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就活の一般常識問題とは?SPIとの違いや科目ごとの例題を紹介

この記事の監修者
綿引亜衣
綿引 亜衣
【資格】
国家資格キャリアコンサルタント

【プロフィール】
総合人材サービス企業にて法人企業の採用支援、キャリアアドバイザー職に10年間携わる。名古屋での勤務経験があり、地域特性を踏まえた面接対策や、Uターン転職支援にも強みを持つ。これまで採用支援経験のある業界は広告・不動産・建設・消費財・通販業界など。その後求人サイトのマーケティング職を経て、現在は 総合人材サービス企業の広報業務に従事。

就職活動中、企業は応募者の基本的な学力や社会人としての常識力を測るため、一般常識問題を出題することがあります。
これらは企業独自の問題が多く、国語、数学、理科、社会といった中学から高校で習う基礎科目だけでなく、ビジネスマナーや最新の時事問題、文化・歴史に関する幅広い分野から出題されるのが特徴です。
一般常識問題への対策は、試験で高得点を取るだけでなく、面接での印象アップにもつながります。

この記事では、一般常識問題の基本から、SPIとの違い、科目ごとの例題や具体的な対策方法まで詳しく解説します。
就活を成功させるために、ぜひ参考にしてください!

一般常識問題とは

一般常識問題とは

就職活動における「一般常識問題」は、企業が応募者の基本的な学力や社会人としての一般的な知識を確認するために実施されるテストです。

これらの問題は、企業が採用活動を効率的に進める目的で行われるもので、面接だけでは把握しきれない応募者の基礎能力や知識の幅を測るために活用されます。
多くの場合、問題は企業独自に作成されることが特徴です。

出題範囲は、中学から高校までで習う国語・数学・理科・社会・英語の5教科に加え、ビジネスマナーや最新の時事問題、さらに文化や社会常識に関する内容まで、多岐にわたります。
企業ごとの傾向を把握し、幅広い分野の対策を進めることがポイントです。

一般常識問題とSPIの違い

就職活動で出題される一般常識問題とSPIは、出題の目的や内容に明確な違いがあります。以下にそれぞれの特徴を比較した表を示します。

   一般常識問題 SPI
制作元 企業が独自に作成することが多い リクルートマネジメントソリューションズが開発
出題範囲 ● 時事問題
● 主要5教科(国語・数学など)
● ビジネスマナー
● 業界に特化した問題
など
● 能力検査
● 言語問題
● 非言語問題
● 英語
● 構造的把握力
● 性格検査
目的 応募者の基礎知識や社会人としての常識を確認 応募者の基礎的な能力・適性を測定
出題形式 企業ごとに内容・難易度が異なる ほぼ統一された内容
その他 幅広い分野の知識が問われることが多い 性格検査も含まれる

SPIはリクルートマネジメントソリューションズが開発した適性テストであるため、企業によって出題科目などに多少のばらつきはあるものの、基本的には、どの企業で受けても同じような出題内容になります。
出題科目も能力検査と性格検査の大きく2種類に分かれており、能力検査の内容は言語問題・非言語問題・英語問題・構造的把握力検査の4種類です。

一方で、一般常識問題は企業独自に作成されることが多く、内容や出題形式は企業ごとに異なります。
特徴は以下のとおりです。

  • 幅広い出題範囲:時事問題や5教科に加え、業界に関連する知識やビジネスマナーも含まれる。
  • 出題内容のばらつき:企業ごとに難易度や出題内容に大きな違いがある。

SPIは標準化されているため、対策本や模擬試験でスコアアップを狙いやすい一方、一般常識問題は企業ごとに異なるため、事前に企業研究や業界知識を深めることが重要です。
それぞれの特徴を理解し、効率的に対策を進めましょう。

一般常識問題のジャンル

一般常識問題のジャンル

就職活動で出題される一般常識問題は、幅広いジャンルから出題されます。
ここでは、主要な科目ごとの出題傾向や例題を紹介します。
企業が独自に制作するため内容は異なりますが、対策の参考にしてください。

なお、問題の難易度は中学〜高校レベルが中心です。

国語

国語の問題では、漢字の読み書きや慣用句、四字熟語、ことわざ、敬語表現など、日常生活やビジネスに必要な知識が問われます。

<例題1>
次の漢字の読み方として正しいものを選びなさい。

  1. 慈悲深い(じひぶかい)
  2. 慈悲深い(じびぶかい)
  3. 慈悲深い(じみぶかい)
  4. 慈悲深い(しひぶかい)

答え:1. 慈悲深い(じひぶかい)

<例題2>
次の慣用句の意味として正しいものを選びなさい。
「捨て身の覚悟」

  1. 命を投げ出すつもりで何かをすること。
  2. 今まで持っていたものをすべて捨てること。
  3. 何もかも見捨てて、新しい人生を歩むこと。
  4. 身を粉にして働くこと。

答え:1. 命を投げ出すつもりで何かをすること。

数学

数学の問題では、四則演算や速さの計算、濃度、場合の数などが問われます。

<例題1>
次の計算の答えとして正しいものを選びなさい。
1/3÷1/4=

  1. 1/12
  2. 3/4
  3. 4/3
  4. 12

答え:3. 4/3

<例題2>
A地点からB地点までの距離が60kmです。
AさんはA地点から時速40kmで出発し、BさんはB地点から時速30kmで出発し、互いに向かって進みます。
2人が出会うのは何分後ですか。

  1. 30分後
  2. 45分後
  3. 51分後
  4. 60分後

答え:3. 51分後

理科

理科では、生物、化学、地学、物理の幅広い分野から出題されます

中学や高校の参考書の目次を確認し、どのようなことを習ったのか確認しておくと良いでしょう。

<例題1>
次のうち、植物の体内で起こる反応はどれですか。

  1. 光合成
  2. 発酵
  3. 消化

答え:1. 光合成

<例題2>
次のうち、金属に分類されるものはどれですか。

  1. ヘリウム
  2. フッ素
  3. 窒素

答え:4. 鉄

社会

社会では、歴史や地理、時事問題に関連する知識が問われます。

<例題1>
次のうち、日本の元号の順序として正しいものを選びなさい。

  1. 平成→昭和→大正→明治
  2. 昭和→平成→明治→大正
  3. 明治→大正→昭和→平成
  4. 大正→明治→平成→昭和

答え:3. 明治→大正→昭和→平成

<例題2>
次のうち、日本の都道府県庁所在地と都道府県名の組み合わせとして正しいものを選びなさい。

  1. 水戸市 – 埼玉県
  2. 前橋市 – 愛知県
  3. 津市 – 三重県
  4. 岐阜市 – 静岡県

答え:3. 津市 – 三重県

英語

英語の問題では、単語・熟語、文法、読解、日常会話などから出題されます。

<例題1>
次の英文の( )に入る適切な語句を選びなさい。
I have (  ) this book yet.

  1. read
  2. reads
  3. reading
  4. not read

答え:4. not read

<例題2>
次の英文の( )に入る適切な語句を選びなさい。
There are many (  ) in the park.

  1. child
  2. children
  3. childs
  4. childrens

答え:2. children

時事問題

時事問題では、法律、政治、経済など、日々のニュースや社会的な動向をテーマにした問題が出題されます。
多くの企業がこの分野を重要視しているため、日常的に新聞やニュースをチェックする習慣が役立ちます。

<例題1>
2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が1年延期となった理由は何ですか。

  1. 新型コロナウイルスの感染拡大
  2. 会場建設の遅れ
  3. スポンサー企業の撤退
  4. テロの脅威

答え:1. 新型コロナウイルスの感染拡大

<例題2>
2019年10月1日に消費税率が8%から引き上げられましたが、引き上げ後の税率は何%ですか。

  1. 5%
  2. 8%
  3. 10%
  4. 12%

答え:3. 10%

文化問題

文化問題では、美術や音楽、スポーツや芸能など幅広い知識が問われます。
この分野は日常の趣味や興味にも関連するため、楽しみながら学ぶことができます。

<例題1>
次のうち、ゴッホの代表作はどれですか。

  1. モナ・リザ
  2. ゲルニカ
  3. 最後の晩餐
  4. ひまわり

答え:4. ひまわり

<例題2>
次のうち、ピアノの発明者は誰ですか。

  1. バルトロメオ・クリストフォリ
  2. ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
  3. ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
  4. ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

答え:1. バルトロメオ・クリストフォリ

ビジネスマナー

ビジネスマナーでは、敬語や電話対応、上座・下座などの席順、名刺交換の仕方など社会人として必要な基本スキルが問われます。
これらの知識は、就職後も重要ですので、身につけておきましょう。

<例題1>
電話に出る際の最初の言葉として最も適切なものを選びなさい。

  1. はい、何でしょうか
  2. もしもし
  3. (会社名)の(自分の名前)です
  4. どちら様でしょうか?

答え:3.(会社名)の(自分の名前)です

<例題2>
名刺交換の際の注意点として適切でないものを選びなさい。

  1. 名刺を両手で受け取る
  2. 名刺を受け取ったらすぐにポケットにしまう
  3. 名刺を受け取ったら相手の名前を確認する
  4. 名刺を丁寧に扱う

答え:2. 名刺を受け取ったらすぐにポケットにしまう

対策のポイント

これらの問題に対応するには、以下の習慣を取り入れると効果的です。

  • 新聞やニュースを定期的に読む(時事問題対策)
  • 芸術や文化に関するドキュメンタリーを視聴する(文化問題対策)
  • ビジネスマナー講座や書籍を活用する(マナー対策)

問題の内容は企業によって異なるため、受験する業界や企業に関連するテーマについても事前に確認しておくと良いでしょう。

一般常識問題の対策

一般常識問題は範囲が広いため、効率的な対策が重要です。
日常的に知識を蓄え、習慣化することで、無理なく実力を伸ばしていくことができます。
以下では、一般常識問題の対策方法を3つご紹介します。

問題を解く

中学から高校までの知識に不安がある場合、問題集を1冊購入して解くことがおすすめです。
解いていくなかでわからなかった問題を重点的に復習し、知識の定着を図りましょう。

  • 問題集の選び方
    最新の時事問題が含まれるものを選ぶようにしましょう。
    時事問題は頻繁に変わるため、古いバージョンではなく、最新の問題集を購入することが重要です。
  • 学習のコツ
    わからない問題は繰り返し解くこと。
    間違えた問題をノートにまとめるのも効果的です。

アプリを活用する

一般常識問題の対策アプリを活用するのも効果的です。
アプリを利用することで、隙間時間を有効活用して学習できます。
アプリの活用には以下のメリットがあります。

  • 最新の時事問題を含む問題が日々更新される。
  • 通勤中や休憩時間など短時間でも学習できる。
  • 正答率や進捗が可視化できるため、モチベーション維持につながる。

特に転職活動では、現職を続けながら対策を進めるケースが多いため、アプリで効率的に学ぶ方法がおすすめです。

ニュースをチェックする

社会・時事問題、文化問題対策として、日々のニュースをチェックする習慣をつけましょう。

  • ニュースの情報源
    ○ 新聞(紙媒体または電子版)
    ○ 無料・有料のニュースサイト
    ○ SNSや動画配信サービス(注意:信頼性の高い情報を選択)
  • 効果的な学習方法
    ○ 朝のルーティンとしてニュースを読む時間を確保する。
    ○ 気になった話題をメモし、あとで詳細を調べる。
    ○ ニュースについて友人や同僚と話し合い、自分の言葉で説明することで記憶を定着させる。
  • 話題を共有するメリット
    ○ 理解を深めるだけでなく、論理的に話す練習になる。
    ○ 面接や会話の引き出しが増える。

一般常識問題の対策は計画的に実施しよう

一般常識問題は出題範囲が幅広いため、計画的な学習が欠かせません。
一朝一夕で身につけるのは難しいので、コツコツと継続的に取り組むことが重要です。
計画的な学習を行い、苦手分野を克服しながら着実に知識を広げていきましょう。

また、ニュースをチェックする習慣を取り入れることで、最新の時事問題にも対応できる力が養えます。
万全の準備を整え、自信を持って試験に臨むことが合格への近道です。

執筆者について

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