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30代が未経験業界へ転職するのは厳しい?理由や転職のポイントを解説

「30代で未経験業界へ転職するのは厳しい」と耳にしたことがある方は多いかもしれません。
実際のところ30代での転職を考えたとき、未経験業界への挑戦では、高いハードルが待ち構えている可能性があります。
だからといって、興味のある業界への転職を諦める必要はないでしょう。

この記事では、30代が未経験業界へ転職するのが厳しい理由を踏まえたうえで、未経験業界への転職を成功させるポイントを紹介します。
転職を検討中の30代の方は、ぜひ参考にしてみてください。

30代が未経験の業界に転職するのが厳しい理由

30代が未経験の業界に転職するのが厳しい理由

30代が未経験の業界に転職するのが厳しいとされる理由は、以下の4つです。

  • 企業は即戦力の人材を求めている
  • 未経験者の採用割合は減っている
  • 30代未経験者の求人件数が少ない
  • 企業は新卒や経験の浅い若手が欲しい

それぞれ詳しく見ていきましょう。

企業は即戦力の人材を求めている

30代の転職者に企業が求めるのは、やる気やバイタリティ、将来性などよりも、即戦力として活躍してくれるかどうかです。
専門性やマネジメント力、問題解決力など、これまでの経験やスキルを生かして働いてくれるかが重視されるでしょう。

未経験の転職者は「自社の即戦力にはなりにくい」と見なされ、採用を勝ち取るのが難しくなるかもしれません。

未経験者の採用割合は減っている

未経験業界への転職が厳しいのは、そもそも未経験者の採用割合が減っていることも理由の一つです。
リクルートワークス研究所の「2022年度中途採用実態調査」によると、2015年から2022年までの未経験採用割合は以下のように推移しています。

年度 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022
未経験者採用割合 約39% 約40% 約40% 約38% 約42% 約42% 約40% 約38%

未経験者の採用割合は、2019・2020年度をピークに減少し2022年度には約38%まで下がっています。
とはいえ今後も引き続き、未経験者の採用割合が減少し続けるとは限りません。
状況が変われば、30代からの未経験業種への転職がしやすくなる可能性はあるでしょう。

30代未経験者の求人件数が少ない

30代未経験者の求人件数は、経験者の求人件数に比べて少ないのが実情です。
ハローワークインターネットサービスでは30代正社員の経験者と未経験者の求人件数を比較すると、以下のような結果となりました。

経験者 119,295件
未経験者 113,098件

※2023年9月時点

現状、正社員の求人は経験者のほうが件数は多く、未経験の業界へ就職するためには限られた求人のなかから選ばなくてはいけません。
自分の理想の条件すべてとマッチした求人に出会うには、苦労する可能性があるでしょう。

企業は新卒や経験の浅い若手が欲しい

一部の企業では、新卒や第二新卒だけを積極的に募集している場合もあります。
こうした企業が中途採用を避ける理由には、以下の2つが考えられるでしょう。

  • 前職でのやり方・環境に慣れており、自社のやり方に対応できない可能性がある
  • 社内の年齢構成のバランスが崩れてしまう

前職を長く勤めた転職者は、以前の職場でのやり方に慣れているため、新しい会社のやり方や環境に馴染むのに時間がかかる場合があります。
それによりミスが続いたり、他の社員とトラブルを起こしたりすることを懸念する企業も、ゼロではありません。

また、経営者や人事部は、社内の年齢構成をバランス良く保つ必要があります。
一部の年齢層の従業員を増やしすぎると、将来的に定年を迎える退職者が同時に出てしまい労働者が減るためです。
よって、すでに同年代の従業員が多く在籍する企業では、中途雇用は行わず新卒や第二新卒などの若手を雇用したいと考えるでしょう。

30代でも未経験の業界に転職するためのポイント

転職活動を行うにあたっては、以下5つのポイントを心に留めておきましょう。

  • 仕事を辞めずに転職活動を行う
  • 未経験の業界でも活かせるスキルを見つける
  • 希望業界で役立つ資格を取る
  • ライバルが少ない業界を狙う
  • 年収面を重視しない

30代で未経験の業界へ挑戦するのは厳しいものの、転職を成功させることは可能です。
それぞれのポイントを順番に解説していきます。

仕事を辞めずに転職活動を行う

転職活動は、現職で働きながら進めるのが望ましいでしょう。
現職を辞めてから転職活動を始めると、安定した収入が得られない焦りが大きくなってしまうためです。

転職活動が長期化するほどに生活が苦しくなり、焦りから急いで転職活動を終わらせようとして、自分の希望とは異なる企業に転職してしまう恐れもあります。
条件を妥協しすぎた場合、ブラック企業に入社する可能性も高まるため、仕事を続けながら転職活動を進めるのがベストです。

未経験の業界でも活かせるスキルを見つける

自分では気付いていないだけで、未経験の業界でも活かせるスキルが身についている可能性もあるでしょう。
働く業界に関係なく活かせる以下のようなスキルを、「ポータブルスキル」といいます。

  • 課題解決能力
  • 情報収集能力
  • 計画立案能力
  • 状況適応能力
  • 対人コミュニケーション能力
  • マネジメント能力 など

これら業界に関係なく活かせるスキルは、未経験での転職であっても採用担当者へ効果的にアピールできます。
現職でポータブルスキルを身につけられる経験や仕事で役立てた実務経験があれば、面接で具体的なエピソードを挙げながらアピールしてみてください。
まずは現職での仕事内容を振り返り、ポータブルスキルに関連付いた経験や実績がないかチェックしてみましょう。

希望業界で役立つ資格を取る

未経験業界への転職を成功させやすくするために、希望する業界で役立つ資格を取るのもおすすめです。
希望する業界で役立つスキルや資格を取得すれば、面接の際に一定の知識を有していることをアピールできます。

業界ごとに重宝される資格は、以下のとおりです。

業界 スキル
IT ・ITパスポート
・マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
保険・金融系 ・ファイナンシャルプランナー(FP)
・簿記2級
不動産系 ・宅地建物取引士
・マンション管理士
・管理業務主任者
土木・設備系 ・第一種電気工事士
・電験三種
医療福祉系 ・ケアマネジャー
・登録販売者
飲食 食品衛生責任者
交通 運行管理者

資格取得までには、こつこつ勉強をしたり試験を受けて合格発表を待ったりと時間がかかるため、転職までのスケジュールを逆算して計画的に行動しましょう。

ライバルが少ない業界を狙う

30代で未経験の業界をめざす場合は、ライバルが少ない業界を狙うと採用確率を上げやすくなります。
ライバルが少ない業界には以下が挙げられるでしょう。

  • 営業職
  • 介護職
  • マーケティング
  • IT系エンジニア
  • コンサルタント
  • 交通業界
  • 飲食業 など

これらの業界は人材不足の傾向にあり、未経験でも採用されやすいのが特徴です。
紹介した業界・業種のなかに興味のある仕事があれば、チャレンジしてみるのも良いでしょう。

年収面を重視しない

年収面を重視すると転職活動が長期化する可能性が高まるため、優先順位として年収の良さを一番にしないほうが良いでしょう。
未経験の業界への転職は、そもそも給料が下がりやすいためです。

未経験の人材は入社後の即戦力になりにくく、企業の売り上げへ貢献できるまでには、しばらく時間がかかります。
仕事のやりがいや挑戦したいこと、生活環境を優先できる仕事に就きたいと考えるのであれば、年収まで求めないほうが良いでしょう。
年収にこだわるのであれば、実績を積んできた業界へ転職するほうが賢明です。

30代で未経験業界への転職は厳しいもののポイントを押さえれば不可能ではない

30代で未経験業界への転職が厳しいとされる理由には、企業側が転職者に即戦力を求めているほか、そもそも未経験者の求人件数が少ないことも挙げられます。
とはいえ、目標を諦める必要はありません。

転職を成功させるには、未経験の業界でも活かせるスキルを見つける、役立つ資格を新たに取得する、ライバルの少ない業界を狙う、といった工夫をしましょう。
転職活動が長期化する可能性も見越したうえで、できる限り現職を続けながら希望の転職をめざしてみてください。

執筆者について

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