転職のきっかけは？男女別・年齢別の紹介と面接でポジティブに伝えるコツ

転職を考える背景には、人それぞれのきっかけがあります。
職場や業務に対するネガティブな理由もあれば、自身の成長のためポジティブな転職を検討する方もいるでしょう。
しかし実際に行動へ移すとなると、果たして自分の悩みは転職で解決できるのか、同じような境遇で転職する人はいるのか気になるところです。

本記事では、転職をした人がきっかけとして挙げる具体的な理由を、男女別・年齢別に紹介します。
面接で転職のきっかけを聞かれた際の答え方のポイントも、併せて見てみましょう。

転職したいと思ったきっかけや理由9選

実際に転職した人の多くは、次のようなきっかけを理由として挙げています。

• 職場の人間関係がつらい
• 評価への不満
• 業務内容への不満
• 勤務時間への不満
• 給与・待遇面への不満
• 結婚・育児・介護などのライフスタイルの変化
• 会社の将来性
• キャリアアップをしたい
• ヘッドハンティングを受けた

それぞれ転職とどのように関係するのか、チェックしてみましょう。

職場の人間関係がつらい

職場の上司や同僚、部下などとの人間関係にストレスを感じ、転職を決意するケースです。
上司の機嫌を損ねないよう気を遣ったり、ほかの社員からいじめを受けたりして人間関係に疲れた結果、仕事に行くこと自体ゆううつになってしまいます。

また、人間関係がこじれていなくても、切磋琢磨していた同僚や上司が退職してポテンシャルが下がり、新たな会社で心機一転がんばるために転職する人もいるでしょう。

評価への不満

現職で正当な評価を受けていないと感じた場合も、転職を決意するきっかけとなります。
例えば営業成績が同率だったにも関わらず同僚だけが表彰されたり、あとから入社した後輩が自分を追い越して役職についたりするケースなどです。

自分でも納得できる結果なら受け入れられますが、正当性を感じられない評価は仕事への熱意も冷めてしまいます。
結果、自分のがんばりを認めてくれる会社へ転職するきっかけになるでしょう。

業務内容への不満

現職の業務内容がやりたいことと一致していない場合も、転職を決意するきっかけとなり得ます。
念願だった仕事に携われるはずが、入社してみたら他部署へ配属され希望しても異動させてもらえないと、日々の業務内容に不満を感じるでしょう。

また、入社した当初は不満がなかったものの、会社の事業方針改正にともない部署異動を言い渡されたことをきっかけに、転職を決意する人もいます。

勤務時間への不満

勤務時間が長すぎる、あるいは自分に合わないといった不満がきっかけで、転職を決意するケースもよく見られます。
休日でも突然会社から呼び出されたり、長時間の残業が続いたりした場合、心身を休める暇がありません。

また、急な休日出勤や残業・夜勤があると理解して働いていても、年齢的に不規則な勤務時間がつらくなった結果、転職するケースもあります。

給与・待遇面への不満

現職の給与額に不満がある、または待遇の悪さがきっかけで転職を決意する人もいます。
例えば、以下のようなケースが考えられるでしょう。

• 勤務年数が長くなるのに給与額が一定額以上にならない
• 営業成績が上がってもインセンティブがない
• ボーナスがない
• 扶養手当がない
• 後輩よりも給与額が低い

給与や待遇は生活へダイレクトに影響するため、状況を改善する手段として転職を選びます。

結婚・育児・介護などのライフスタイルの変化

ライフスタイルの変化によって必要に迫られたケースも、転職のきっかけになります。
具体的には、以下のようなシチュエーションが想定できるでしょう。

• 結婚にともない遠方へ引っ越さなければならず、支部がないため転職
• 育児と現職の両立が難しくなった
• 介護の時間が必要だが現職では短時間勤務ができない

結婚や育児といったライフイベントによる働き方の変化は、男女を問わず直面する可能性があります。

会社の将来性への不安

現職の企業全体の売り上げが芳しくなかったり、新たな事業がなかなか軌道に乗らなかったりすると、将来性を懸念して転職を決意するかもしれません。
会社の現状から感じた不安は、突然の減給・失職への懸念につながります。

今のうちに安定した会社へ転職したほうが良いかもしれないと考えるのは、自然な流れといえるでしょう。

キャリアアップをしたい

現状の仕事からキャリアアップしたいと思ったことをきっかけに、前向きな転職を検討するケースです。
可能性を広げるため以前から憧れていた仕事へ移行したり、現職ではチャレンジできなかった職種を選んだりなど、有意義な転職を実現している人もいます。

キャリアアップは、給与やインセンティブ・ボーナスが向上するなど、複数の効果が期待できるでしょう。

ヘッドハンティングを受けた

他社からのヘッドハンティングをきっかけに、自分の価値を見つめ直して転職を決意する人もいます。
すでに実務で結果を出している、あるいは業務に活かせる資格を持っている方は、有能な人材と判断されヘッドハンティングされるかもしれません。

現在の職場で思ったような評価を得られず待遇面の向上も期待できない状態だと、ヘッドハンティングが良い刺激となり、最終的に転職を決意します。

転職の理由をさらに詳しく知りたい方は、以下のページもご参照ください。

【男女別】主な転職のきっかけ

転職を決意するきっかけは、性別によっても特徴が出ます。
すべての人にあてはまるわけではありませんが、男女それぞれに多い転職のきっかけや理由もチェックしてみましょう。

【女性編】主な転職のきっかけや理由

女性が転職する主なきっかけは、以下のとおりです。

• 待遇面が充実せず昇給も期待できない
• 昇進やキャリアアップが難しい
• 社内の人間関係に不満がある
• 激務で体が持たない
• 結婚や出産で必要と感じたため

女性の場合、直接仕事に関係する内容だけでなくライフイベントに起因したきっかけなど、幅広い理由で転職を考えています。

【男性編】主な転職のきっかけや理由

男性が転職するきっかけには、次のような理由が挙げられるでしょう。

• 給与額を上げたい
• 会社の将来性に対する不安
• 昇進の見込みがない
• 上司との折り合いが悪い

現職とキャリアプランがずれた男性の場合、会社や仕事に密接するきっかけがあります。
より働きやすく、やりがいのある仕事を求めた結果、転職という選択をしている方が多いといえます。

【年代別】転職を考える主なきっかけ

転職は年齢を問わず可能ですが、転職を決意したきっかけは各年代で特徴が出ます。
自分の悩みと年代をチェックして、転職理由を掘り下げる参考にしてみましょう。

【20代】転職のきっかけや理由

20代が転職を考えるきっかけには、次のようなものが挙げられます。

• 希望していた職務に配属されなかった
• 入社後に会社の雰囲気とのミスマッチが起こった
• 想像以上に残業や休日出勤がある
• スキルアップ・キャリアアップの機会に恵まれない
• できるだけ若いほうが転職しやすいと思った

20代には新卒・第二新卒が含まれるため、「入社前に聞いていた情報と違った」など実際に働き出してから不満が出るケースも珍しくありません。
転職を検討するときは、現職を辞めるきっかけをきちんと掘り下げて考え、転職先選びに反映させましょう。

【30代】転職のきっかけや理由

30代で転職を考えるきっかけには、以下が考えられます。

• 給与や待遇に不満がある
• 思ったような評価を得られない
• 管理職を任されるようになり心身に負担がかかる
• ライフイベントによる生活の変化
• 他社から誘いを受けた

30代は、社会人経験を積んで仕事にも慣れてきた反面、評価や待遇に不満を感じ始める年代です。
また、結婚や出産などライフイベントが発生する時期でもあり、仕事面以外の理由がきっかけで転職する方も多いでしょう。

【40代】転職のきっかけや理由

40代で転職を考えるきっかけには、次のようなものがあります。

• 会社の将来性に不安を感じた
• 役職を任されているのに給与額が変わらない
• 中間管理職で精神的につらい
• 親が高齢になり介護が必要
• ヘッドハンティングを受けた

40代は、部下を束ねる役職でやりがいを感じる一方で、老後の生活を見据えて不安を感じたり、高齢者になった親の介護が始まったりする年代です。
公私ともに変化が起こりやすいため、現状と将来のプランをよく検討して転職する必要があるでしょう。

転職のきっかけを聞かれたらポジティブに答えよう

転職活動時の面接で、転職を決意したきっかけを尋ねられた場合、できるだけポジティブに答えることが大切です。
採用担当者に向けて転職のきっかけを説明するときのポイントを解説します。

ネガティブな理由をポジティブに変換

転職を決意したきっかけがネガティブな理由だったとしても、面接ではできるだけポジティブな言葉に変換して伝えましょう。
例えば人間関係に悩んで転職を決意した場合、職場の人と折り合いが悪かったと正直に話すのは避けたほうがベターです。
採用担当者から、トラブルが起きると転職してしまう、扱いづらい人材と判断される恐れがあります。

「自分の持ち味を活かしながら働ける職場を見つけるため」など、前向きな言葉に置き換えることがポイントです。

思い描くキャリアの将来像を伝える

将来のキャリアビジョンを伝え、具体的な目標を理由に挙げるのも効果的です。
志望先の会社を研究し、求められるスキルの習得や将来的に任されたい仕事などを具体的に伝えると、活躍が想像しやすく面接官からの印象も良くなるでしょう。

外資系の企業へ転職希望するならTOEICの目標点数、医療・福祉系をめざすなら役立つ資格の取得など、志望先に貢献する将来像をアピールしてみてください。

転職のきっかけを見つめ直し就活対策をしよう

転職のきっかけとなる出来事は、待遇や給与への不満からライフスタイルの変化まで、人によってさまざまです。
新たな一歩を踏み出すには勇気が必要ですが、こうしたきっかけで転職して満足できている人もいます。
転職が自分にとって最善の選択肢だと思えたら、行動に移してみましょう。

なお転職のきっかけは転職先選びの指針になるほか、面接時に聞かれる可能性もあります。
就活対策のためにも転職のきっかけを見つめ直し、前向きな形で説明できるように自分のなかで深掘りしてみてください。