パートに応募する履歴書のなかで、頭を悩ませるのが志望動機ではないでしょうか。
合格したいという気持ちをしっかりと持っていても、いざ文章や言葉にするとなると表現が難しいものです。
ここでは採用担当者の関心を引く、履歴書の書き方をお伝えします。
またパートに人気の職種に絞った、業種別志望動機の書き方も説明しているので、ぜひ自分の希望する業種もチェックしてください。
NG例文も載せているので、どのような内容が評価を下げてしまうのかも分かるため、ぜひ最後までご覧ください。
目次
パートに受かる志望動機の書き方
志望動機を考える際、自分が採用者側だったらどのような人を採用したいかを考えましょう。
「私にはこのような理由があり、このように会社に貢献できる」と伝えることが大切です。
また、譲れない条件も事前に伝えることで、会社側はどのように働いてもらえるかを想像しやすく、採用後に無理のない条件で働くことができます。
パートで働きたい動機が採用者側のメリットになることを伝える
例えば「勤務地が自宅から近い」という志望動機は、採用者側からすると「続けてもらいやすい」「シフト変更などに対応してもらいやすい」といったメリットにつながります。
このように、自分を採用することで会社側にメリットがあるということを伝えられると、会社にとって利益のある人だと認識され、採用されやすくなります。
また、会社に対して貢献できることや協力できる姿勢があるという部分も見せることで、会社側に必要な人材だと判断されるため、合格がぐっと近づきます。
例文1:「貴店は自宅から10分ほどの場所にあり通勤がしやすいため、長く続けられると考えました。また急なシフト変更にも協力できると考え、志望しました。」
例文2:「貴店は自宅から自転車で通うことができる距離にあり、通いやすさから志望しました。また天候などでほかのスタッフの方が遅れた際も、早期に到着し業務にあたることができます。」
働きたい理由をしっかりと伝える
なぜこの会社で仕事がしたいのか、なぜこの会社でなくてはいけないのか、理由を明確にすることで会社側に熱意が伝わり、高評価がもらえます。
そのためには、志望した具体的な理由や実際にあったエピソードを交えるなど、採用者の記憶に残るような表現をすることが重要になります。
例えば「福利厚生が充実しているため働きたい」では、福利厚生が充実している他の会社でも良いのでは、と思われてしまうため、あまり良い印象を与えません。
福利厚生が充実しているだけではなく、他にも自分にとって大切な条件が揃っていることを伝えられると印象に残ります。
「自宅から近いためプライベートでも利用させて頂いていますが、女性のスタッフが多く活気が溢れているのを拝見していました。職場の良好な雰囲気に加え、福利厚生も充実しているため、貴店であれば長く働くことができると思い応募しました。」
パート未経験でも譲れない勤務条件を志望動機でしっかり提示する
パート未経験であっても志望動機を伝える際に、譲れない希望条件を事前に会社側に伝えておくことはとても重要です。
パート未経験の場合、希望条件を書かないほうが採用されやすいと考える場合がありますが、働き始めてから会社側と自分との労働環境の認識に、ずれが生じるため注意しましょう。
主婦の方や50代頃から新しくパートを始めるという方は、希望の日数や時間が限定的であるため、「その条件に合う会社を選んだ」という一つの志望動機につながる場合もあります。
もちろん、「このくらい働いてほしい」「このような融通をきいてもらえると助かる」という、会社側の条件や考えもあります。
どのような働き方をしたいのかを事前に志望動機に含めることで、採用担当者が応募者と会社の双方の条件を網羅しているか判断しやすくなるため、しっかりと提示しましょう。
「こちらの募集にある朝9時からのシフトが、夕方から子どもの送迎がある自分にとって条件が合い、無理なく続けられると考え志望いたしました。週2日ほどを希望していますが、出勤の日数や曜日は、貴店の状況に合わせてご相談できればと思います。」
パート向け志望動機の書き方・例文【職種別】
志望動機の大まかな書き方がわかったところで、職業別の志望動機の記載ポイントを解説します。
職業別に必要な人材は異なりますから、自分の強みが働きたい職業の必要な人材の条件に当てはまることが合格の第一歩です。
ここではパートに人気の3種類の職業にわけ、それぞれ説明していきます。
【事務職】パソコンスキルを活かした例文
事務職は、パート希望の主婦に人気の職種の一つです。
事務職といっても一般事務や経理事務、営業事務など多種多様です。
すべての事務職に通ずる条件の一つに、仕事でパソコンを使用する機会が多いことが挙げられます。
前職でパソコンを使用した経験がある、またはパソコンに苦手意識をもっていないことが重要になる職業です。
時間がある場合は、エクセルやワードなどの検定を受けておくことも、採用されやすい大きな武器になります。
「前職でパソコンを使用し編集作業をしていました。そのため一とおりのタイピングやパソコン操作はできます。私自身好きな分野でもあるので、仕事には早く慣れることができると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。」
【飲食店】学生時代のアルバイト経験を活かした例文
飲食店はランチ営業をしているところも多いため、主婦で子供の送り迎えがあったり、時間に縛りがあっても働きやすいという利点があります。
飲食店は食品を扱うため、衛生観念を持っていることは大前提として伝えましょう。
ホール希望では「人の喜んだ顔がうれしい」や「学生時代に接客業をしていた」などの接客や人と話すことが得意であるという部分を伝えることが大切です。
キッチンでは「家庭での料理経験を活かせる」や「食事で相手に癒しの場を与えたい」など、料理に対して前向きな理由を挙げることが採用されるうえで重要です。
また小さい店舗では忙しさに合わせ、ホールとキッチンの両方とも行ってほしいという条件がある場合も考えられます。
自分の希望する条件と会社側の条件を確認したうえで、応募するようにしましょう。
「おいしいことに加え癒される食事を提供するという貴店の姿勢に魅力を感じ、応募いたしました。私自身家族に料理を提供する際、味はもちろんですが、癒すことができるように、普段の食事から食器の選択や盛り付けに工夫をしています。飲食店での仕事経験はありませんが、日々培った力を発揮し貢献したいと思っていますので、ぜひよろしくお願いいたします。」
【コンビニ・スーパー店員】家が近いことを活かした例文
コンビニやスーパーは店舗数が多く、徒歩や自転車で通うことができる範囲にあることが多いです。
自宅から近いコンビニやスーパーに採用されれば、通勤時間の短縮や通勤費を抑えることができるため、家事や趣味の時間を削減せずに済みます。
また、コンビニやスーパーは24時間営業や朝早くから夜遅くまで営業している店舗が多いため、希望条件を出しやすいのが魅力の一つです。
ここでは数多くあるなかから、その会社を選んだ理由を伝えることが大切になります。
数多くある競合他社とその会社を差別化した内容を伝えることがポイントです。
また長く働くことができる理由を併記することで、採用者に好印象を与えることができます。
「貴店は徒歩10分と近所であるため、プライベートでも使用させて頂いています。その際、他店にはない商品展開や接客の気持ちよさを感じ、ここで働くことが自分にとって気持ちがよく有意義だと感じ応募しました。
勤務時間は日中の午前から午後の早い時間が希望です。家から徒歩で通えるため、シフト変更などの際も対応できます。」
パートの志望動機でNGな例文
ここでは採用者の評価に反映されにくい、合格が遠くなる志望動機の書き方を2つ説明します。
パートの志望動機でNGな例文を知っておくことで、そのような書き方にならないよう注意を払いながら、志望動機を考えることができます。
応募理由があいまい
志望動機はどの会社にも使えるものではなく、その会社でなければ達成できない目標や理由があることを、しっかりと伝えることが重要です。
採用者は誰でも良いのではなく、会社にとってこの人は誠実に働いてくれるだろうか、会社に有意義な働きをしてくれるだろうか、という視点を持って採用にあたっています。
その志望動機が他社にも当てはまるような内容だと、その会社でなければならない理由が伝わりづらいため、落とされてしまう可能性が大いにあります。
NG例文:「給与が高いためこちらで働きたいと思いました。」
OK例文:「貴店は給与が他店よりも充実しており、歌手としてまだ生活費を稼げない自分にとって、生活費を補填するためにぜひとも採用していただきたいと思います。またできるだけ働きたいため急なシフト変更にも対応したいと思っております。」
前職への不満を含む内容
前職は人間関係が悪かった、待遇に不満があったなどの退職理由は好印象を与えません。
その理由は、人間関係は働くうえでとても重要ですが、どこの企業にも多かれ少なかれある問題だからです。
前職を人間関係で辞めてしまったということは、「採用しても人間関係が悪くなったら、すぐに辞めてしまう」と採用者側はとらえてしまうため、退職理由に挙げないほうが良いでしょう。
また前職の悪口をいうことが、新しい応募先の会社を褒めることにはつながらないため、メリットはありません。
「前の職場ではできないことがここでは学べる」や「自分の得意な〇〇を活かせる場で働きたかった」などの、前向きな意見に変換し伝えることが重要です。
NG例文:「前の職場では人間関係がうまくいかず退職となりました。」
OK例文:「前の職場ではパートではできなかったレジ締めや棚卸など責任のある仕事をしたいと思ったため、パートでも昇進がある貴店を選びました。自分の仕事に責任をもって、業務に従事できるのが私の強みです。」
主婦のパートは応募先に合った志望動機にまとめよう
どのような職業でも志望動機は、重要視される採用条件の一つです。
パートだから志望動機は適当で良い、ということはありません。
パートだからこそ、自分と他者との違いや、自分の強みと会社の求める人材像が合致している内容を伝えることが重要です。
第一希望の会社に合格できるよう、自分の条件や得意な部分と、会社が欲する人材像を調べたうえで、熱量のある志望動機にまとめましょう。