大学受験では、一般入試でも面接試験が課せられる場合があります。
面接対策を学校や予備校で行ったとしても、志望動機や自己PRなどに特化した対策になっていることがあります。
しかし、面接で好印象を与えるためには、一般的なマナーを身につけておくことも重要です。
この記事では、大学受験の面接の流れやルール、好印象を与えるために押さえておきたいマナーを詳しく解説します。
面接を受ける予定がある受験生の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
大学受験の面接で押さえておきたい流れとマナー
大学受験の面接で押さえておきたい流れとマナーを、時系列に沿って解説します。
文章を見て理解したつもりでも、実際にやってみるとなかなかうまくできないものです。
面接本番で迷わず行動できるように、しっかりと練習しておきましょう。
控室
「控室で待機している段階からすでに面接は始まっている」という意識を持つようにしましょう。
控室での言動がチェックされ、合否に影響を与えることがあるからです。
もし知り合いがいたとしても、無駄話はせず静かに待機します。
また、スマートフォンの操作をしないことはもちろんですが、スマートフォンの振動音が聞こえることもあるので、マナーモードではなく電源を切っておくのがおすすめです。
足を組んでいるなど姿勢の乱れもチェックされることがあるため、注意が必要です。
静かに待ちながら、頭のなかで今後の面接の流れやトークのシミュレーションを行いましょう。
入室時
名前を呼ばれたら、「はい」と元気良く返事をします。
ドアがある場合はノックを3回して、「どうぞ」と声がかかるのを待ちます。
ドアがない場合は入り口で「失礼いたします」と言って、礼をしましょう。
入室したら、ドアのほうを向いて閉めます。
面接官に背中を向けてもかまいません。
ただし、前を向いたまま後ろ手でドアを閉めるのはNGなので、注意しましょう。
続けて、約45度の角度でゆっくりとお辞儀し、「受験番号○番、○○高校から参りました○○と申します。本日はよろしくお願いいたします」と大きな声で自己紹介しましょう。
着席時
面接官から「どうぞ」とうながされたら、「失礼いたします」と言って一礼してから着席します。
指示があるまで、勝手に座ってはいけません。
着席時の姿勢にも気をつけましょう。
深く座りすぎず、背もたれと少し間隔を取って座ると姿勢が良く見えます。
手の置き方や足の開き方も意識してください。
男性であれば握りこぶし1つ分だけ足を開き、両手を軽く握って膝の上に置きます。
女性は膝を揃えて座り、左手の上に右手を重ねて膝の上に置きましょう。
面接中
面接中は、大きく明るい声ではっきりと話すようにしましょう。
普段話すよりも声のトーンを少し上げると、明るい印象を与えることができます。
また、面接官と目を合わせることも忘れてはいけません。
面接官が複数いる場合は、発言している人に目線を合わせましょう。
常に笑顔でアイコンタクトを取りながら話すと、面接官に好印象を与えられます。
目線を合わせずうつむきながら話すと、自信がないと受け取られたり、嘘をついていると見られたりする可能性があります。
目線を合わせるのが苦手な方は、ネクタイや口元、鼻など目に近い部分を見るようにしてみましょう。
退室時
面接官に「これで面接は終わりです」と言われたら、「はい」と返事をして椅子の横に立ち、「ありがとうございました」とお礼を述べましょう。
お辞儀をしたらドアの前まで歩き、面接官のほうを向いて「失礼します」と言ってから、再度お辞儀をしてください。
退室してからの所作もチェックされる可能性があるため、面接会場を出るまでは気を抜かないようにしましょう。
大声を出す、すぐにスマートフォンを操作するなどしないように注意が必要です。
大学受験の面接で押さえておきたいその他のマナー
大学受験の面接で好印象を与えるために、面接の流れのほかに、次の3つのマナーを押さえましょう。
- 身だしなみ
- 話し方
- 言葉遣い
それぞれ詳しく解説します。
身だしなみ
面接では、面接官に好印象を与えられるように身だしなみを整えましょう。
可能であれば先生やご家族に見てもらい、清潔感があるかどうかを客観的に判断してもらうのがおすすめです。
服装
まず大学から服装の指定がある場合は、それに従いましょう。
特に指定がなければ、学生は制服を着用します。
学生の正装は制服であり、面接官に好印象を与えることができます。
私服OKの学校に通っている場合や浪人生で制服がない場合は、オフィスカジュアルやスーツなどフォーマルな服装を心がけましょう。
身だしなみのチェックポイントを下記でまとめているので、参考にしてください。
【制服】
- 汚れやしわ、ほつれがないか
- ボタンやネクタイ、リボンに不備がないか
- 第一ボタンまできちんと留める
- スカートはひざが隠れる長さである
- 靴下はシンプルなものを選ぶ
【制服以外】
- スーツやオフィスカジュアルなど適度にフォーマルで清潔感のある服装にする
- ジーンズやスニーカーなどカジュアルすぎる服装は避ける
髪型
男女ともに、真面目で誠実な印象を与えられる髪型が望ましいです。
下記のポイントを参考にして、髪型を整えてみてください。
【男性】
- 金髪や茶髪など明るい髪色は避ける
- 前髪が目にかからないようにする
【女性】
- 前髪が目にかかる場合、シンプルなピンで留める
- 長い髪はまとめる
- 金髪や茶髪など明るい髪色は避ける
話し方
話し方では、結論から話すことを意識しましょう。
面接では限られた時間のなかで、わかりやすく内容を簡潔に伝えることが重要です。
結論を先に伝えてから話し始めると、聞いてる側は理解がしやすくなります。
「結論→理由→具体的なエピソード→結論」の順番で話すと根拠がはっきりとするため、説得力を高められるメリットもあります。
また、声のトーンや話すスピードなど話し方にも注意しましょう。
普段より声のトーンを上げ、口を大きく開けてゆっくりと話してください。
面接本番は緊張してしまい、声が小さくなったり早く話したりしてしまう可能性があります。
落ち着いて内容を伝えられるように、事前にしっかりと練習をしておきましょう。
言葉遣い
正しい言葉遣いを意識しましょう。
言葉遣いが乱れていると、面接官に悪い印象を与えてしまいます。
面接の場では、「〜的な」「めっちゃ」「ていうか」などの若者言葉は不適切です。
面接が始まってすぐは緊張してきちんとした言葉遣いができていても、後半になるにつれて気が緩んでしまい、つい不適切な言葉が出てしまうことがあるかもしれません。
また、普段何気なく使っている話し言葉にも注意が必要です。
特に、次のような間違った表現は会話のなかで使ってしまいやすいため、気をつけましょう。
- ら抜き言葉:見れる→見られる
- い抜き言葉:してる→している
- さ入れ言葉:行かさせていただく→行かせていただく
面接直前に意識し始めても、正しい言葉遣いをするのはなかなか難しいものです。
普段から正しい言葉遣いを心がけたり、事前にしっかりと練習したりして、面接本番でもスムーズに話せるようにしておきましょう。
マナーを身につけて大学受験の面接を突破しよう
大学受験の面接では、面接官に好印象を与えるためにマナーを守る必要があります。
面接対策をするときは、志望動機や自己PRなど、話す内容を考えることが多いかもしれません。
しかし、面接で高評価をもらうためには、話す内容だけでなく、印象の良い所作や言動をすることが重要です。
この記事では、入室から退室までの流れや身だしなみ、言葉遣いなどのマナーを解説しています。
面接を成功させるために、ぜひ参考にしてみてください。