第二新卒の方が、職務経歴書の書き方に悩むことは珍しくありません。
本記事では、第二新卒が採用担当者に見られる部分や、職務経歴書の書き方などについて解説します。
例文も紹介しているので、第二新卒として転職活動をする予定の方は参考にしてください。
目次
第二新卒の職務経歴書では担当者にどこを見られる?
第二新卒とは、学校を卒業後、1〜3年で転職や就職を志す人のことです。
ここでは、第二新卒の職務経歴書で、採用担当者が注目しているポイントを紹介していきます。
実績や研修内容など
採用担当者がまず注目するのは、応募者の実績です。
経験とスキルは、自社に採用した際、業務に貢献できるか否か、即戦力となるかを判断する重要な情報です。
ただし、第二新卒の方は前職で実績を積む時間もなく、転職を考えている方も多いでしょう。
その場合、新人研修を受けたか、どのような研修内容かも注目されるところです。
社会人としての基礎的な教育を受けていて、早期に戦力になることを印象づけられると良いでしょう。
ポテンシャルや熱意
第二新卒の方のなかには、実績が少ないことを心配する人も多いでしょう。
しかし、第二新卒の人材を求める企業が重要視しているのは、現時点での実績だけではなく、採用後に成長できるポテンシャルがあるかどうかです。
熱意をもって仕事を続けていくことをアピールすれば、採用につながるでしょう。
企業が求める人材を応募者が理解しているか
第二新卒の募集をしている企業では、必要とする人材や任せる業務が具体的に決まっていることが多いです。
求人情報などから採用目的を読み取り理解したうえで、自分のスキルや強みをどのように活かせるかを述べましょう。
柔軟性
第二新卒の採用にあたって企業が期待していることの一つが、柔軟性です。
20代であれば、スキルや経験が浅い一方で、新しい仕事や企業文化にも柔軟に適応することが求められています。
社会人としての経験やビジネスマナー
第二新卒は、短期間であっても一度働いているため、名刺交換や電話対応など、基本的なビジネスマナーを習得しています。
これらを教えることなく業務を開始できる点は、企業にとって大きなメリットです。
ビジネスマナーがきちんと身についていることは、第二新卒として転職する際に有効なアピールポイントになります。
第二新卒における職務経歴書の書き方
ここでは、職務経歴書の書き方を解説していきます。
はじめて職務経歴書を書く方はぜひ参考にしてください。
自分の経験と応募先が求める人材像の共通点をアピールする
職務経歴書を書く際には、自信のスキルや経験と、応募先が求める人物像を明確にし、双方の共通点をアピールポイントにすると良いでしょう。
具体的な手順は以下で解説します。
1.自分の経験を書き出す
まず、過去の自分を振り返り、経験したものごとを書き出していきます。
この段階では数を多く出すことが大切なので、小さなことでも書き留めておきましょう。
第二新卒は、就職してから転職までの期間が短いため、現職の経験だけではアピールできる要素が見つからないケースもあるでしょう。
そのような場合は、仕事に限らず、学生時代やパート・アルバイトの経験を振り返ることで、アピールポイントを探しやすくなります。
2.自分の工夫や問題解決したことを書き出す
経験をすべて書き出したら、アピールできる情報のみ残して経歴を要約します。
アピールできる情報とは、自分で工夫したことや問題解決に取り組んだ経験、同期より高い評価を得た経験です。
この際、達成した数値や得られた評価はできるだけ具体的にしておきましょう。
具体的な数値があれば、説得力を持って伝えることができます。
さらに、工夫した点や問題解決、高評価に至ったプロセスや思考を論理的に述べます。
3.応募先の業務と照らし合わせる
次に、応募先の企業についてリサーチし、求められている人物像を分析します。
求められている人物像が明らかになったら、先ほど要約した自身の経験を見比べ、共通している部分を探しましょう。
共通している部分が見つかれば、それが職務経歴書でアピールすべきポイントになります。
読みやすい職務経歴書を作る
採用担当者は、多くの応募者の職務経歴書に目を通します。
その書類を深く読み込むかどうか、応募者に会ってみようと思うかどうかは、職務経歴書の第一印象で決まるといっても過言ではありません。
職務経歴書には決まったフォーマットがあるわけではないため、レイアウトはそれぞれの応募者が考えることになります。
職務経歴書の第一印象をよくするためには、わかりやすくシンプルなレイアウトを心がけましょう。
多くの実績を書くのではなく、自己PRが伝わりやすいようにポイントを絞って記載するほうが好まれます。
枚数はA4用紙1~2枚ほどが適当です。
字は適切なサイズにする、レイアウトをそろえる
字を読みやすくするため、フォントを揃えます。
丸文字などの特殊なフォントや、サイズ10.5pt以下は避けましょう。
レイアウトは左揃えにし、日付や見出しを記載する位置を揃え、各項目には「職務経歴」「取得資格」などの見出しをつけます。
簡潔な表現で
一文一文が長くなりすぎないよう、シンプルな表現を心がけましょう。
一文あたりの文字数が40文字以上ある場合は、短くできるかどうかを検討したほうが良いです。
見出しや改行を効果的に用いることで、文章にメリハリをつけることができます。
漠然とした表現を避け、数字など具体的な実績や目標を示すと簡潔に伝わりやすくなります。
また、職務経歴の最初に3~5行程度の「職務概要」を記載するのも、具体的な職務経歴を紹介する前に、採用担当者が経歴の全体図を把握しやすくなるため効果的です。
第二新卒の職務経歴書の例
上記でまとめた職務経歴書の書き方のうち、職務経歴そのものは形が決まっています。
ここでは、それ以外の書き出しの職務要約と、経歴における自己PRの例文を業種別に見ていきましょう。
営業の職務経歴書例
職務要約
新卒で株式会社〇〇に入社。医療機器の営業担当として2年間、大学病院を中心に人工呼吸器を扱う営業に従事。×施設を担当し新規提案営業と既存施設のフォローを行ってきました。医師や看護師を対象にセミナーを行い、自社の製品の強みを伝えてシェアの拡大に貢献しました。
~職務経歴~
工夫した点
病院によって求める医療機器の機能が異なります。看護師や若手医師にも使用しやすい直感的な機能を持つ医療機器と、高度な機能を持つ医療機器をニーズによって使い分けて営業しました。
機能を深く理解したうえで使えるよう、セミナーを頻繁に提案して細やかなフォローを心がけました。結果としてプレゼンテーションスキルも磨くことができました。今後も活かせると考えています。
事務の職務経歴書例
職務要約
大学卒業後、株式会社〇〇に入社。人事に必要な資料の作成、社内研修サポートなどを行ってきました。社員の働き方改革に際して、勤務時間の管理をオンラインで行えるシステムを構築するサポートを行いました。
~職務経歴~
自己PR
膨大な情報処理を漏れなく行うため、タスク管理表を作成して仕事をしていました。ミスが少ないと上司から評価されました。
また、社員が気持ちよく働けるよう、丁寧にコミュニケーションをとることを心がけました。コミュニケーションスキルを培ったおかげで評判が立ち、社内報で仕事ぶりを掲載されました。御社での業務にもコミュニケーションスキルが活かせると考えています。
販売業の職務経歴書見本
職務要約
新卒で、ホテル〇〇に入社。2年間、フロント業務、コンシェルジュ、予約客の管理を行っていました。インターネットを使った販促にも力をいれていて、2年で顧客が●%増加しました。
~職務経歴~
自己PR
海外からのお客様が多く、英語を使ってコミュニケーションをとることが得意です。また、インターネットの販促の一つとして、コラムのような紹介ブログ記事を任されていました。今後SNSを使ったマーケティングにも活かせるスキルです。
第二新卒の魅力的な職務経歴書を作ろう
第二新卒ならではの売りや強みを活かして、職務経歴書を作成する方法を紹介しました。
職務経歴書で、前向きに意欲を持って働けることをアピールし、ぜひ就職活動・転職活動を成功させましょう。