就職活動の際、パンプスを履くと足が疲れたり痛くなったりするため、ヒールのない靴を選びたくなるかもしれません。
しかし、ほとんどの業界において、面接ではシンプルなパンプスを履くのが望ましいとされています。
どのような靴でも面接の内容には影響しないように思えますが、なぜパンプス以外NGなのでしょうか。
本記事では、女性が面接で履く靴がパンプス以外ふさわしくないとされる理由と、身だしなみのマナーを守るため心に留めておきたい考え方を解説します。
目次
女性が面接で履く靴はパンプス以外NGとされている理由
女性が就活の面接で履く靴は、次の条件を満たしたパンプスが基本とされています。
- 色:黒(中途採用の面接では紺色やグレー、ベージュなど落ち着いた色も可)
- ヒールの高さ:3〜5センチメートル
- デザイン:ラウンドトゥやスクエアトゥで装飾がないシンプルなもの
パンプスはフォーマルな印象を与えやすく、基本的には業界や職種を問わず面接という場に適しているといえます。
一方、パンプス以外の靴がふさわしくないとされているのはなぜなのでしょうか。
ヒールのないぺたんこ靴はカジュアルな印象を与える
ヒールのないぺたんこ靴は歩きやすく、長時間履いていても疲れづらいのが特徴です。
面接会場への移動のしやすさを考慮して、ぺたんこ靴を選びたい方もいるでしょう。
しかし、ヒールのあるパンプスと比べるとラフな印象が強く、面接をはじめとしたビジネスシーンではマナー違反ととらえられるかもしれません。
ビジネスの場面では、清潔感や品性、常識が求められます。
個性やおしゃれさが重視される業界でない限り、ヒールのないぺたんこ靴を履くのは悪目立ちする可能性があるでしょう。
また、企業によっては「常識がなく、仕事を任せるには不安」とみなされ不採用になる恐れもあります。
社会人マナーが求められる面接という場面では、スーツにパンプスを合わせるのが無難です。
ヒールのある靴が望ましいと考える企業もある
SNSでの発言の拡散や働き方改革により、服務規定から「ヒールありのパンプスを着用する」というルールを撤廃する企業も出てきています。
そのため、ヒールなしの靴で面接に行くのがマナー違反という風潮は、少しずつ変わってきているといえるかもしれません。
一方で、面接の場ではヒールありのパンプスが望ましいと考える企業がまだあることも事実です。
ローファーやスニーカーなどカジュアルな靴に比べて、無難に好印象を与えられるという点でも、面接にはパンプスを選んだほうが安心でしょう。
女性の面接でもパンプス以外の靴がOKなケース
女性が面接に履いていく靴は基本的にパンプスがふさわしいですが、以下の場合この限りではありません。
- 私服面接
- アパレル・美容業界の面接
- アルバイト面接
パンプス以外の靴でもOKな面接について、詳しく見てみましょう。
私服面接
企業によっては、面接時の服装について私服を指定することがあります。
上述のとおり、女性は面接の際スーツとパンプスの着用が基本です。
企業があえて私服を指定するのには、次の理由が考えられます。
- 自社の社風とマッチしているかを見極めたい
- 求職者の個性を見たい
- TPOを守れる人材かどうかをチェックしたい
- リラックスしてほしい
私服面接の際は、ローファーなどややカジュアルな靴を履いていっても問題ありません。
ただし、私服面接はオフィスカジュアルが基本であり、あくまでもビジネスに適した服装をする必要があります。
ヒールのない靴を履く場合でもストッキングや靴下を着用する、エナメル素材を避けるなど、身だしなみのマナーを忘れないようにしましょう。
アパレル・美容業界の面接
アパレル業界や美容業界の面接では、応募者が実際に店舗に立って働いている姿をイメージするため、服装自由の場合があります。
もちろん、自由とはいえ何を着ても良いわけではありません。
志望企業のブランドイメージに合わせて、清潔感のある服装を意識することが大切です。
ビジネスの場ということを忘れないようにして、TPOをわきまえつつ自分の個性を出した服装を心がけましょう。
ただし、アパレル業界や美容業界を受けるとしても、本社や百貨店で勤務する場合はスーツにパンプスを合わせるのがベターです。
アルバイト面接
アルバイトの面接のなかでも、私服OKの業種の場合はスニーカーなどカジュアルな靴でも構いません。
社会人として身だしなみのマナーは守り、清潔感や上品さのある靴を選ぶように心がけましょう。
装飾が華美な靴やピンヒール、サンダル、ブーツなどはアルバイトの面接でもふさわしくないため、注意が必要です。
なおアルバイトの面接であっても、服装の指定があった場合や堅めの職業を志望する場合は、パンプスを履いたほうが良いでしょう。
志望先に合わせた靴を選んでみてください。
パンプスがどうしても苦手な女性は面接の靴をどう工夫する?
パンプスを履き慣れていないと、少し歩いただけでも足が痛くなってしまうことがあります。
とはいえ採用担当者からの印象を悪くしないためにも、できる限りパンプスを履くようにしたいものです。
ここからは、パンプスを履くのが苦手な女性に向けて対処法を2つ紹介します。
面接以外でヒールなしの靴を履く
遠方の面接地に行く場合や1日に数社の面接を受ける場合、足に疲労が溜まったり、靴が汚れたりしやすくなります。
この場合、面接会場付近までは歩きやすい靴で向かい、直前にパンプスへ履き替えるのがおすすめです。
特に、ヒールのないバレエシューズはコンパクトで持ち運びしやすく、移動用の靴に適しています。
面接中、移動用のシューズは鞄にしまっておくかコインロッカーに預けましょう。
痛くなりにくいパンプスを選ぶ
パンプスを履くと足が痛くなる方は、サイズやヒールの高さに問題があるのかもしれません。
歩いていても痛くなりにくいパンプスを選ぶポイントは、次のとおりです。
- ヒールが高すぎない
- かかとの中心にヒールが来る
- 足の甲やかかとにフィット感がある
- 大きすぎず小さすぎないジャストサイズを選ぶ
パンプスを購入する際は試着して、自分の足に合ったものを選ぶようにしましょう。
すでに購入している場合は、パッドやインソール、シューズストレッチャーなどのグッズで調整すると、足の痛みや負担を軽減できます。
女性は面接ではパンプス以外の靴を避けるのが無難
ヒールのあるパンプスに履き慣れていないと、面接で履くのに抵抗があるかもしれません。
しかし、パンプス以外が認められるのは、私服面接やアルバイト面接、特定の業界の面接を受ける場合のみです。
働き方改革などでパンプスの着用を見直す企業も出てきていますが、一方で面接にはヒールのあるパンプスが望ましいと考える企業もまだあります。
パンプスが苦手な方は、面接会場の近くまでぺたんこ靴で行き、直前で履き替えるのも一つの手段です。
また、購入時は足に負担が少なく歩きやすいパンプスを試着して探しましょう。
身だしなみは面接での第一印象を左右するため、マナーを守った靴選びをしてみてください。