志望動機は、履歴書に記載する必要があり、面接でも必ずといって良いほど聞かれる項目です。
本記事では、履歴書に志望動機を書く際に押さえておきたいポイントを解説します。
ケースごとの例文も掲載しているため、これから志望動機を書く方は参考にしてください。
目次
志望動機の書き方のコツ
志望動機を書く際は、以下のポイントを意識しておきましょう。
- 面接官の意図を考える
- 自分にとっての就活・転職の軸を知る
- 企業が求める人材を把握する
それぞれ解説します。
面接官の意図を考える
履歴書や面接でも問われることの多い志望動機ですが、採用側はどのような意図を持ってこの質問をしているのでしょうか。
企業が志望動機を聞く理由は、転職者や就活生が自社で長期的に活躍できる人材かを見極めるためです。
したがって、志望動機では会社の理念や価値観を理解していることをアピールし、なおかつ自身が長期的に活躍できる人物であることを伝えるようにしましょう。
また、給与や福利厚生といった表面的な内容は、志望動機としては避けたほうが無難です。
自分にとっての就活・転職の軸を知る
志望動機について、「自分のことなのになぜその会社を志望したのかがわからない」「うまく言語化できない」といった状況に陥ってはいないでしょうか。
他にも、「給与や条件面で選んだからうまく説明できない」という方もいるでしょう。
このように、志望動機に関して何から書き出したら良いかわからないという方は、次の質問を自分に投げかけてみてください。
- なぜその職種につきたいのか？
- なぜその会社が良いのか？
- 将来どのようになりたいのか？
この3つの項目に沿って考えると、自分の志望理由が徐々に形になっていきます。
深く掘り下げて考えることは、入社後のミスマッチも防げるため、焦らずにじっくり自分の気持ちと向き合ってみましょう。
企業が求める人材を把握する
内定を得るためには、企業が求める人材像を理解することも必要です。
例えば、「営業職として高いコミュニケーション能力を持っている」ことをアピールしたとしても、会社側の求める人材が「事務能力が高く、保守的で勤勉な方」だった場合、内定を得ることは難しいでしょう。
たとえ入社できても、自分の長所を活かすのは困難です。
こうしたミスマッチを防ぐためにも、自分がどの程度、企業の求める人材像に合致しているかを考えてみましょう。
そのうえで、自分のスキルが会社にどのような貢献ができるのかを伝えると、魅力的なアピールになります。
すぐに使える志望動機の例文集
ここからは、志望動機の例文を紹介していきます。
新卒者、転職者、パート・アルバイトのそれぞれで、志望動機の内容ごとに取り上げていくため、ぜひ参考にしてください。
新卒者の場合
新卒採用は候補者が多いため、志望動機が抽象的でふわっとしていると、被ってしまうおそれがあります。
したがって、希望している会社と自分を結ぶ、具体的なエピソードや経験が鍵です。
下記では、新卒者の方が多く用いる志望動機の理由で、例文を紹介します。
併せて参考にしてください。
具体的なエピソードがある
当時はまだ小学生で、学校に通えないことから憂鬱とした気持ちがあり、治療にも前向きに取り組めずにいました。
しかし、病棟生活では看護師さんが、私の悩みや思いを聞き入れながら、ゆっくりと治療を進めてくれたのを覚えております。
貴院では、「患者さんの立場に寄り添う看護師」という理念を掲げていますが、まさに職員が理念そのものを体現していることに深い感銘を受けました。
私もいつか、お世話になった看護師さんと同じように、自分と同じ立場にいる患者さんを支えたいと思い、貴院を志望いたしました。
理念に共感した
きれいな肌が重要だと思ったきっかけは、スキンケアサロンで肌のお手入れ方法を学ぶことで、肌の悩みの改善につながったという経験です。
それ以来、美しさを引き出し自信を持つ人を、一人でも多く増やしたいという思いを持つようになりました。
貴社では、お客様一人ひとりの肌悩みに寄り添い美しく輝く肌をめざす技術にこだわった化粧品の提案に注力しています。
そのような貴社の環境であれば、お客様に寄り添うための知識を吸収し、内面から出る美しさにつながる手段の拡大ができると考え志望いたしました。
仕事内容が魅力的
私は大学で工学科を専攻していたこともあり、プログラミング言語を利用することが大好きでした。
また、最近は趣味でアプリの作成も行っています。
貴社では、近年多種多様なクオリティの高いアプリやゲームをリリースしています。
年齢や役職に関係なく、意見を出し合いながら仕事を進められる体制が整っている貴社でなら、世の中の多くの人から利用されるヒットアプリを作り出せると考え、貴社を志望させていただきました。
社風にひかれた
その軸が、貴社でならば体現できると感じ志望いたしました。
私の強みは、常にチャレンジ精神を持ち成長していく向上心だと思っております。
実際に、大学時代はサッカー部の主将として部が成長できるような試みを常に考え、実践してきた結果、前年度よりも試合の勝率を大幅にあげることができました。
貴社では、さまざまな事業に取り組んでおり、会社全体が常に成長することを大切にしております。
貴社の社風が、まさしく自分の求めている就活の軸と一致したため、今回志望させていただきました。
事業や商品が好き
貴社のブランドは30代以降をターゲットとされていますが、幅広い年代に支持されており、私も普段からさまざまな店舗を利用させていただいております。
高級感のある店舗や伝統を大切にしながらも巧みにトレンドを取り入れた商品には、常に感動させられています。
このたび、貴社が本社での商品開発スタッフを募集されると知り、ぜひ貴社で一緒にお客様から愛される商品を開発したいと思いました。
転職者の場合
転職者の場合は、前職の経験をどのように希望先に生かしていくのかをしっかり伝えるようにします。
また、前職の退職理由について聞かれる場合もあるので、事前に準備しておくと良いでしょう。
未経験の業界にいきたい
日々の業務のなかで、製品力や生産力がビジネスに与える影響に興味を持ち、生産現場へのキャリアチェンジを模索しており、今回転職を希望いたしました。
生産管理の仕事は未経験ですが、同業界での経験に加え、営業として培った調整力を活かして、一日も早く貴社の専門性を身につけたいと考えています。
昇進・ステップアップしたい
小規模プロジェクトですが、開発チームを率いるリーダーを任され、メンバーのサポートにやりがいを感じていました。
貴社の手がけている決済システムの開発では、より新しい仕組みづくりで顧客に新しい価値を提供している点に魅力を感じ、転職を決意いたしました。
リーダー経験で培ったスキルを活かしつつ、さらに広範囲にわたりマネジメントを社内外で担当していきたいと考えています。
第二新卒の状態で転職したい
昨今では地域医療の推進もあり、リハビリの場は病院から在宅へと移行しつつあると思っております。
現在担当している科は急性期病棟ですが、現在の担当科より需要性が高いということを感じ、今回転職を決意いたしました。
退職から期間が開いている状態で転職したい
しかし、子どもたちが小学校に上がり、育児の手が離れたことをきっかけに、再度事務職への復帰を考えるようになりました。
以前もパソコンを使用していたため、簡単な操作は熟知しておりますが、さらなるスキルアップをめざすために現在はパソコンスクールに通って最先端の技術を学んでいます。
前職での経験も活かしながら、1日でも早く貴社に貢献できるよう邁進してまいります。
アルバイト・非常勤勤務の場合
アルバイトや非常勤勤務の場合は、実用的なメリットを伝えるように心がけると、志望動機が作成しやすくなります。
時間を有効活用したい
その貴社がWebデザイナーを募集中だと知って、ぜひ働きたいと思い、志望しました。
私は現在、育児のために正社員として働くことが難しい状況ですが、大学時代から憧れていたWeb業界への夢が捨てきれず、1年前から通信制のWebデザインの専門学校に通っています。
専門学校では、デザインの基本、HTML／CSSの知識を習得し、現在は趣味でいくつかサイトを作成・運営しております。
空いている時間を有効活用しつつ、自身の長年の夢を実現させたく、今回志望させていただきました。
社会経験を積みたい
将来、保育士として働いていくためには、子どもたちとのコミュニケーションだけではなく、保護者の対応も考慮して、幅広い年代の方とコミュニケーションを取りたいと思っており、貴社での飲食店勤務を希望いたしました。
NGになりやすい志望動機の特徴
最後に、NGになりやすい志望動機の特徴についても紹介していきます。
理念に共感した
例文でも取り上げましたが、単に「経営理念に共感した」というだけでは具体性を欠き、他の候補者と被りやすいため、面接官の印象に残りにくい可能性があります。
したがって、漠然と理念に共感したのではなく、なぜ共感したのか具体的なエピソードを添えるようにしましょう。
勉強したいです
志望動機で「〇〇についての勉強がしたい」「技術を身につけたい」といった志望動機を書いてしまう人は少なくないでしょう。
しかし、採用者側は学校ではなく会社ですから、勉強したいだけでは、やや自分本位な印象を与えてしまいます。
勉強したい姿勢があるのは大事ですが、企業はお金を払って人を雇っていることを忘れてはいけません。
企業のために、自分は何ができるかをしっかりアピールするようにしましょう。
例文を参考に志望動機の書き方のポイントを押さえよう
志望動機は、履歴書に記載する必要があり、面接でも必ずといって良いほど聞かれる項目です。
そのため、しっかり対策を取っていなければ合否に関わることも出てくるでしょう。
本記事では、さまざまな職種の志望動機の例文を用意しました。
本記事で紹介したポイントや例文を参考にしながら、企業に選ばれる志望動機を作成してください。
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