「PREP法」を用いましょう。
PREP法とは、以下の順に内容を書き進める文章作成の手法です。
- Point:結論
- Reason:理由
- Example:事例
- Point:結論
冒頭で結論が述べられていない文章は、要点がわからず回りくどく感じられるため、採用担当者に読み飛ばされてしまう可能性があります。
冒頭に結論が書かれていると、その理由を知るために続きが読みたくなるでしょう。
応募する企業でなければならない理由を書く
冒頭で結論を述べたら、就職・転職先がその企業でなければならない理由を書きましょう。
どの企業にも当てはまるような紋切り型の言葉ではなく、応募する企業の理念や目標、働き方などをしっかりリサーチしたうえで熱意を伝えることが大切です。
活かせる経験・スキルを書く
応募先の企業で、これまでの自分自身の経験や活かせるスキルをアピールします。
自分の強みが企業とマッチしていることを、具体的なエピソードを交えながら説明してみてください。
具体的な経験やスキルが企業と紐づいていなければ説得力に欠けてしまうため、応募する企業や業界の研究がポイントになります。
入社後どう活躍したいかをアピールする
応募した企業に入社したあと、どのように活躍したいかを具体的に書きましょう。
「大きな仕事を任されたい」「いつか役職に就きたい」のようにキャリアプランがぼんやりとした人材に対して、採用担当者も入社後の活躍している姿は想像できません。
一方、自分の経験・スキルと絡めて企業にどのように貢献できるかを伝えれば、即戦力となると同時に、長期的な視点を持っていることを評価されます。
企業も採用後のイメージが湧きやすくなるでしょう。
400字の志望動機を書くときのポイント
志望動機を400字に指定されているときは、字数いっぱいまで書くのがベターです。
字数制限があるなかで効果的な志望動機を書くポイントを解説します。
結論から思いつくまま書き出してみる
文字数を意識しすぎると、文章が不自然になってしまう場合があります。
まずは自由に思いつくまま志望動機を書き出して、最後に文字数を調整しましょう。
文章が400字を超えてしまった場合、伝えたいことが重複している部分や面接時に口頭で説明できるような部分を簡潔にまとめるなどして削っていきます。
反対に文字数が足りない場合は、具体的な数字や固有名詞を入れて情報量を多くしてみてください。
将来のビジョンや企業理念に対する自分の考えなど、面接で深掘りされそうな内容を書き出すのがおすすめです。
冗長表現を避ける
志望動機のクオリティを上げるには、冗長表現を避けることも重要なポイントです。
同じ内容を何度も繰り返していないか、余分な単語が入っていないかを見直してみましょう。
例えば、以下のような冗長表現をなくすだけでも、文章がすっきりとまとまります。
- 「〇〇することができる」→「〇〇できる」
- 「〇〇という目標がある」→「目標は〇〇です」
また、全体の文字数だけでなく、一文の長さにも注目します。
一文の最適な文字数は60~80字程度で、長くなるようなら2つに分けるのが望ましいです。
具体的なエピソードを入れる
志望動機が指定の400字に満たない場合は、具体的なエピソードを入れて内容を膨らませましょう。
エピソードを膨らませるには、何を考えて行動に移したのか、それがどのような結果をもたらしたのかなどを具体的に書きます。
固有名詞や数字を入れるのも効果的です。
エピソードを入れることで思考や行動のプロセスをイメージでき、採用担当者に自分のことを理解してもらいやすくなります。
【ケース別】400字の志望動機の例文
ここからは、以下3つのケースを想定した志望動機の例文を400字程度で紹介します。
- 新卒の就活の場合
- 転職の場合
- 製薬メーカーの場合
就活の志望動機400字の例文
新卒の方が就活で志望動機を400字で書く場合、以下のような例文が考えられます。
私は、高齢者に安心感を与えられるような介護福祉士の一員として、貴院で働きたいと考えています。
幼い頃から私は祖母にお世話をしてもらうことが多く、いつか高齢者の方に恩返しをしたいと考えるようになり、介護福祉士をめざすに至りました。
また今後、高齢者は増加の傾向にあるため、私たちのような若年労働者が力になれたらと考えております。
貴院の経営理念である「優しさと思いやりの心」「その人らしさを大切にした生活をサポート」という点に共感し、就職前の職場見学に参加させていただきました。
見学の際、職員の皆様が親切で、明るく挨拶をしてくださったことが大変印象深いです。
さらに、利用者の方に対する丁寧な対応や利用者の方たちの楽しそうなお顔を拝見し、貴院の雰囲気の良さにもとても魅力を感じました。
もともと人と話をしたり関わったりすることが好きで、コミュニケーションには自信があります。
この能力も活かしながら、利用者の方のサポートができる介護福祉士として貴院に貢献させていただきたいです。
転職を希望する方の場合、志望動機を400字でまとめた例文は以下のようになります。
私は、患者様やご家族とできる限り近い距離感で関わりたいと考え、訪問看護師として貴社訪問看護ステーションへの転職を志望いたしました。やご家族とできる限り近い距離感で関わりたいと考え、訪問看護師として御社訪問看護ステーションへの転職を志望いたしました。
私はこれまで総合病院の整形外科病棟で8年間、地域包括病棟で2年間勤務した経験があります。
その際に携わった業務は、事故や転倒などで骨折をされた患者様の退院調整などです。
病棟での関わりにもやりがいがあるのですが、次第に退院後の暮らしやサポートにも関わりたいと考えるようになりました。
近年、高齢者の増加や若年労働人口の減少などの問題から、在宅医療が推進されています。
今後も在宅医療のニーズは高いと考えられるため、自分自身もこれまでの経験や知識を活かし、訪問看護の分野で社会の役に立ちたいと感じました。
御社の経営理念である「地域医療の向上」「社会福祉の推進」「在宅療養者の生活の質向上」を大切に、利用者様が安心して生活を送れるようサポートに努めていきたいです。
製薬メーカーの志望動機400字の例文
製薬メーカーへの就職・転職時に志望動機を400字で書く場合、このような例文が考えられます。
私は、医薬品の営業を通してさまざまな方の命を救う手助けをしたいと考え、貴社を志望いたしました。
私の母は40代で高血圧に罹患し、60代で脳出血のために他界しました。
薬を飲み忘れることもあったようで、きちんと服用していたらもう少し長生きできたのではないかと今でも考えることがあります。
この経験から、医薬品を通して人々の命を救いたいと強く思うようになりました。
貴社の就職前説明会に参加し、社員の方々のお話を聞いてより一層、この想いが強くなりました。
また「病気に苦しむ人々に新たな希望を」という御社の経営理念・方針に大変共感し、MRとして一人でも多くの患者様の役に立ちたいと考えております。
医薬品の持つ可能性はまだまだ計り知れません。
私も貴社の一員として、革新的な医薬品とサービスを提供し、人々の健康に貢献していきたい所存でおります。
志望動機の例文は、以下の記事も参考にしてみてください。
志望動機を400字にまとめて企業へ熱意を伝えよう
志望動機を400字にまとめるためには、結論から書き始めるPREP法の構成に沿って書いていくのがおすすめです。
具体的なエピソードを盛り込んだ内容にすると、採用担当者に自分の人柄を想像してもらいやすくなります。
指定文字数ぎりぎりまで書くのが望ましいものの、冗長にならないよう注意が必要です。
一方、書くことに困ったときには情報を具体的にしたり、エピソードを膨らませたりすると、文字数を増やしつつ効果的にアピールできます。
上記で紹介した書き方のポイントや例文を活用しながら、応募先の企業へ熱意を伝えて就職活動を成功させましょう。