「アルバイトでも健康診断を受けられるのか知りたい」
「アルバイトが会社で健康診断を受けるには条件があるの?」
アルバイトで働くなかで、健康診断について上記のような疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。
アルバイトであっても、特定の条件を満たせば、会社負担で健康診断を受けることができます。
本記事では、アルバイトが健康診断を受ける条件を紹介したうえで、健康診断にまつわるよくある質問に回答していきます。
目次
アルバイトでも健康診断を受けられる
アルバイトで働く方でも、以下の条件をいずれも満たしていれば、全額会社負担で健康診断を受けることが可能です。
- 1年以上の雇用契約か雇用期間を定めていない、もしくはすでに1年以上継続して働いている
- 一週間の労働時間が正社員の4分の3以上
厚生労働省は、健康診断の費用の負担について、会社が負担するべきであるとしています。
また、上記の条件に当てはまる従業員の健康診断は、労働安全衛生法で規定された雇用主の義務です。
アルバイトで働いている方は、自分の雇用契約や働き始めてどのくらいか、一週間の労働時間を計算してみましょう。
アルバイトが受ける健康診断の内容
アルバイトが受ける健康診断の内容は、労働安全衛生規則により定められており、以下のとおりです。
- 既往歴および業務歴の調査
- 自覚症状および他覚症状の有無の検査
- 身長、体重、腹囲、視力および聴力の検査
- 胸部エックス線検査および喀痰(かくたん)検査
- 血圧の測定
- 貧血検査
- 肝機能検査
- 血中脂質検査
- 血糖検査
- 尿検査
- 心電図検査
なお、なかには条件を満たすことで省略しても良い項目もあります。
詳しくは下表のとおりです。
検査項目 | |
省略できる条件 | |
身長 | 20歳以上であれば省略可 |
胸部エックス線検査 | 40歳未満で以下のいずれにも該当しない方 ①20歳、25歳、30歳、35歳 ②結核に関わる健康診断の対象とされている施設で働いている方 ③じん肺法で3年に1回じん肺健康診断が必要とされている方 |
喀痰検査 | 胸部エックス線検査にて病変がない、結核発病の心配がないと判断された方 または胸部エックス線検査の省略条件に該当する方 |
貧血検査 肝機能検査 血中脂質検査 血糖検査 心電図検査 |
40歳未満の方 ただし35歳は除く |
腹囲 | 40歳未満の方 ただし35歳は除く 妊娠中で内臓脂肪の蓄積を反映していないと判断された場合 BMI20未満の方 BMI22未満であり自ら腹囲を申告した方 |
アルバイトの健康診断に関するよくある質問
ここでは、アルバイトの健康診断に関するよくある質問に回答していきます。
回答する質問は以下のとおりです。
- アルバイトが受ける健康診断の費用相場はいくらですか?
- アルバイトが健康診断の費用を自己負担することはありますか?
- アルバイトは健康診断をいつ受ければ良いですか?
- 健康診断を受けたくない場合はどうしたら良い?
順番に見ていきましょう。
アルバイトが受ける健康診断の費用相場はいくらですか?
健康診断は、病気で受診するわけではないため自由診療です。
そのため、受診する医療機関により金額が異なります。
費用相場は一般的に5,000~15,000円程度です。
ただし前述のとおり、健康診断が会社負担になる条件を満たしているのであれば、従業員自身が負担する必要はありません。
下記は、健康診断を行っている医療機関と費用の一例です。
医療機関名 | 費用 |
東京健康診断センター | 9,900円 |
大阪中央病院 | 11,550円 |
刈谷豊田総合病院 | 9,900円 |
福岡記念PET・健診センター | 9,240円 |
アルバイトが健康診断の費用を自己負担することはありますか?
健康診断が会社負担になる条件を満たしているにも関わらず、アルバイトが費用を自己負担するパターンには、以下の3つがあります。
- 再検査
- オプション検査
- 人間ドック
ただし、健康診断の結果が再検査となった際に、産業医への意見聴取を行い、必要と判断された場合は、会社側が費用を負担してくれるでしょう。
また、人間ドックは健康診断より検査項目が多く、基本的には自己負担ですが、健康増進を目的とした福利厚生として、会社が一部もしくは全額負担する場合があります。
一度、働いている会社の就業規則を確認してみてください。
アルバイトは健康診断をいつ受ければ良いですか?
健康診断は年に1回の受診が義務づけられており、会社によっては就業時間中に受診することができます。
法律では就業中に受診させることや、健康診断中の時間に対して賃金を支払うべきとは規定されていません。
しかし、会社としてはアルバイトに健康診断を受けてもらわないと法律違反になってしまうので、就業時間中に受診できないか雇用主に交渉してみる価値はあります。
健康診断を受けたくない場合はどうしたら良い?
人によっては健康診断を受けたくない場合もあるでしょう。
しかし、条件を満たしたアルバイトは必ず健康診断を受けなければいけないと、法律で規定されています。
以下は、受診したくない理由ごとの解決方法をまとめたものです。
受けたくないと考えている方は参考にしてください。
受診したくない理由 | 解決方法 |
会社指定の病院が自宅から遠い | 会社指定以外の病院やクリニックで健康診断を受けられるか確認する |
体重やBMIなどのプライバシーな情報を知られるのが嫌 | 検査結果の取り扱い方法を問い合わせ、納得いく説明をしてもらう |
仕事が忙しいので受診する時間がない | 受診時期をずらせないか確認する |
アルバイトでも健康診断は受けられるが条件がある
アルバイトでも健康診断は受けられますが、以下の条件を満たした方のみです。
- 1年以上の雇用契約か雇用期間を定めていない、もしくはすでに1年以上継続して働いている
- 一週間の労働時間が正社員の4分の3以上
条件を満たしたアルバイトは、会社が費用を負担し健康診断を受けられます。
受けられる健康診断の内容は以下のとおりです。
- 既往歴および業務歴の調査
- 自覚症状および他覚症状の有無の検査
- 身長、体重、腹囲、視力および聴力の検査
- 胸部エックス線検査および喀痰検査
- 血圧の測定
- 貧血検査
- 肝機能検査
- 血中脂質検査
- 血糖検査
- 尿検査
- 心電図検査
自分の雇用期間やどの程度の期間働いているか、一週間の労働時間を確認しましょう。
無理せず条件を満たせそうであれば、労働時間や雇用期間を調整してください。
会社の負担で健康診断を受けられれば、無料で自身の健康管理を行うことができます。