退職届や退職願は、退職の手続きを進めるための書類です。
退職の申告方法は法律では定められていませんが、会社によっては就業規則によって、退職届や退職願の提出を義務付けている場合もあります。
今回の記事では、パートとして働く人が退職するケースに焦点を当て、退職届・退職願の必要性や、作成方法について紹介していきます。
目次
パートも退職届・退職願は必要?
パートの場合は、退職届・退職願の提出を不要としている会社が一般的です。
口頭で上司に退職を申告するだけで問題ありません。
また、アルバイトに関しても同様です。
ただし、以下のようなケースでは、パートであっても退職届や退職願を準備し提出する必要があります。
- 会社から提出を求められた場合
- 退職の引き止めにあった場合
会社から提出を求められた場合
パートが退職する場合であっても、勤務先から退職届・退職願の提出を求められた場合は、作成して提出する必要があります。
事前に就業規則を見直したり、上司に聞いたりして、退職届の必要性を確認しておきましょう。
退職の引き止めにあった場合
会社が退職届の提出を求めていなくても、退職の引き止めにあっているなどの理由からスムーズに退職できない場合は、退職届の提出を検討すると良いです。
口頭で退職の意思を伝えただけでは「もう少し待ってほしい」「退職の話は聞いていない」などと言われ、退職が先延ばしになるなどのトラブルに発展してしまうおそれがあります。
退職届・退職願を提出し、書面上の正式な意思表示をすることで、退職が曖昧になる事態を避けることができるでしょう。
【パート】退職届・退職願の書き方
退職届や退職願は、会社に提出する正式な書類です。
それぞれの書類には以下のように役割の違いがあります
- 退職届:
退職が確定した際に提出する書類です。
退職の可否を会社に問うものではないため、退職願が受理された際には退職が決定しているとみなします。 - 退職願:
退職したい旨を会社に伝えるための書類です。
こちらは受理されても退職が決定したわけではありません。
なお、退職届・退職願は、手書きやパソコンのどちらでも作成が可能です。
ここでは、退職届・退職願の基本的な作成方法を紹介していきます。
なお、パソコンでの作成方法はこちらの記事でも詳しく紹介していますので、参考にしてください。
記載準備
退職届・退職願を作成する前に用意するものは、以下の3点です。
- コピー用紙か白い便箋:
会社によっては、退職届・退職願用のフォーマットが存在することもありますが、ない場合は自身で退職願・退職届の用紙を用意しましょう。
サイズはA4またはB5が一般的です。 - 白い封筒:
退職届・退職願を入れるための封筒です。
郵便番号などの記載がなく無地のものを選びましょう。 - 黒のボールペン:
正式な書類のため、消えないボールペンを用意しましょう。
書き方と例文
- 冒頭に書類名(「退職願」「退職届」)を記載します。
- 次の行の右下に「私儀(わたくしぎ)」を記載します。
私儀は正式な書類で使用されることが多く、「私個人のことで恐縮ですが」の意味です。 - 退職理由を記載します。
自己都合退職の場合は、退職理由を「一身上の都合」で統一しましょう。
会社都合では、退職届・退職願の作成は基本的に不要です。 - 退職願は退職の希望日、退職届は会社との相談によって決定した退職日を記載します。
- 提出日を記載します。
- 所属部署と氏名を記載し、その下に捺印を押しましょう。
- 最後に提出する会社の正式名と社長名を記載します。
敬称は「殿」を使用することが一般的です。
退職届は、縦書きが一般的ですが、横書きが禁止されているわけではありません。
なかには横書きでの作成を指定している会社もあります。
横書きで作成する場合は、こちらの記事を参考に作成してみてください。
パートでも退職届の書き方を正しく知ろう
パートであっても、会社から提出を求められた場合や退職を取り巻く環境によっては、退職届や退職願を提出しなければいけません。
円満退職をめざして、退職届の基本的な書き方を知って正しく作成しましょう。