高校生がアルバイトに応募するとき、志望動機がうまくまとまらず悩むケースも少なくありません。
社会人向けの志望動機の例を参考にしても、自分の年齢・立場に内容が当てはまらず、具体的な文章に落とし込めないという人もいるでしょう。
高校生がアルバイト先に伝える志望動機では、働く意志と応募先を選んだ理由を明確にすると、高校生らしさが伝わります。
今回は、高校生にふさわしいアルバイトの志望動機の書き方を、例文を交えて解説します。
目次
高校生アルバイト｜志望動機の考え方
高校生がアルバイトの志望動機を考えるとき、大切なのは働く意欲のアピールと、採用する側を安心させる理由の提示です。
高校生が押さえるべき、アルバイトの志望動機の考え方を、以下で詳しく解説します。
働く意欲をアピールする
高校生のアルバイトの志望動機では、意欲的に働く姿勢を伝えましょう。
将来的に役立つスキルを身につけたり、目標を持ってお金を貯めたりなど、働く意欲を支える具体的な理由を盛り込むとやる気が伝わります。
例えば、「自動車整備士になりたいので、ガソリンスタンドで経験を積みたい」、「介護福祉士をめざしているので進学費用を貯めたい」など、働く理由が明確だと強い意欲をアピールできるでしょう。
仕事に関連する特技・趣味があれば伝える
アルバイト先で活かせる特技・経験を志望動機で伝えるのも一つです。
例えば、人と接することが好きでコミュニケーション能力があるなら、接客業に役立ちます。
採用側が、実際に雇ったあとの姿を想像できるような、メリットにつながる材料をアピールしましょう。
学業との両立が可能なことを伝える
アルバイトの場合、学業と両立させやすいことを伝えると良いでしょう。
例えば、アルバイト先が学校や自宅から近いこともアピールポイントの一つです。
また、テスト期間や文化祭の準備期間など、シフトに入りづらい時期を伝え、反対にそれ以外は入りやすいなど伝えておけば、採用者側に安心感を与えられます。
【例文】高校生アルバイトの志望動機
アルバイトの志望動機を実際に考え始めると、なかなか文章がまとまらない人もいるでしょう。
高校生のアルバイトの志望動機は、アピールポイントを決めて書くと上手にまとまります。
具体的な例文を以下でご紹介しましょう。
自宅・学校から近い
自宅や学校から近い場所にあるアルバイト先への応募は、通いやすさがアピールポイントです。
学業と両立しやすく、シフト変更にも柔軟に対応できる点をアピールしましょう。
具体的な例文は、以下のとおりです。
学校帰りはもちろんですが、早朝のシフトで人手が足りないときも入れますし、通学ルート上にあるため通勤も苦になりません。
職場が通いやすい場所にあることは、学校と仕事の両立に欠かせない条件だと思います。
御社に採用してもらえたら、通勤の利便性を活かし、長く働きたいです。
お金を稼ぎたい
目的のためにお金を稼ぎたいと考えるのも、立派なアピールポイントです。
「母子家庭のため家計を助けたい」「自分で学費を稼いで専門学校に行きたい」など、稼いだお金の具体的な使用目的も伝えると、アルバイトへの真剣な思いが伝わるでしょう。
具体的な例文は以下のとおりです。
数年前に父が亡くなり、現在母が仕事をかけ持ちして家計をやりくりしています。
私の下に中学生の弟もいて、大学への進学は難しい状況です。
しかし、私はできれば介護系の専門学校へ進み、手に職をつけたいと考えています。
卒業後は資格を活かし、母を支えるのが目標です。
御社で採用していただけたら、目標を達成するためにもできるだけ長く働きたいと考えています。
仕事内容に興味がある
高校生のアルバイトでは、仕事内容に対する興味も志望動機に挙げられます。
特に、将来希望する職業に関係するアルバイトは、貴重な体験となり、同時にスキルを身につけられることを、志望動機でアピールすると良いでしょう。
具体的な例文は以下のとおりです。
私は将来、機械工学を学び、生活に役立つロボットを開発したいと考えています。
御社の工場では、〇〇電子株式会社の部品製造を軸に、さまざまな機械の部品開発も手がけているとお聞きしました。
こちらで経験した仕事内容は、将来の私に必要な知識と経験だと感じます。
御社のアルバイトに採用いただけたら、できるだけ早く仕事を覚えるとともに、必要な知識も積極的に学びたいです。
社会経験を積みたい
高校生アルバイトの志望動機では、「社会経験を積みたい」と伝えるケースも良くみられます。
アルバイトは、未成年の高校生からシニアまで、幅広い年代と一緒に働ける貴重な機会です。
アルバイトを通じて、さまざまな視点から物事を考え、価値観・視野の幅を広げられる点をアピールしましょう。
具体的な例文は、以下のとおりです。
私は今までアルバイトをしたことがなく、友人も同年代ばかりで話し方や話す内容も偏っていると感じています。
仲間内だけなら許される言葉遣いも、社会に出たら許されるとは思えません。
御社で働くことができたら、幅広い年代の方と接する機会も多く、さまざまな価値観や視野を身につけられると思います。
御社のアルバイトに採用していただけたら、仕事を通じてさまざまな方と交流し、社会経験を積みたいです。
【仕事内容別例文】高校生アルバイトの志望動機
高校生アルバイトの志望動機は、応募する仕事内容から文章を考えるのも良い方法です。
志望動機の例文を、仕事内容別にご紹介します。
飲食店
飲食店のアルバイトに応募するときは、実際に利用したときの感想や思い出などを盛り込み、愛着と働く熱意が伝わる志望動機にしましょう。
具体的な例文は、以下のとおりです。
いつ訪れてもホールの方々が笑顔で迎えてくれ、お客様の注文やお願いにも素早く対応する姿は、幼い頃の憧れでもありました。
採用していただけたら、私も笑顔を忘れずお客様と接し、また利用したいと思ってもらえるよう、貢献したいです。
コンビニ・スーパー
コンビニやスーパーのアルバイトに応募するときは、志望動機でコミュニケーション能力をアピールしたり、働きやすさを伝えたりすると良いでしょう。
具体的な例文は、以下のとおりです。
私の通っている学校は店舗に近く、通学途中でよく利用しています。
早朝のシフトに入っている方や、同じ時間帯に利用する方と顔見知りになり、いつも温かな雰囲気に癒されています。
今回、アルバイトを募集していると知り、私も接客する側に立って、お客様のお役に立ちたいと考えました。
通学途中にあるので通いやすく、早朝シフトにも入れます。
持ち前のコミュニケーション能力を活かし、長くこちらで働いて、お客様に満足いただける仕事をしたいです。
軽作業
工場や倉庫での軽作業アルバイトは、継続作業に対する自信や、貢献度をアピールすると良いでしょう。
具体的な例文は、以下のとおりです。
私は現在工業高校へ通っていますが、実習で細かな部品を作ったり仕分けたりする授業もあり、集中力と継続力に自信があります。
アルバイトに採用いただいたら、実習での経験と能力を活かし、御社に貢献したいです。
接客業
接客業のアルバイトを志望するときは、コミュニケーション能力と接客技術に関する内容を軸にして、志望動機を考えると良いでしょう。
具体的な例文は、以下のとおりです。
私は以前、自分にはコミュニケーション能力があるほうだと思っていましたが、こちらで働く皆様の話し方や気配りを知り、全然足りていないと痛感しました。
アルバイトに採用されましたら、指導していただきながら自らも学び、お客様に満足してもらえるサービスが提供できるよう、頑張りたいです。
塾講師
塾講師のアルバイトへ応募するときは、子どもたちに寄り添って指導し、成長を見守る喜びとやりがいに重点をおいた志望動機を書きましょう。
具体的な例文は、以下のとおりです。
私が小学生の頃、当時高校生のいとことその友人が、夏休みの間だけ短期で塾のアルバイトをしていました。
夏休みの宿題で悩んだときに相談すると、理解できるまでじっくりと向き合い、答えが合っていたら一緒に喜んでくれたのが、とても印象に残っています。
アルバイトに採用いただけたら、私も子供たちとしっかり向き合い、一緒に学ぶ楽しさと成長を喜びたいです。
高校生アルバイトが志望動機で避けるべき内容
高校生がアルバイトの志望動機を書くときは、応募先の企業・店舗が不快にならない内容を書きましょう。
具体的にNGな内容は、以下のとおりです。
- 誰でもできる仕事だと思ったから
- 親が勝手に応募したから
- 友人が働いているから
- 楽そうな仕事だから
- 志望動機は特にありません
志望動機は、仕事に対する意気込みや熱意を伝えるのが目的です。
上記のような内容では、応募する本人のやる気が感じられないうえ、応募先にも不快感を与えます。
高校生だからと軽く考えず、アルバイトに対する熱意と、結果につながる労働意欲をアピールしましょう。
高校生のアルバイト志望動機は仕事内容に合わせて意欲を伝えよう
高校生がアルバイトの応募で伝える志望動機は、社会人経験がない分、働く理由に重点をおいて、労働意欲を示すことが大切です。
たとえ実際に働いたことがなくても、現在のスキルと応募する企業の仕事内容を照らし合わせてアピールしたり、将来的な目標を具体的に伝えると、採用側にやる気が伝わるでしょう。
嘘の志望動機は論外ですが、やる気が感じられない志望動機も応募先にも失礼です。
面接官や採用担当者に不快感を与えないよう、NGワードを避けて志望動機を作成しましょう。
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