
SPI試験を控え、受験の際の時間配分に悩んでいる人もいるでしょう。
SPI試験には、言語、非言語、英語など多岐にわたる科目があり、限られた時間内で効率的に解答するためには、適切な時間配分が欠かせません。
この記事では、SPI試験の時間配分の目安を、科目別に詳しく解説します。
目次
SPI試験の時間配分はどうすべき?
SPI試験の時間配分を考えるうえでまず知っておきたいのが、試験形式による制限時間の違いです。
テストセンターやWEBテストとペーパーテストでは、科目ごとの制限時間が異なります。
試験形式に合わせた時間配分の目安を知ることが、効率的な解答のカギとなるでしょう。
テストセンター・WEBテスト
テストセンターやWEBテストの場合、能力検査は35分、性格検査は30分の計65分で行われます。
いずれもパソコンで実施され、問題が1問ずつ出題される形式になっています。
各問題には制限時間が設けられており、回答時間も評価の対象となるため注意が必要です。
ペーパーテスト
一方、ペーパーテストの場合は能力検査が70分で約70問、性格検査が40分で300問となっています。
能力検査では、1問につき1分以内に解答しなければならず、マークシート方式のためわからない問題はどんどん飛ばしていく対応が必要です。
また、性格検査は非常に時間がタイトに設定されているため、1問10秒以内に答える必要があります。
問題の意図を深く考えていると、あっという間に制限時間が来てしまうでしょう。
【科目別】SPIの時間配分の目安
ここからは、SPI試験の科目別の時間配分の目安について見ていきましょう。
テストセンター・WEBテストとペーパーテストのそれぞれの特徴を踏まえ、科目ごとの問題数や形式を解説しながら、適切な時間配分を提案します。
テストセンター・WEBテスト
テストセンター・WEBテストの科目別の問題形式と制限時間の目安は、以下のとおりです。
限られた時間内で効率的に解答するためには、自分の得意・不得意を把握し、メリハリのある時間配分を心がけましょう。
言語
テストセンターの言語問題は、以下のような問題が出題されます。
- 二語の関係
- 語句の意味
- 文章の並べ替え
- 空欄補充
- 複数の意味
- 長文読解
一方でWEBテストの言語問題では、以下のような問題が出題される傾向にあります。
- 熟語の成り立ち
- 文章の並べ替え
- 空欄補充
- 長文読解
非言語問題と合わせて35分という制限時間のため、1問あたりの回答時間はかなり限られています。
特に長文読解などは時間がかかりそうですが、問題ごとに制限時間が決まっているため、じっくり考える余裕はないでしょう。
例えば、次のような問題が出題されます。
- 空欄補充(3文):
「彼は( )、仕事に( )、周りの人からも( )。」
→ 「真面目で」「熱心に取り組み」「信頼されている」 - 空欄補充(3語):
彼女は( )( )( )話し方で、相手を引き付ける。」
→ 「明るく」「楽しい」「雰囲気の」 - 熟語の成り立ち
以下の熟語の成り立ち方として当てはまるものを、AからDの中から1つ選びなさい。
・新緑
A 似た意味を持つ漢字を重ねる
B 主語と述語の関係にある
C 前の漢字があとの漢字を修飾する
D A〜Cのどれにも当てはまらない
→C(「新」が「緑」を修飾している)
- 文章の並べ替え:
「彼は/行ってしまった/もう/かもしれない。」
→ 「彼は/もう/行ってしまった/かもしれない。」
非言語
非言語問題では、テストセンター、WEBテストとも共通して以下のような数学的な問題が出題されます。
- 推論
- 場合の数
- 確率
- 集合
- 損益算
- 速度算
- 割合の計算
また、テストセンターでは、以下の問題も出題されます。
- 表の読み取り
- 資料の読み取り
- 長文読み取り計算
- 代金の精算
- 料金の割引
- 分割払い
一方でWEBテストでは、以下の問題も多く出題されます。
- 年齢算
- 通過算
- 整数の整理
言語問題との合計で35分しかないため、非言語問題に時間をかけたい人は、言語問題を素早く解いて、時間を確保する必要があるでしょう。
具体的には、以下のような問題が出題されます。
- 推論:
「AとBの2つの箱があります。
Aの箱には白玉が3個、黒玉が2個入っています。
Bの箱には白玉が2個、黒玉が5個入っています。
それぞれの箱から玉を1個ずつ取り出すとき、両方とも白玉である確率は何分の何ですか。」
→ 6/35 - 場合の数:
「5種類の異なる果物があり、そのうち2種類を選ぶときの場合の数は何通りありますか。」
→ 5C2 = 10通り - 確率:
「サイコロを2回振って出た目の合計が8以上になる確率は何分の何ですか。」
→ 15/36 - 集合:
「全体集合を{1,2,3,4,5}、A={1,2}、B={2,3,4}とするとき、A∪Bは何ですか。」
→ {1,2,3,4}
このように、比較的簡単な計算問題も出題されるため、それらをいかに速く解けるかがカギとなります。
英語
英語検査はテストセンターで実施される可能性があります。
WEBテストでは行われません。
制限時間は約20分、問題数は受検者が答えるペースによって増えていく形式です。
実施するかどうかは、企業により異なります。
出題される問題は、以下のような内容です。
- 同義語、類義語、反対語
- 空欄補充
- 英英辞典
- 誤文訂正
- 整序問題
- 和文英訳
- 長文読解
例えば、次のような問題が出題されます。
- 同義語:
“The situation is serious.”
→ “The situation is grave.” - 類義語:
“succeed”
→ “achieve” - 反対語:
“sad”
→ “happy” - 空欄補充:
“I have been studying English ( ) two years.”
→ “for” - 英英辞典:
“fallacy”
→ “A false idea or belief, especially one that many people believe is true” - 誤文訂正:
“Neither Ken nor Tom want to join the club.”
→ “Neither Ken nor Tom wants to join the club.” - 整序問題:
“the bus / I / yesterday / missed”
→ “I missed the bus yesterday.”
構造的把握力
構造的把握力は、テストセンターでのみ検査が実施され、企業が指定した場合にのみ受験が必要となる科目です。
およそ20分で20問を解く必要があり、出題パターンとしては以下のようなものがよく見られます。
- 計算の構造が似ている文章を仕分ける問題
「1+2」と「4-1」は足し算と引き算で計算の構造が異なるが、「1+2」と「3+4」は計算の構造が同じ。 - 内容の異なる複数の文章を仕分けする問題
「リンゴとミカンを買った」と「バナナとブドウを買った」は果物を買うという内容は同じだが、「リンゴとミカンを買った」と「肉と魚を買った」は買うものの内容が異なる。
例えば、次のような問題が考えられます。
次の4つの計算式を、計算の構造が同じものに分類しなさい。
1. 8×3+4
2. 5×2-1
3. 6+4×2
4. 7-3×2
→ 1と3、2と4がそれぞれ同じ計算の構造
性格検査
テストセンター・WEBテストの性格検査では、300問の設問に30分程度で回答する必要があります。
つまり、1問あたり10秒以内という非常にタイトなペースで答えていかなければなりません。
回答の際は、自分の性格をありのままに答えることが重要で、回答に矛盾が生じると虚偽とみなされる可能性があるため注意しましょう。
ペーパーテスト
次に、ペーパーテストにおける科目別の出題形式と時間配分の目安を見ていきます。
テストセンター・WEBテストとは問題数や制限時間が異なるため、それぞれの特徴を理解して臨むことが大切です。
言語
ペーパーテストの言語科目は、約30分で40問を解く形式となっています。
わからない問題は後回しにしても良いので、まずは自分が解けそうな問題から手をつけていきましょう。
具体的な出題範囲は以下のとおりです。
- 二語の関係
- 語句の意味
- 複数の意味
- 長文読解
例えば、次のような問題が出題されます。
- 二語の関係:「海」と「水」
→ 「海」は「水」の一部である下位語 - 語句の意味:「優柔不断」
→ 「なかなか決心がつかないこと」
非言語
ペーパーテストの非言語科目は、約40分で30問を解くことになります。
1問あたりかけられる時間は1分程度であるため、単純な計算問題をいかに速く正確に解くかがポイントとなるでしょう。
出題範囲は以下のとおりです。
- 推論
- 場合の数
- 確率
- 集合
- 損益算
- 速度算
- 表の読み取り
- 料金の割引
- 分割払い
- 装置と回路
- 物の流れと比率
- 不等式と領域
以下のような問題が出題されます。
- 仕事算:
「Aさんは1人で仕事を8日でできます。
Bさんは1人でその仕事を12日でできます。
2人で協力すると何日でできますか。」
→ 96÷(8+12)=4.8日 - 損益算:
「原価600円の商品の定価は原価の何%にすれば良いか。
ただし、利益率を25%とする。」
→ 利益率25%とすると、利益=原価×0.25
定価=原価×(1+0.25)=原価×1.25
定価=600×1.25=750円
定価の割合= 750/600 ×100=125%
英語
ペーパーテストの英語科目がある場合は、約30分で40問を解く必要があります。
長文読解などに時間をかけている余裕はないので、サクサク解いていくことが求められます。
具体的な出題範囲は次のとおりです。
- 同意語
- 反意語
- 英英辞典
- 空欄補充
- 整序問題
- 誤文訂正
- 英訳
- 長文読解
実際に出題されるのは、以下のような問題です。
- 同意語:
“select” → “choose” - 英訳:
「彼は毎朝5時に起きる。」
→ “He gets up at five every morning.” - 長文読解:
“John and Kate have been married for 10 years.
They have two children, a boy and a girl.
John works as an accountant, while Kate is a teacher.
They live in a small town near the ocean.”
→ ジョンとケイトは結婚して10年になる。
彼らには男の子と女の子の、2人の子どもがいる。
ジョンは会計士として働き、ケイトは教師をしている。
彼らは海の近くの小さな町に住んでいる。
性格検査
ペーパーテストの性格検査は、内容自体にテストセンター・WEBテストとの大きな違いはありません。
ただし、回答時間が約40分と10分長く設定されているのが特徴です。
それでも1問あたりの時間はかなり限られています。
全問に答えるには、直感的に答えていくことが大切でしょう。
SPIの時間配分を上手に行うための対策
ここまで見てきたように、SPI試験の内容は科目や受験方式によって大きく異なります。
限られた時間内で効率的に解答するためには、それぞれの特徴を理解し、自分に合った時間配分を見つけることが重要です。
ここからは、SPI試験の時間配分を上手に行うための具体的な対策を紹介します。
問題の傾向を把握する
SPI試験で良い時間配分を行うためには、まず問題の傾向を把握しておくことが大切です。
頻出の問題パターンを理解し、解き方に慣れておけば、解答スピードも自然と上がっていくでしょう。
最初のうちは解くスピードが遅くても構いません。
ひたすら問題に取り組み、慣れることを優先しましょう。
問題集を繰り返し解く
SPI試験対策に効果的なのが、1冊の問題集を繰り返し解くことです。
同じ問題を何度も解くことで、自分の苦手分野が明確になります。
いろいろな問題集を試すよりも、厳選した1冊の問題集を集中的に学習するほうが、効率的に実力を伸ばせるでしょう。
公式はすべて暗記する
特に非言語問題で重要なのが、計算の公式をすべて暗記しておくことです。
公式がわかっていないと、そもそも解けない問題も少なくありません。
一方で、公式が完璧に理解できていれば、すぐに解ける問題も数多くあります。
中学・高校で学んだ公式をあらためて確認し、しっかりと頭に叩き込んでおきましょう。
慣れてきたら時間をはかって解く
問題の傾向に慣れてきたら、ストップウォッチなどを使って、実際に時間をはかりながら解いてみましょう。
同じ問題集で勉強する場合、1周目は時間を気にせずに解き、2周目・3周目は時間をはかりながら解いていけば、徐々に解答スピードを上げられます。
各科目にどれくらいの時間がかかっているかを、客観的に把握することも重要です。
苦手分野は繰り返し解く
問題を解いていくなかで、何度も間違えるような苦手分野が見えてきたら、その部分を集中的に繰り返し解きましょう。
本番では苦手分野で時間を取られ、全体的な時間配分が狂ってしまうことも少なくありません。
苦手分野を克服するための勉強を重ねれば、ケアレスミスを減らすことにもつながります。
徹底的に苦手分野の対策を行い、万全の状態で本番に臨みましょう。
SPIの攻略には時間配分が重要
SPI試験は、限られた時間内に多岐にわたる問題を解く必要があるため、適切な時間配分が非常に重要です。
言語、非言語、英語など、科目ごとの特徴や自分の得意・不得意を踏まえ、メリハリのある時間配分を心がけましょう。
問題の傾向を把握し、問題集を繰り返し解くことで、解答スピードを上げられます。
苦手分野は重点的に対策し、本番でつまずかないよう、万全の準備を整えておくことが肝心です。
SPI試験の時間配分のコツを押さえて、効率的な解答をめざしましょう。