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アルバイトと業務委託の違いとは?両者の特徴や働き方の判断軸を紹介

「アルバイトと業務委託はどう違う?」
「自分にあった働き方を知りたい」

働き方が多様化しているなか、上記のような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
本記事では、さまざまな働き方のなかから、アルバイトと業務委託に着目し、その違いを解説していきます。

アルバイトと業務委託の違いとは?

下表は、アルバイトと業務委託の違いをまとめたものです。

アルバイト 業務委託
契約 雇用契約 業務委託契約を結ぶ
賃金の支払い方法 働いた分の給料が一定の期日に支払われる 契約書の内容に基づいて支払われる
加入する社会保険 ・健康保険
・厚生年金
・介護保険
・労災保険
・雇用保険
※加入条件を満たしている場合
・国民健康保険
・国民年金保険

以下で、各項目ごとに詳しく解説します。

契約の内容

アルバイトと業務委託では、会社と交わす契約の種類が異なります。

アルバイトは、会社と雇用契約を結ぶ労働者です。
雇用契約を結ぶと、会社との間に雇用関係が生まれるため、法律上の労働者として扱われます。
そのため、アルバイトは、労働基準法や最低賃金法といった、労働者を守るための法律の適用対象です。

一方、業務委託が結ぶ契約は業務委託契約です。
業務委託契約では、雇用契約とは異なり、雇用関係が発生しません。
そのため、業務委託は、労働基準法や最低賃金法といった、労働者を対象とする法律は適用されません。

賃金の支払い方法

アルバイトの賃金は、雇用契約で決められた日給や時給に基づき、実際に働いた時間に応じた金額が給料日に支払われます。
たとえ試用期間などであっても、毎月1回以上の給料日があることは労働基準法24条により保証されています。

業務委託の場合は、業務委託契約によって仕事を受けますが、雇用関係がないので最低賃金や労働時間などの法的な保証がされません。
そのため、実質的に最低賃金を下回るような条件で働いたり、報酬の未払いが発生したりしても、契約内容になければ反論することは困難です。
業務に着手する前にはきちんと契約書を交わし、その内容をお互いに確認しなければなりません。

加入する社会保険

アルバイトは、1週間もしくは1ヵ月の所定労働時間が正社員の3/4以上であるなど、一定の条件を満たしている場合、社会保険の加入対象となります。
社会保険には、以下の5つの保険が含まれます。

  • 健康保険
  • 厚生年金保険
  • 介護保険
  • 労災保険
  • 雇用保険

社会保険における健康保険や厚生年金保険は、保険料の半額を会社が負担してくれるため、加入すれば、後述する国民健康保険や国民年金保険よりも保険料を抑えることができます。

業務委託や、社会保険の加入対象にならないアルバイトの場合は、以下の2つの保険に加入する必要があります。

  • 国民年金保険
  • 国民健康保険

【アルバイトと業務委託】メリット・デメリットの違い

【アルバイトと業務委託】メリット・デメリットの違い

アルバイト 業務委託
メリット ・働き方を固定できる
・責任が軽い
・働く時間や場所を自由に決められる
・仕事内容を自分で決められる
デメリット ・時間の融通が利きにくい
・給与を上げにくい
・スキルを活かしにくい
・収入が安定しにくい
・法律に守られない

上表は、アルバイトと業務委託のメリット・デメリットをまとめたものです。
各項目について順番に見ていきましょう。

アルバイト

まずは、アルバイトのメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。

メリット

  • 働き方を固定できる
    雇用契約を結ぶ際に、働ける曜日や時間、勤務場所を決めることができるため、慣れた環境で働き続けることができます。
  • 責任が軽い
    正社員と比較すると、簡単で責任が軽い仕事を担当することが多く、企業の業績を左右するような責任の重い仕事を行うことは稀でしょう。
    そのため、精神的な重圧を負うことなく働くことができます。

デメリット

  • 時間の融通が利きにくい
    アルバイトの働く時間は、ほとんどの場合シフトによって決められます
    休みたい日が事前にわかれば希望休として申請できますが、業務委託と比較すると、急な用事によって休むことは困難です。
  • 給与を上げにくい
    アルバイトは昇給が少ないため、勤務経験を重ねても給与を上げることが難しいです。
  • スキルを活かしにくい
    アルバイトは、責任の重い仕事は任されにくいため、スキルを伸ばしたり、持っているスキルを活かしたりする場面には乏しい傾向にあります。

業務委託

次に、業務委託のメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット

  • 働く時間や場所を自由に決められる
    業務委託は、決められた期間内に終わりさえすれば、いつ業務をしても問題ありません。
    そのため、働く時間や場所は自分で自由に決められ、急な用事が入っても自分の裁量でスケジュールを調整することが可能です。
  • 仕事内容を自分で決められる
    業務委託は、依頼された仕事を受けるかどうかを自分で決めることができます。
    アルバイトは会社からの指示に従って仕事をしなければなりませんが、業務委託の場合は、やりたくない仕事や割に合わない仕事は、自分の判断で断ることも可能です。

デメリット

  • 収入が安定しにくい
    業務委託は、受けることのできる仕事がないと、収入を得ることができません。
    特に業務委託を始めたばかりの頃は、人間関係や仕事を貰える会社とのつながりがないため、収入が安定しにくいでしょう。
  • 法律に守られない
    先述のとおり、業務委託は会社の労働者に当てはまらないため、労働基準法などの法律が適用されません。
    業務委託をする際の契約内容に責任を持って確認したり、保険料の支払いや手続きを自分で実施する必要があります。

【アルバイトと業務委託】働き方の判断ポイント

「自分はアルバイトと業務委託のどちらに向いているのだろう」と悩む方もいるでしょう。
ここでは、働き方を選ぶ際の判断基準を3つ紹介します。

専門性の高いスキルの有無

専門性の高いスキルを持っている人は、アルバイトよりも業務委託のほうが向いています。
業務委託は、スキルを活かして高度な仕事を受けることで、収入を上げることが可能です。

一方、特筆すべきスキルを持っていない人が業務委託で働くことを選ぶと、特にはじめのうちは単価が低い仕事をこなして実績を作る必要があるため、精神的にも金銭的にも苦労するでしょう。

業務委託に多い職種には、デザイナーやシステムエンジニア、ライター、カメラマン、映像クリエーターなどがあります。

タスク管理能力の有無

自身のタスク管理能力の有無を考えてみましょう。

アルバイトでも最低限のタスク管理能力は求められますが、業務委託の場合は、請け負った業務の納品日が決められているため、その日までに納品できるよう自分でスケジュールを管理しなければいけません。

締め切りを守れないと、顧客からの信頼を損ね、次回以降の依頼にも影響を及ぼすでしょう。

収入の安定性

業務委託は、仕事を貰えなければ収入を得ることができません。
突然収入がなくなるリスクが他の働き方よりも大きいため、現在の貯蓄が少なかったり、ご家族の生活を支えていたり、毎月支払うローンなどがあったりする人が業務委託を検討する場合は、より慎重に考える必要があるでしょう。

アルバイトと業務委託の違いを知って働き方を考えよう

アルバイトと業務委託は、契約内容が異なります。

アルバイトは雇用契約を結ぶため、労働基準法や最低賃金法が適用されますが、責任ある仕事を任されることは少なく、収入を伸ばしにくい働き方です。

一方の業務委託は、雇用契約を結ばないため労働基準法や最低賃金法が適用されませんが、納期と品質さえ守れば好きな日時に働くことができ、スキル次第で収入を伸ばすこともできます。

執筆者について

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