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退職によるボーナスの減額はどのくらい?減額されたときの対処法も紹介

退職の時期を検討するにあたって、ボーナスを満額受給したあとに辞めたいと考えている人も多いでしょう。
しかし、会社の就業規則によっては、退職予定の人のボーナスは減額される場合もあります。
満額受給するためには、減額されないためのポイントを押さえておくことが必要です。

今回は、退職予定の人のボーナスがどのくらい減額されるのかを解説したうえで、減額されないためのポイントや、減額されたときの対処法を紹介します。
退職の時期を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

退職予定だとボーナスの減額はどのくらい?

退職予定だとボーナスの減額はどのくらい?

退職の予定がある場合、ボーナスが減額される可能性もあります。

ボーナスの支払いに関しては法的な規定がないため、就業規則に応じて会社が減額を決定するケースもあります。
ただし、年俸制の場合は減額されません。

ここからは、退職予定の場合に妥当とされるボーナスの減額幅や、確認すべき就業規則の内容を見ていきましょう。

退職予定で妥当とされるボーナスの減額幅

退職予定の人に対するボーナスの減額として2割程度が妥当なラインとされています。

ボーナスには、将来への期待や、これまでの成果に対する報酬など、いくつかの役割があります。
退職する人に対して将来の活躍を期待することはできませんが、これまでの貢献がなくなるわけではないため、8割程度は支給されることが多いでしょう。

過去に退職予定者のボーナス減額について争った裁判でも、2割程度の減額を定めた判例があります。
退職予定者は通常と別計算で支給される旨が就業規則に規定されており、ボーナスを減額すること自体は認められました。
しかし、大幅な減額は認められず、2割程度に留めるべきと判断されています。

支給条件は就業規則をチェック

減額の有無や具体的な算出方法などについては、就業規則をチェックしてください。

ボーナスに関しては法的な決まりがないため、会社ごとに支給要件が異なります。
就業規則の内容を確認するとともに、「支給日在籍条項」があればそれによって判断をしましょう。

支給日在籍条項とは、支給日付けで在籍している従業員に対してボーナスを支給することを定めた規定です。
これがある場合、査定期間に在籍したとしても、支給日に退職していると支給はされません。

退職予定でボーナスを減額されたら?

退職予定によってボーナスを減額された場合、就業規則に違反していないかチェックし、問題があるときはしかるべき対処を行いましょう。
ここからは、ボーナスを減額されたときの対応について2点ご説明します。

就業規則に違反していないかチェック

まずは就業規則を確認し、減額が違反にあたらないかをチェックしましょう。

ボーナスの支払いは、就業規則で定められた内容に従って行われます。
支給額の算出方法や、いつまで在籍していた人に支給されるかといった内容が記載されているため、確認が必要です。

就業規則でボーナスについて定めているにも関わらず、不支給や不当な減額が行われた場合は規定違反となります。

不当な減額は弁護士へ

就業規則に違反している場合や、2割以上の大幅な減額を受けた場合は、弁護士に相談しましょう。

会社側が告知なしの不当な減額をしてきたとしても、個人で企業に対応する、訴えるといったことは困難です。
そのため、早い段階から弁護士に相談することが、解決への近道になるでしょう。

なお、退職を理由として不当にボーナスを減額すると、企業側は労働基準監督署から行政指導を受けることになります。

ボーナスを減額されずに退職するポイント

ボーナスを減額されずに退職するポイント

せっかく今まで働いてきた会社であるため、ボーナスを満額もらい、かつ円満に退職したいと考える人は多いのではないでしょうか。
ここからは、ボーナスを減額されずに退職するためのポイントを3点紹介します。

就業規則の支給規程をチェック

ボーナスを減額されないためには、事前に支給要件を確認することが重要です。
退職予定の場合に減額の可能性があるか、支給日在籍要件があるかといったポイントを確認しておきましょう。

例えば、支給日在籍要件が規定されており、支給日前日に退職をしてしまうと支給されなくなってしまいます。
就業規則を確認したうえで、退職日を検討することが大切です。

ボーナス支給後に退職を申し出る

可能であれば、支給後に退職の意思を伝えるようにしましょう。
支給前に伝えると査定にあたって減額される可能性があるため、満額支給されたあとに退職を申し出るのがおすすめです。

ただし、ボーナス支給直後だと心象が良くありません。
そのため、ある程度の日を空け、転職先が決まっている場合は余裕を持ったスケジュールを組むことがポイントです。

引き継ぎ期間をとる

「ボーナスをもらってすぐに辞めた」という印象を持たれないよう、業務の引き継ぎをしっかりと行ってから退職しましょう。

引き継ぎが不十分な状態で退職すると、会社に迷惑をかけるほか、ボーナスをもらい逃げしたと思われかねません。
一般的に引き継ぎは1ヵ月ほど必要となります。
引き継ぎ期間を十分にとるため、退職したい日から逆算して退職を申し出ましょう。

退職予定によるボーナス減額があるかどうかは就業規則を確認しよう

退職予定の場合、2割程度ボーナスが減額される可能性があります。

減額されるかどうかは就業規則によって異なるため、事前に支給条件を確認しておきましょう。
また、満額をもらうためには、ボーナス支給後に退職の意思を伝えることと、引き継ぎ期間を十分にとることがポイントとなります。

もしボーナスが減額されてしまった場合は、まず就業規則に違反していないか確認し、不当な減額については弁護士に相談しましょう。

執筆者について

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