転職がうまくいかないと感じるのにはいくつかの理由があります。
本記事は転職活動中の人へ向けて「転職がうまくいかない8つの理由」「転職をすすめる5つのコツ」などを解説します。
この記事を読めば転職活動を円滑にすすめるコツがわかるので、ぜひ最後までお読みください。
目次
転職が難しいと感じる理由は?うまく進まない8つの理由
転職がうまくいかない理由は、主に下記の8つが考えられます。
- 未経験の職業を希望している
- 理想が高い
- 明確なビジョンがない
- 準備ができていない
- 改善の意識がない
- 自己分析ができていない
- 年齢が高い
- 転職活動に利用する媒体が少ない
それぞれ見ていきましょう。
1.未経験の職業を希望している
まず考えられるのが未経験の職業を希望するケースです。
中途採用で重要視されるのは即戦力となるかどうかです。
未経験の職種でスキルや経験がない場合は、採用が難しいケースがあります。
転職時には希望先の業種と前職との共通スキルを見つけて、積極的にアピールしましょう。
また、転職には情報収集が重要ですが、未経験分野の場合は人脈がなく、情報を集めにくいケースもあります。
2.理想が高い
「理想の高さ」も転職がうまくいかない原因です。
キャリアに見合わず「福利厚生」「給与」「人間関係」「やりがい」「企業ブランド」などの高い理想を求めても、すべて満たす企業は見つかりません。
むしろ面接でそれらが伝わると、マイナスの印象を与えるケースもあります。
転職活動では優先順位が重要です。
「自分は何を求めて転職するのか」を見直して、転職活動に挑みましょう。
3.明確なビジョンがない
キャリアビジョンが不明瞭な場合も、転職活動が難しくなります。
面接時には「この企業で何がしたいのか」「この業界になぜ来たのか」というビジョンの説明は重要です。
それができないと「現職から逃げるための転職」といったマイナスな印象を与えるケースもあります。
また、採用後も「嫌になったら辞めるのではないか」といった不安感も与える可能性も考えられるでしょう。
自己分析を行い、今後のビジョンを相手に説明できるよう明確にしておきましょう。
4.準備ができていない
準備不足も転職がうまくいかない理由にあげられます。
「準備」とは企業研究、情報収集、面接準備、自己分析などです。
これらを経て、自分が培ってきた経験やスキルを転職後どのように活かすのかをPRしましょう。
また事前の情報収集は、転職後のミスマッチを防ぐ役割も果たします。
5.改善の意識がない
転職活動は、思いどおりの結果が得られない可能性もあります。
失敗を繰り返さないためにも、「なぜうまくいかなかったのか」の振り返りも重要です。
主に振り返りたい内容は下記です。
- 面接の内容
- 回答した内容
- 相手のリアクション
- できたこと・できなかったことなど
同業種の転職をめざす場合は、面接時の質問内容が一致するケースもあります。
「できたこと」「できなかったこと」を明確にして次のチャンスに活かしましょう。
6.自己分析ができていない
自己分析ができていないのも転職がうまくいかない原因です。
自己分析ができていないと、企業に自分を売り込めません。
また、企業選択の時点で軸がぶれてしまい、転職活動が難航する原因となります。
転職後のミスマッチにもつながるため、優先順位や転職理由など、事前にしっかり自己分析をしておきましょう。
7.年齢が高い
「年齢」も転職がうまくいかない理由のひとつです。
厚生労働省の資料によると「転職入職率の割合」は年齢を重ねるごとに減っているとされています。
ここからも、年齢を重ねるほど、転職が難しくなることがわかります。
準備期間も重要ですが、時間をかけすぎるとタイミングを逃しかねません。
早めの行動を心がけましょう。
8.転職活動に利用する媒体が少ない
利用する媒体が少ないのも転職がうまくいかない原因です。
ハローワークに加えて「転職サイト」や「転職エージェント」など、転職関連のサービスも利用して、選択肢を広げるのも転職を成功させるためには重要でしょう。
「転職サイト」「転職エージェント」はWeb上の転職サービスです。
のちほど解説します。
転職活動が難しいと感じた際にうまく進める5のコツ
では、転職をうまく進めるにはどのような行動を取れば良いのでしょうか。
ここからは転職がうまくいくためのコツを解説します。
- 自分の経験・スキルを棚卸する
- 年代にあった転職活動をする
- 転職目的を明確にする
- 転職したい業界・企業をしっかりリサーチする
- 転職サイトを活用する
それぞれ見ていきましょう。
1.自分の経験・スキルを棚卸する
「スキルの棚卸」とは、これまで培ってきた経験を洗い出す作業です。
これまでの経歴を客観視することで、自分の強みや弱点を明確にできます。
具体的な棚卸のメリットは下記です。
- 転職のミスマッチを防げる
- 職務経歴書などの応募書類がスムーズに書ける
- 得意な仕事や強みが明確になる
- スキルが明確になり仕事の選択肢が広がる
経験の洗い出しは、転職後のミスマッチを防ぐためにも重要です。
また、自分の強みを明確にすると、転職時にアピールすべきポイントがわかります。
転職先の業界や企業の特徴と照らし合わせながら、自己PRできるポイントを明確にしましょう。
2.年代にあった転職活動をする
年代によって求められるスキルが異なります。
そのため、自分の年齢に合わせた転職活動が大切です。
一般的に20代では今後の成長幅や熱意などが評価されます。
また、30代はマネジメント能力や、即戦力としてのテクニカルスキルが求められるでしょう。
40代では管理職としての、マネジメントスキルが重要視されます。
自分の年齢によって求められる内容が異なるので、年代に合わせた自己PRを行いましょう。
3.転職目的を明確にする
転職時には「なぜこの業界、この企業へ転職するのか」を明確にする必要があります。
理由は下記です。
- ミスマッチを起きにくくする
- 優先順位が明らかにする
- 企業が探しやすい
「何となく転職したい」だけでは、軸がぶれて企業選びが難航します。
また、転職の目的が明確でないと就業しても転職を繰り返してしまうケースもあります。
効率的にPRするためにも、転職理由は明確にしておきましょう。
4.転職したい業界・企業をしっかりリサーチする
転職先の業界や企業のリサーチは転職成功率を高めるためにも重要です。
事前にリサーチすることで、内定の成功率を高め、入社後のミスマッチの予防にもなります。
調べる内容は、企業の概要、理念、強みや独自性、社風、求められるスキルなどです。
これらを事前に把握したうえで、棚卸した自分の経験やスキルがどのように活かせるかを考えます。
なお、リサーチ不足は面接や履歴書などで伝わるため、事前に必ず準備しておきましょう。
5.転職サイトを活用する
一人での転職活動が難しい場合は、「転職サイト」を活用するのも良いでしょう。
転職サイトとは、Web上の転職サービスです。
サイト内に多くの求人が掲載されており、希望の条件や、企業などを検索できます。
転職サイトを通して直接応募ができるので、利用すれば自分のペースで転職活動ができるでしょう。
また、サービスによっては、担当者がヒアリングや求人紹介を行う場合もあります。
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転職が難しいと感じている人に|転職しやすい業種・職種は?
では、どのような業界が転職しやすいのでしょうか。
離職率が高い業種は有効求人倍率が高く、特殊なスキルや資格が必要な職種を除いて転職しやすい傾向があります。
厚生労働省より発表された令和3年度の離職率が高い業種は以下のとおりです。
- 宿泊業・飲食サービス業:25.6%
- 生活関連サービス業・娯楽施設:22.3%
- サービス業(他に分類されないもの):18.7%
- 教育・学習支援業:15.4%
- 医療・福祉:13.5%
- 卸売業・小売業:12.3%
今回は一部の業種を紹介します。
それぞれ見ていきましょう。
宿泊業・飲食サービス業
「宿泊業」は、お客様に対して、宿泊する場所や食事を提供する事業所を指します。
「飲食サービス業」は、客の注文に応じて調理した料理を提供する事業所のことで、例えば、旅館やホテル、レストラン、カフェなどです。
飲食店に絞って、令和4年度の有効求人倍率を見ると、「飲食物調理の職業」が2.38倍、「接客・給仕の職業」が2.48倍となっており、求人が多い状態だとわかります。
職場によっては「調理師」「栄養士」などの資格が必要なケースもありますが、未経験、無資格者の募集もあります。
生活関連サービス業・娯楽施設
「生活関連サービス業・娯楽施設」とは、日常生活に関わるサービスを提供したり、娯楽を提供したりする事業所を指します。
例えばクリーニングショップや理髪店、美容室、旅行代理店などです。
令和4年度の有効求人倍率では、「サービスの職業」全体の有効求人倍率は2.56倍となっています。
理髪店や美容師などの一部の専門職への転職は難しいですが、職種によっては未経験者でも転職が可能なものもあります。
サービス業(他に分類されないもの)
「サービス業(他に分類されないもの)」とは、サービスの提供を前提として、前述した業種に分類されないものを指します。
令和4年度の有効求人倍率は1.45%です。
具体的には、時計修理業など特殊な職業も含まれており、特殊な技術が必要で転職のハードルが高い職種もあります。
一方で専用の運転免許証を取得すれば働ける「ゴミ収集運搬業」や、「し尿収集運搬業」など、社会的なニーズの高い仕事もあるのが特徴です。
教育・学習支援業
「教育、学習支援業」とは、学校教育を行う事業所や学校教育以外の教育を提供する施設などを指します。
学校関連は教員免許が必要な場合があるため、無資格者からは転職ハードルが高い業界といえるでしょう。
一方で、一部の専門学校の教員は、専門職としての規定の条件を満たしていれば教員免許は必要ありません。
条件は業界により異なりますが、専門職としてのキャリアがあれば選択肢として考えるのも良いでしょう。
医療・福祉
「医療・福祉」は、病院や介護などの福祉サービス、小児関連の事業所などを指します。
医療関係は専門の資格が必要で、取得のハードルが高いのが特徴です。
一方で介護職は無資格からスタートできるため、比較的に転職しやすい職種だといえます。令和4年度の有効求人倍率では、「介護サービスの職業」は3.3倍と高くなっています。
介護関連の仕事は、働きながら取得できる資格もあるため「手に職をつける」ためには最適な仕事といえるでしょう。
卸売業・小売業
「卸売業」はメーカーから仕入れた商品を企業(小売業)へ販売し、「小売業」は卸売業から仕入れた商品を消費者へ販売する業種を指します。
小売業には、スーパーマーケット、コンビニ、ドラッグストアなどさまざまな業種があります。
令和4年度の求人有効倍率は「販売の職業」として、1.63倍となっています。
業種としての幅が広く、選択肢も多いのが特徴です。
前職で管理職やマネジメント業務の経験があれば、店舗マネジメントなどにも活かせるでしょう。
転職が難しいと感じている人によくある疑問
最後に転職に関連してよくある疑問を見ていきましょう。
今回は下記の3点について回答します。
- 転職が難しい業界は?
- 30代から未経験の職種への転職は難しい?
- 転職エージェントと転職サイトの違いは?
それぞれ解説します。
転職が難しい業界は?
資格や特定のスキルが必須な場合は、未経験からの転職は難しいでしょう。
例えば下記の業界があげられます。
- 医療業界
- 教育業界
- 美容業界
- 金融・コンサルティング業界
医療、教育、美容関連は、専門の国家資格が必須なことが多い業界です。
専門性も高く、未経験者がすぐに転職するのはハードルが高いでしょう。
また、金融やコンサルティングは人気が高く競争率が高い業界です。
学歴を重視する傾向があるため、条件面で厳しい可能性があります。
30代から未経験の職種への転職は難しい?
経験やスキルによっては難しいケースもあります。
一般的に30代はマネジメント能力や、現場の即戦力として、その業種にあったスキルが求められます。
未経験の業界でも「前職で管理職だった」「マネジメントをしていた」など、共通で通用するスキルがあれば、即戦力として転職も可能かもしれません。
まずは自分のキャリアの棚卸しを行いましょう。
転職エージェントと転職サイトの違いは?
転職サイトはWeb上に求人掲載があり、サイトを通して求職者が直接企業に応募できるサービスです。
転職エージェントはコンサルタントがヒアリングから面接、就業までをサポートするサービスを指します。
違いは下記のとおりです。
転職サイト | 転職エージェント | |||
手軽さ | ◎ | いつでも自分のタイミングで活動できる。 | △ | コンサルタントとの打ち合わせや対応が必要 |
転職サポート | ◯ | サービスによってWeb上でノウハウを公開している | ◎ | コンサルタントが面接、履歴書作成などをサポート |
求人数 | ◎ | さまざま求人がある | ◎ | 非公開求人などさまざまな求人がある |
転職成功率 | ◯ | 個人の力量による部分がある | ◎ | コンサルタントが介入するため成功率は上がる |
転職サイトは、自分のペースで転職活動をしたい人に向けたサービスです。
Web上でさまざまな求人を確認できるため、24時間いつでも転職活動をすすめられます。
一方で転職エージェントは、コンサルタントが転職活動をサポートします。
その分、転職成功率はあがるでしょう。
デメリットとしては、自分のペースで転職がしづらいことがあげられます。
どちらもメリットとデメリットがあるため、自分に合ったサービスを選択しましょう。
転職が難しい場合はサービスを利用してみよう
今回は下記を解説しました。
- 転職が難しいと感じる理由
- 転職をうまくすすめるためのコツ
- 転職しやすい業界や職種について
転職は、今後の人生を左右する重要なイベントです。
思いどおりにいかないケースもありますが、ビジョンを明確にして後悔しないように活動しましょう。
自分だけで転職が不安な場合は、「転職サイト」や「転職エージェント」を利用するのも良いでしょう。
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