契約社員として長く働こうと思っていたが、勤務先から契約更新しないと伝えられた方もいるのではないでしょうか。
契約更新がなければ次の勤務先を探す必要があり、勤務形態や給料も変わってしまいます。
ただし、一方的に契約更新しないと言われた場合、それが違法であるケースもあります。
違法の場合は適切な対処を行うことで、継続して働くことも可能です。
今回は、契約社員が更新しないと言われる可能性や、その対処法を解説します。
契約更新しないと言われた方や、言われたときの対処法を知っておきたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
契約社員は更新しないと言われる可能性がある
契約社員は必ずしも契約が更新されるとは限らず、更新しないと言われる可能性もあります。
契約更新しないと言われた場合、まずは雇用契約書の内容を確認しましょう。
雇用契約書には、雇用期間や更新の有無、更新の基準について記載されています。
雇用契約書に「更新しない」と記載されているのであれば、基本的に契約は更新されません。
ただし、更新の基準に関係なく一方的に会社から更新しないと言われたのであれば、雇い止めと判断され、契約を更新しないことに対して異議を唱えられます。
契約の更新をしないと一方的に言われた場合の対処法
実際に契約更新しないと一方的に言われた場合、適切な対処を行わなければ、そのまま契約終了とされる可能性があります。
具体的な対処法を4つ紹介するので、チェックしてください。
退職届や合意書にすぐサインしない
会社が契約更新しないと言ってきた場合、退職届や合意書のサインをすぐにしないよう注意してください。
本来、契約更新が必要であるはずなのに一方的に更新しないと言われた場合、同意を示すサインを強引に求められるケースがあります。
一度サインしてしまうと、労働者が自らの意思で契約を終了したことになり、たとえ理不尽な理由や条件であっても、契約を更新できなくなってしまう可能性があります。
退職届や合意書へのサインを求められた場合、その場で内容をしっかり確認するか、一度持ち帰って内容を確認すると伝えましょう。
雇用契約書を確認する
契約更新されないことに違和感を覚えたら、雇用契約書を確認しましょう。
上述のとおり、雇用契約書には、更新の有無や回数、判断基準などが記載されています。
契約書に更新があると記載されているにも関わらず契約更新されない場合は、記載されている内容と異なるため、異議を申し立てることが可能です。
また、雇い止めの予告は、1年を超えて継続して働いているか、もしくは、3回以上の継続更新があった労働者に対しては、契約満了30日前には予告しなければなりません。
更新しない理由を聞く
契約更新しないことに納得できない場合、会社に説明を求めましょう。
労働者から、契約更新しない理由の説明を求められた場合、会社は明確な理由を説明する義務があります。
例えば、能力不足や、会社となんとなく合わないなどの大雑把な理由では不十分であり、雇用契約書の判断基準に沿った契約を更新しない理由が必要です。
契約更新しない適切な理由があるのかどうかを確認し、もし明確な理由がないのであれば契約を更新できる可能性もあるでしょう。
弁護士に相談する
話し合いで解決しない場合は、弁護士に相談するのも一つの方法です。
契約書の内容と異なることや、更新しない理由を問い合わせたうえで、違法な雇い止めであることを伝えても先方から納得されない可能性もあります。
弁護士に依頼する費用はかかってしまいますが、雇い止めが違法である場合、雇い止めが撤回され、雇い止め期間の未払いの給料も支払われる場合があります。
話し合いで解決できず、どうしても納得できない場合は、最終手段として弁護士に相談しましょう。
契約更新しないと言われた場合でも対策次第では継続できる可能性がある
契約社員は、契約内容によっては、契約更新されないケースもあります。
しかし、更新を前提とした契約で、更新の判断基準と関係のない理由により契約更新しないと言われた場合、対策次第では契約を継続できる可能性もあります。
契約更新されないことに違和感を覚えたときは、退職届や合意書にサインせず、雇用契約書を確認して、契約期間や契約更新の有無、判断基準などを確認しましょう。
雇用契約書の内容を話しても納得してもらえない場合は、弁護士に相談するといった方法もあります。
何かしらの違和感を覚えた際は、素早く対応するようにしてください。