退職を決意した際に、その意思をギリギリまで伝えないようにしようと思っている方もいるのではないでしょうか。
転職の機会を模索するなかで、周囲への影響を考慮しながら最適なタイミングに悩むこともあるでしょう。
そこで今回は、退職をギリギリまで言わない理由や、退職をギリギリまで言わずに円満退職するコツなどについて詳しく解説します。
目次
退職をギリギリまで言わない理由
まずは、退職をギリギリまで言わない理由から見ていきましょう。
しつこく引き止められることがない
退職を引きとめられたくないという理由で、退職をギリギリまで言わないケースです。
退職の意思を伝えれば、引き止められる可能性は高いと考えて良いでしょう。
しかし、そのような引き止めを面倒と感じる人は少なくありません。
しつこく引き止められると、退職の意思が揺らぐ恐れもあります。
引き止めに応じて退職しなかった場合、職場で気まずい思いをするのはほぼ確実でしょう。
職場で気まずい思いをしないで済む
「気まずくならないように退職したい」という理由で、ギリギリまで言わないケースです。
退職の意思を伝えると、退職日までは職場で気まずい思いをする可能性が高くなります。
しかし、ギリギリに言えば、気まずさを感じる時間を減らせるでしょう。
退職に罪悪感がある場合は、気まずさが増すかもしれません。
しかし、周りに気を遣ってばかりいては、いつまで経っても退職はできないでしょう。
退職をギリギリで言うときのタイミング
退職をギリギリで言う場合は、どのようなタイミングで伝えれば良いのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
就業規則を確認する
退職をギリギリに言う場合は、事前に就業規則を確認しましょう。
就業規則は企業が従業員に対して定めているルールであり、退職の意思を伝える期限も記載されています。
伝えるべきタイミングを就業規則で把握しておけば、円滑な退職手続きが可能です。
ただし、上司には就業規則に記載された期日よりも前に伝えるようにしましょう。
早めに退職の意思を伝えることで、退職に関するトラブルを避けられる可能性が高まります。
民法では2週間前までに申告
民法では「2週間前までに伝えれば良い」とされています。
とはいえ、職場との関係性を悪化させたくないのであれば、就業規則に記載された期日を優先したほうが良いでしょう。
ただし、契約期間が定められていないパート・アルバイトの場合は、2週間前までに伝えれば問題ありません。
退職を伝えるタイミングについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
退職をギリギリまで言わずに円満退職するコツ
ここからは、退職をギリギリまで言わずに円満退職するコツを紹介していきます。
退職までの段取りを決めておく
退職をギリギリまで言わず円満退職するためには、退職までの段取りを決めておきましょう。
基本的な流れは、以下のようになります。
- 直属の上司に退職する旨を伝える
- 退職届を提出する
- 引き継ぎを行う
上司に伝えるタイミングがないときや、周囲に気付かれたくない場合は、メールや電話でアポをとっても構いません。
担当している顧客や取引先がある場合は、引き継ぎ時に退職のあいさつと後任の紹介も忘れないようにしましょう。
退職の伝え方に配慮する
上司に話を切り出すときには「相談」の形にするのがベストです。
一方的に退職の意向を伝える姿勢は、傲慢な態度ととらえられてしまいます。
上司に退職の意思を伝えるときには、以下も合わせて伝えましょう。
- 退職理由
- 希望退職日
- 転職先の入社日
- 関わっている業務状況
なお、退職届は上司に退職の意思を伝える際に提出するものではありません。
退職の了承を得られてから、必要に応じて退職届を作成します。
有給消化は周囲に迷惑がかからないよう計画的に行う
有給の消化は、周囲に迷惑がかからないよう計画的に行いましょう。
有給が多く残っている場合は、退職を伝えてから退職日まで出社する必要がないケースもあります。
有給の消化は労働者の権利なので、退職日までに消化しても問題ありません。
しかし、業務の途中で投げ出すように有給消化に入られたのでは、同僚から良い印象は持たれないでしょう。
退職をギリギリまで言わずに有給を消化する場合も、早めに計画を立てて上司に相談をすれば、円満な退職につながります。
退職をギリギリまで言わないときの注意点
退職をギリギリまで言わないときの注意点も確認しておきましょう。
引き継ぎはしっかり行う
後々問題にならないように、引き継ぎはしっかりと行いましょう。
引き継ぎがしっかり行われれば、担当していた業務が退職後にも円滑に進むため、周囲への負担を軽減できます。
スムーズに退職するためにも、余裕を持った引き継ぎを意識したいところです。
また、引き継ぎをしているときに協力的な姿勢を示せば、周囲の理解を得ることもでき、円満な退職につなげられるようになります。
上司より先に周りに伝えない
退職の意思は、まず上司に伝えるのが原則です。
上司よりも同僚を優先して退職の意思を伝えると、上司からの印象が悪くなってしまいます。
伝えた相手から社内に話が広がる可能性もあるでしょう。
上司は部署のリーダーであるため、退職の情報を先に知ることで運営や後任者の手配もスムーズに進みます。
円満退職のためにも、退職の意思を伝える順番は間違えないようにしましょう。
退職をギリギリまで言わない場合はタイミングと伝え方に気をつける
退職をギリギリまで言わない場合でも、タイミングと伝え方に気を配れば円満な退職が実現します。
退職を決めたら、まず直属の上司に意思を伝えましょう。
伝え方は相談の形を取り、誠実かつ丁寧に伝えることが大切です。
退職の理由はできる限り率直に伝え、チームへの感謝や引き継ぎに協力する姿勢を示すと良いでしょう。
有休が残っている場合は、退職日までに消化しても問題ありません。
ただし、ギリギリまで退職を言わないときでも就業規則に従い、周囲に配慮する必要はあります。
退職を決めたら、必ず就業規則を確認し、周囲に負担を感じさせないように心がけて行動しましょう。