仕事でお世話になった方が転職する際には、どのようなメッセージで送り出せば良いのでしょうか。
今回の記事では、転職者へのメッセージのポイントや、例文を紹介しています。
気の利いたメッセージで感謝の気持ちを伝えたい方は、参考にしてみてください。
目次
転職者へのメッセージにふさわしい内容
転職者を送り出す際のメッセージは、以下の流れに従って伝えると、手紙、寄せ書き、スピーチなど、どのような形態であってもまとまりやすいでしょう。
- ねぎらいの言葉
- 相手とのエピソード
- 感謝の気持ち
- 新天地での活躍を願う言葉
1.ねぎらいの言葉
転職者へのメッセージは、「長い間お疲れ様でした」「◯◯のときには、本当にお世話になりました」など、ねぎらいの言葉から伝えます。
ねぎらいの言葉から始めると、次の言葉がスムーズにつながり自然な流れになります。
2.相手とのエピソード
ねぎらいの言葉の次には、一緒に仕事をしたことや、指導されたこと、新年会などのイベントなど、相手とのエピソードを振り返りましょう。
3.感謝の気持ち
エピソードに合わせて、当時の感想や感謝の気持ちを添えます。
例えば、「厳しく指導されたおかげで成長できた」「難易度の高い仕事でサポートしていただいたことを深く感謝している」「イベントを一緒に企画から運営できてとても楽しかった」など、当時感じたことをあらためて言葉にしてみましょう。
4.新天地での活躍を願う言葉
最後に、新天地での活躍を願う言葉を伝えます。
例えば、「新天地ではさらなるご活躍を祈念しております」「くれぐれも身体には気をつけて頑張ってください」といった内容です。
また、転職後も関係を維持したい相手であれば、「会社が変わっても情報交換は続けましょう」「いつか一緒に仕事ができる日を楽しみにしています」といった内容も添えておきましょう。
【相手別】転職メッセージの例文
転職者へのメッセージの例文を、以下の4パターンで紹介します。
- 上司・先輩
- 同僚
- 後輩
- 取引先
上司・先輩
今まで長い間お世話になりました。
◯◯さんがリーダーを務められた△△プロジェクトは、本当に難易度が高く日々困難を極めた仕事でしたが、今となっては良い思い出です。
△△プロジェクトの2年間は、◯◯さんから毎日厳しい指導をいただき、一時期は会社を辞めることも考えましたが、◯◯さんから褒められると非常にうれしく、乗り越えることができました。
△△プロジェクトメンバー全員で力を合わせ、プロジェクトが成功したときには涙が出るほどうれしかったです。
◯◯さんが転職されると聞きとても寂しく思いましたが、新天地でも更なるご活躍をお祈り申し上げます。
また、どこかで一緒にお仕事ができれば幸いです。
ありがとうございました。
同僚
長い間お疲れ様でした。
◯◯さんと一緒に事業所旅行の幹事を行ったことは、最も記憶に残っている思い出です。
当時の事業所は雰囲気が良くなかったものの、社運をかけたプロジェクトが進行していました。
上長に許可をとり、事業所旅行の場所やスケジュール、宴会の内容など、◯◯さんと企画したことを昨日のように覚えています。
旅行がきっかけで事業所の雰囲気が改善したため、プロジェクトが成功したことはとてもうれしかったです。
◯◯さんは転職されますが、当時の成功体験を忘れずに仕事をしていきたいと思います。
◯◯さんも新天地で身体に気をつけて、頑張ってください。
応援しています。
後輩
3年間お疲れ様です。
入社してから3年間◯◯さんの頑張りを身近で見ていて、私も大きな刺激を受けて仕事ができました。
◯◯さんの顧客との信頼関係の作り方は、誰しもが参考となる方法です。
望んでいた会社への転職が決まりうれしく思いますし、新天地で即戦力として◯◯さんが活躍されている姿が目に浮かびます。
身体にはくれぐれも気をつけて、頑張ってください。
取引先
〇〇さん5年間お世話になり、ありがとうございました。
特に△△プロジェクトでの◯◯さんのご活躍は印象的で、成功裏に終えたのも◯◯さんのご尽力の賜物です。
◯◯さんと一緒に仕事ができたことはとてもうれしく、何よりプロジェクトの進め方の勉強となりました。
新天地でのご活躍を深くお祈り申し上げます。
お身体には気をつけてお互い頑張りましょう。
本当にありがとうございました。
転職者へのメッセージのポイント
転職者へのメッセージのポイントは、以下のとおりです。
- 相手との関係性を考えて言葉を選ぶ
- プライベートな内容は書かない
- ネガティブな言葉は使わない
- 縁起の悪い言葉は使わない
- 丁寧な字で書く
相手との関係性を考えて言葉を選ぶ
転職者へのメッセージは、相手との関係性を考えて言葉を選びます。
上司や先輩など目上の方に対しては敬語を使いますが、以下の言葉には注意が必要です。
- ご苦労様です
- 頑張ってください
「ご苦労様です」は、一般的には立場が上の人から下の人に向けて使用される言葉であるため、「お疲れ様です」が無難です。
また、「頑張ってください」は部下から言われるとプライドが傷つく人もいます。
相手のことを思い、適切な言葉遣いを選びましょう。
プライベートな内容は書かない
転職者へのメッセージに、プライベートな内容は書かないほうが良いでしょう。
色紙など、いろいろな人の目に触れる媒体の場合は、特に注意が必要です。
プライベートな情報は、相手が公表していない可能性もあるため、メッセージに書くことで個人情報を漏洩してしまうリスクがあります。
相手が望んでいない情報漏洩は、今まで培ってきた相手との信頼関係が一瞬で崩れてしまう原因になるため、慎重になるべきです。
どうしても伝えたい場合は、誰にも聞かれない環境で話したり、手紙を贈りましょう。
ネガティブな言葉は使わない
メッセージにネガティブな言葉は使わないようにしましょう。
メッセージを贈る相手が不快に思うだけでなく、メッセージを目にする人からあなたの評価を下げることになるからです。
ネガティブな表現とは、「不況で大変な時期ですが」「未経験な職種で困難が予想できますが」などです。
実際に相手が不安に思っているであろうことでも、あえてメッセージに書く必要はありません。
縁起の悪い言葉は使わない
餞の言葉となる転職者へのメッセージに、縁起の悪い言葉や連想する文字は使わないようにしましょう。
例えば、以下のような言葉や文字です。
- 死
- 苦
- 散る
- 落ちる
- 失う
- 痛む
- 倒れる
- 衰える
- 老いる
- 老ける
- 萎える
親しい間柄であれば問題ないかもしれませんが、得意先や上司、先輩へは避けたほうが良いでしょう。
丁寧な字で書く
メッセージを手書きする場合は、丁寧な字で書きましょう。
心のこもった文章でも、字が雑では、相手に想いが伝わりません。
仮にきれいな字が書けなくても、心をこめて丁寧に書くことが大切です。
丁寧な字で書いたメッセージは、相手への気持ちが伝わりやすくなります。
転職者には心のこもったメッセージを添えて温かく送り出そう
仕事でお世話になった方が転職する際のメッセージには、ねぎらいの言葉と相手とのエピソード、感謝の気持ち、新天地での活躍を願う言葉を入れることが一般的です。
上記の型を意識すると、悩まずにメッセージを作成でき、時間をかけて丁寧に手書きするとあなたの気持ちが相手に伝わりやすくなります。
転職される方には、心のこもったメッセージを添えて温かく送り出しましょう。