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自己分析シートとは?無料テンプレートやフォーマットも紹介

この記事の監修者
綿引 亜衣
【資格】
国家資格キャリアコンサルタント

【プロフィール】
総合人材サービス企業にて法人企業の採用支援、キャリアアドバイザー職に10年間携わる。名古屋での勤務経験があり、地域特性を踏まえた面接対策や、Uターン転職支援にも強みを持つ。これまで採用支援経験のある業界は広告・不動産・建設・消費財・通販業界など。その後求人サイトのマーケティング職を経て、現在は 総合人材サービス企業の広報業務に従事。

就職活動や転職活動において、自己分析は避けて通れない重要なステップです。
しかし、「どこから始めれば良いのかわからない」「自分のことなのに、うまく整理できない」という声をよく耳にします。
そんなときに役立つのが自己分析シートです。

これまでの経験を体系的に整理し、自分の強みを明確にできる自己分析シートについて、詳しく解説します。

自己分析シートとは

自己分析シートとは

自己分析シートは、自分の経験や得意分野などを書き出し、強みやキャリアビジョンを明確にするためのツールです。
手順に沿って記入していくことで、客観的な視点から自己分析を進めることができます。

シートには、これまでの経験やスキル、価値観、目標などを整理する項目があり、これらを具体的に書き出すことで、より深い自己理解が得られるのです。
このシートを活用することで、以下のような効果が期待できます。

  • 自分では気付かなかった強みの発見
  • 就職活動やキャリア選択の軸の明確化
  • 自分に合った業界や企業の絞り込み
  • 自己PRや面接時に自信を持って話せる内容の整理
  • 自分が本当に大切にしたい価値観や目標の再確認

自己分析シートの目的

自己分析シートには、主に下記の2つの目的があります。

  • 自分の強みや適性を理解すること
  • 自分自身を適切に言語化する力を養うこと

1つ目の目的は、「自分の強みや適性を理解すること」です。
自分に合った仕事を見つけるためには、まず自分自身のことを深く理解する必要があります。

過去の経験やスキル、価値観などを明確にすることで、どのような職業や役割が自分に向いているかを見極めることができます。
また、強みや弱みを知ることは、今後の成長に向けた方向性を定めるためにも役立つでしょう。

2つ目の目的は、「自分自身を適切に言語化する力を養うこと」です。
面接で頻出の「自己PR」や「長所・短所」といった質問に対して、具体的なエピソードを交えながら説得力のある回答ができるようになることをめざします。

このプロセスを通じて、自分の経験やスキルを他者にわかりやすく伝える力が養われ、面接時に自信を持って自己表現できるようになります。
言語化の力は、自己PRだけでなく、日常のコミュニケーションやキャリアアップにも大いに役立つスキルです。

自己分析シートフォーマットの種類

自己分析シートにはさまざまな種類があり、それぞれの方法で自分をより深く理解することができます。
ここでは、代表的なフォーマットをいくつか紹介し、その特徴を解説します。

自分史

自分史は、これまでの人生を時系列で振り返り、年表形式にまとめる手法です。
具体的には、以下のような手順で作成します。

  1. 小学校から現在までに印象に残っている出来事を書き出す
  2. 各エピソードに共通するパターンを見つける
  3. ポジティブな出来事とネガティブな出来事の両方を分析する

作成時のポイントは、「自分をアピールしなければ」と思い込まず、素直に自分の経験を振り返ることです。
失敗やネガティブな出来事も含めて正直に書き出すことで、より深い自己理解が得られます。

モチベーショングラフ

モチベーショングラフは、 人生のなかで感じた気持ちの浮き沈みをグラフで表現する方法です。

自分史をもとに、各時期でのモチベーションの高低を振り返り、さまざまな発見が得られます。
具体的には、以下のような点が明らかになります。

  • 自分が本当に楽しさを感じる場面
  • 困難を感じる状況の特徴
  • 仕事選びで重視すべき価値観

マインドマップ

マインドマップは、自分を中心に置き、放射状にキーワードを広げていく分析方法です。
「好きなこと」「苦手なこと」「得意分野」などのテーマごとに5~6個の関連するキーワードを出し、各キーワードに対して「なぜ?」を繰り返し考えることで、より本質的な理解が深まります。

例えば、以下のように関連するキーワードをつなげていくと、自分が持つ根本的な特性や行動の理由が見えてきます。
「情報整理が得意」→「正確な情報収集が好き」→「間違いを避けたい」→「完璧主義な性格」

Will/Can/Mustフレームワーク

このフレームワークでは、以下の3つの観点から自己分析を行います。

  • Will(やりたいこと):内発的な欲求や興味
  • Can(できること):保有スキルや経験
  • Must(すべきこと):社会のニーズや求められる能力

これら3つの要素が重なる部分に、自分に最適な職業や役割が見えてきます。
例えば、以下のように具体的な分析を進めることが可能です。

  • Will:人に振り回されず淡々と仕事がしたい、スポーツに関わる仕事に携わりたい
  • Can:大学時代はAIやデータ分析の研究、高校時代は実際にスポーツを経験
  • Must:時代の変化に柔軟に対応し、自分でスキルアップしてAIに取られない仕事を得る

このように、自分の「やりたいこと」「できること」「すべきこと」を整理することで、キャリアの方向性がより具体的に見えてきます。

ライフプランニングシート

ライフプランニングシートは、3年後、5年後といった中長期的な視点で人生設計を行うためのツールです。
仕事とプライベートの両面から目標を設定し、その目標を達成するために必要な要素を洗い出していきます。
このプロセスを通じて、今後取るべき具体的なアクションや、めざすべきキャリアパスを明確にするのです。

ライフプランニングシートを活用することで、長期的な視点で自分の人生を計画的に進めるための道筋を描くことができるようになります。

ジョハリの窓

ジョハリの窓は、自己認識と他者からの評価を4つの領域で整理する手法です。
自分について、自身と第三者がそれぞれ認識している特性を、以下の4領域に分けて挙げていきます。

  • 開放の窓:自他ともに認識している特徴
  • 秘密の窓:自分だけが知っている特徴
  • 盲点の窓:他者だけが気付いている特徴
  • 未知の窓:自他ともに気付いていない可能性

このフレームワークを使うことで、主観的な自己理解だけでなく、他者の視点から見た自分を客観的に知ることができ、自己認識をさらに深めることができます。

自己分析シート テンプレートの紹介

自己分析をスムーズに進めるためには、厚生労働省が提供する無料テンプレートの活用もおすすめです。

このテンプレートは、記入項目が明確で使いやすく、各項目の説明も充実していますので一度チェックしてみると良いでしょう。

自己分析シートは就活の軸を決める大切なカギ

自己分析シートは、就職活動やキャリア選択に役立つツールとして、自己理解を深めるための方法です。

内容には自分史、モチベーショングラフ、マインドマップ、Will/Can/Mustフレームワーク、ライフプランニングシート、ジョハリの窓が含まれ、それぞれが個人の強みや適性、キャリアビジョンを明確にするためのプロセスを提供します。

さらに、厚生労働省が提供するテンプレートを活用することで、より体系的に自己分析を行い、自分に合った就職活動の軸を見つけることができます。
この自己分析を通じて、より自分に適したキャリアを築くための一歩を踏み出しましょう。

執筆者について

転職情報かる・けるは、転職や就職を目指している人の「知りたい」に応えるメディアです。 全国71,000件以上の求人を扱う弊社スタッフが、編集部として情報発信! “いい仕事が見つかる・いい仕事を見つける”ための、有益なコンテンツをお届けします。 https://x.com/karu_keru

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