アルバイトを始めようと検討する際に、気になることの一つが、平均月収でしょう。
平均月収を把握しておくことで、自分が回りと比べてどれくらい稼げているかを知ることができます。
この記事では、アルバイトの平均月収を、公的なデータをもとに解説しています。
大学生のアルバイト代や東京の時給なども紹介しているので、参考にしてください。
目次
アルバイトの平均月収は?大学生はいくら稼げる?
厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、令和5年7月におけるパートタイム労働者の平均月収は、10万7,354円です。
なお、厚生労働省はパートタイム労働者について以下のように定義しており、アルバイトで働く人もそこに該当します。
1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者
なお、上述したパートタイム労働者の平均月収10万7,354円は、学生アルバイトだけではなく、パートタイマーや契約社員も含めた金額です。
そのため、働ける時間が限られる大学生アルバイトの平均月収は、それよりもさらに少なくなるでしょう。
東京のアルバイトの平均月収はいくら稼げる?
東京のアルバイトで稼げる平均月収に関する公的なデータはありません。
しかし、最低賃金をもとにしてある程度の月収を計算することは可能です。
厚生労働省のデータによると東京の最低賃金は時給1,113円なので、最低賃金をもとに月収を計算してみましょう。
例えば上記の最低賃金で1日8時間週5日働けば、月収は17万8,080円となります。
ただし大学生など学生の場合は、学業や部活動があるので1日8時間週5日の労働は現実的ではありません。
学業などを加味して週3日1日5時間の労働と仮定すると、月給6万6,780円稼ぐことが可能です。
上記計算はあくまで最低賃金をもとにした計算なので、本来はもう少し月収は高くなるでしょう。
アルバイトで平均月収を稼ぐ際は税金に注意
アルバイトをする際は、なるべく平均月収くらいは稼ぎたいと考えるものですが、その際に注意したいのが税金です。
多く稼ぐことで税金が発生し、最終的な手取り額が少なくなることもあるからです。
例えば、東京都の最低賃金1,113円で1日8時間、週に5日間働いた場合、年間の収入は200万円を超えるため、さまざまな税金がかかるようになります。
年収103万円以上だと所得税が発生する
アルバイトであっても、年収103万円以上は所得税の課税対象です。
所得税は年間の給与収入から、給与所得控除の55万円と基礎控除48万円を差し引いた残額に税率をかけて計算されます。
年収103万円以上の場合は上記の控除を差し引いても所得が発生するため、その金額に応じた税金を収めなければなりません。
また、学生の場合は親の扶養に入っている人も多いと思いますが、103万円以上の収入を得ると扶養から外れるため、親が支払う税金も高くなります。
家計全体に関わってくるので、学生がアルバイト代を多く稼ぎたい場合は、事前に親に相談しましょう。
所得税をかけたくない、扶養から外れたくない場合は年収103万円を超えないよう、月収を約8万5,000円以下に抑えることが必要です。
年収100万円を超えると住民税が発生する
年収100万円を超えると、住民税がかかる点も注意しましょう。
住民税は年間の所得から、給与所得控除55万円と非課税限度額45万円を差し引いた所得をもとに計算されます。
年収100万円以下であれば、給与所得控除と非課税限度額によって所得が相殺されるので住民税は発生しません。
年収106万円以上だと社会保険の加入が必要なことも
年収106万円を超える場合、職場の規模や条件によっては社会保険の加入が必要になる場合もあります。
社会保険料は給料から差し引かれることになるので、手取りが大きく減るケースもあるでしょう。
以下の条件を満たしている場合は、社会保険への加入が必要です。
- 従業員数が101人から500人の企業で働く短時間労働者
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 月額賃金が8万8千円以上
- 雇用期間が2ヵ月を超える見込みがある
- 学生ではない
上記のとおり、学生の場合は社会保険加入の対象者ではないので気にする必要はありません。
ただし、社会保険における「学生」とは昼間学生のことを指し、休学中の学生や夜間学生の場合は加入対象になり得ます。
アルバイトで平均月収以上稼ぐコツ
ある程度税金がかかっても、アルバイトで平均月収以上稼ぎたい人もいるでしょう。
ここでは、アルバイトで平均月収以上を稼ぐコツを紹介します。
時給が高いアルバイトでより長く働く
アルバイトの給料は時給と働いた時間で決まるので、より時給が高いアルバイト先で長く働けば、その分もらえる金額も多くなります。
学生の場合は授業や部活動などで働く時間も限られるので、かけもちなどして上手に稼ぐのがおすすめです。
朝はコンビニでアルバイトし、夜は飲食店などでアルバイトするなど、授業のない時間を効率良く使えば多くの月収を稼げます。
深夜のアルバイトを探す
深夜の場合は夜間手当などがつくため時給が高くなり、稼ぎやすいです。
昼間に同じ時間働くよりも、より多くの金額を稼げるでしょう。
ただし、夜間のアルバイトは生活にも大きな影響を与えるので、注意が必要です。
特に生活リズムが狂うことで起こる健康リスクは大きいため、体調を鑑みながら、無理をしないようにしましょう。
アルバイト先を選ぶ際は平均月収も確認しよう
アルバイト先を選ぶ際は、平均月収を確認しておくことが大切です。
アルバイトの平均月収を把握しておくことで、アルバイト先の給料が平均よりも高いのか低いのかを判断できます。
また、アルバイトであっても大きく稼ぐと税金の支払い義務が発生してきます。
場合によっては手取りが減ることもあるため、課税される年収も意識しながらアルバイト先を選びましょう。