就職面接で自己PRをする際、ひとことで自分の特徴をアピールできると強い印象を与えることができます。
しかし、ひとことで自分を的確に表現するのはなかなか難しいものです。
限られた時間内で効果的にアピールするためには、重要なポイントを押さえておく必要があります。
本記事ではひとこと自己PRの作り方や、アピールポイント別の具体的な例文を紹介します。
目次
ひとこと自己PRとは
ひとこと自己PRとは、自分の強みや人柄を簡潔にまとめて表現することです。
ひとこと自己PRは、面接やエントリーシートなどで問われることがありますが、回答を用意できていないと、とっさに答えるのは難しいでしょう。
落ち着いて印象に残るアピールを行うためには、シンプルに自分を表現できるひとことをあらかじめ考えておく必要があります。
ひとこと自己PRの効果
効果的なひとこと自己PRができると、相手に人柄や適性を率直に伝えることができ、インパクトを与えられます。
さらにひとことにアピールポイントを集約して述べることは、物事を端的にまとめる訓練となるでしょう。
自己分析をじっくり行った末に抽出したひとことがあれば、面接対策の軸となり、考えをぶらさずに筋の通った受け答えができるようになります。
ひとこと自己PRで評価されるポイント
面接官がひとこと自己PRで見ているポイントは、以下の3つです。
- 自己分析ができているかの確認
- とっさの判断力や対応力
- わかりやすく伝える能力や素質
上記のポイントを意識して、ひとこと自己PRを作成する必要があります。
自己分析ができているかの確認
自分をひとことでアピールするためには、入念な自己分析が大切です。
自己分析を深めて自身を客観視できなければ、自分を端的に表現するのは難しいでしょう。
面接官は数多くの応募者と向き合っているため、できるだけ簡潔に求職者のことを知りたいと思っています。
自己分析の結果をもとに、相手に印象付けたいポイントを選び、わかりやすい言葉で表現しましょう。
とっさの判断力や対応力
回答に困ったときのとっさの判断力や対応力も、企業がひとこと自己PRで注目するポイントです。
仕事を行ううえで、困難な状況に直面する場面は頻繁にあります。
とっさの質問に適当な回答をすると、仕事でも同様の振る舞いをすると判断されるかもしれません。
瞬時に機転を利かせてスムーズに回答できれば、判断力や対応力の高い人物として評価されるでしょう。
さらに、回答そのものよりも、諦めずに自分の言葉で回答しようとする意欲も重要な要素といえます。
わかりやすく伝える能力や素質
物事をわかりやすく伝える能力や素質も、面接においてはチェックされます。
社会人として仕事をする際には、報告やプレゼン、提案などを行う機会は多いでしょう。
要点を端的にわかりやすく伝えるスキルがあれば、相手の興味を引きやすく、仕事を成功に導く確率がアップします。
さらに要領を得た受け答えは、ひとこと自己PRだけでなく面接対応全体に好印象を与えられるでしょう。
わかりやすいひとこと自己PRの作り方
理解しやすいひとこと自己PRをつくるためには、ステップを踏んで作成し、アピールする場でのポイントを頭に入れておくことが大切です。
端的なひとこと自己PRを作成するステップ
ひとこと自己PRを作成する際は、次の流れで行うのがおすすめです。
- 自分の強みや長所を洗い出す
- 具体的なエピソードとつなげる
- イメージしやすいキャッチコピーを見つける
心に残るひとこと自己PRを作成するために、次から紹介する手順を追って確実に進めていきましょう。
ステップ1|自分の強みや長所を洗い出そう
最初に、自分の強みや長所を書き出しましょう。
良いエピソードだけでなく、マイナスなエピソードも思いつく限り洗い出します。
書き出したものをふまえて、アピールする強みや長所を決定しましょう。
応募する企業の求める人物像や特徴と整合性を持たせるのがポイントです。
ネガティブな要素は、自信がないと受け取られかねないので、ポジティブな内容にする必要があります。
ステップ2|具体的なエピソードとつなげよう
ステップ1で決めた強みや長所を、具体的なエピソードとつなげましょう。
根拠となる具体的な事例を交えると、信憑性が高くなります。
また面接官もイメージしやすく、結果として印象に残りやすいでしょう。
自己分析をしっかり行うことで、ひとこと自己PRに説得力が加わり、芯が通った返答ができるようになります。
ステップ3|イメージしやすいキャッチコピーを見つけよう
ピックアップした長所や強みを表す、キャッチーな言い換え表現を探しましょう。
言い換え表現は、四字熟語やことわざなどでもかまいません。
ひとことで自分らしさを表現するための、重要な結論部分です。
できるだけインパクトが強く、記憶に残りやすい言葉にする必要があります。
短文の自己PRを簡単につくるコツに関しては、以下の記事をご参照ください。
ひとことで自己PRする場でのポイント
ひとこと自己PRを行う際に、注意するべきことは2つあります。
- 企業が求める人物像と関連付ける
- 嘘はつかない
詳しく見ていきましょう。
企業が求める人物像と関連付ける
ひとこと自己PRは、企業の社風や求める人物像とリンクさせることが重要です。
応募先の社風や仕事内容とかけ離れていると、入社後に貢献できるかどうかの判断がしにくくなります。
うまくアピールするためには、しっかりと企業研究を行うことが必須です。
求人情報や企業のサイトをあらためて見直し、応募先がどのような経験やスキルを求めているのか再確認してください。
嘘はつかない
ひとこと自己PRに限らず、就活全般を通して嘘をつくのはやめましょう。
どの質問に対しても、自分の言葉で誠意をもって話すべきです。
ひとこと自己PRの回答後には、内容を深掘りした質問をされる可能性もあります。
嘘をついていると、リアリティや一貫性がない回答になってしまいます。
嘘を見抜かれるとマイナスのイメージを与えてしまうため、正直に面接に挑みましょう。
【アピールポイント別】簡潔なひとこと自己PRの例文10種類
ひとこと自己PRの具体的な例を、アピールポイント別に紹介します。
以下の例を参考に、自分なりの回答を考えてみてください。
努力家
学生時代に所属した陸上部では、タイムを伸ばすために毎日欠かさず2時間走り込みを行いました。
結果的に、記録会で大幅にタイムを縮めることに成功しました。
入社後も自ら目標を設定し、それに向かって粘り強く取り組みたいです。
向上心
前職では営業職として働きながら、資格取得をめざして勉強に励んでいました。
難関と言われる試験に無事合格でき、専門性を高めることに成功しました。
入社後も、新たな環境でもスキルや知識を身につけることに邁進してまいります。
主体性
高校時代はキャプテンとしてチームの先頭に立ち、練習メニューや戦術の改善を主体的に行いました。
その結果、部員全員が一丸となり地区大会で優勝できました。
御社に入社後も自ら考えて行動し、周りと協力して目標を達成したいと考えています。
柔軟性
大学時代に参加した留学生との交流会で、異なる国や文化の人たちと話をしました。
彼らに対して偏見を持たず理解しようと務めた結果、自分の視野が広がり、多くの友人を作ることができました。
今後も多様性を尊重しながら、さまざまな人と協力して仕事に取り組みたいです。
計画性
前職では、複数の案件を同時進行する場面が多々ありました。
各案件の納期厳守や品質確保をめざしつつ、問題発生時には迅速に対策を講じて解決に務めました。
結果として、クライアントからも高く評価してもらえたと感じています。
これらの経験を活かして、顧客に満足していただける仕事を行いたいです。
協調性
ときどき参加しているボランティア活動では、高齢者や子どもなどと深く交流し、信頼関係を築くことを心がけました。
最終的に、彼らのニーズにあったサポートができ、感謝の言葉をいただいた経験があります。
この能力を活かして、お客様や同僚とも良好な関係を築いていきたいです。
コミュニケーション能力
前職でのカスタマーサポートでは、お客様の声や態度から、彼らの気持ちを汲み取ることを得意としていました。
彼らの感情に寄り添い、安心感を与えられるように心がけることで、結果としてお客様からの信頼度や満足度を高めることができたと感じています。
この能力を活かし、入社後はお客様のニーズに応えられる仕事がしたいです。
行動力
高校時代にはバスケットボール部に所属し、自分でレギュラーになると宣言しました。
それゆえに毎日人一倍練習し、自主トレも欠かしませんでした。
おかげで最終的にはレギュラーを勝ち取り、試合でも大いに活躍できました。
入社後も自分の言動に責任を持ち、功績を上げたいです。
忍耐力
毎晩遅くまで諦めずに繰り返し復習したり、模擬試験にチャレンジしたりすることで、レベルを上げられ、無事に看護師資格を取得できました。
今後は粘り強さを活かして、常にスキルや知識の向上に努めたいです。
几帳面
前職では医療事務員として働き、カルテや検査結果などの書類作成や管理を担当していました。
業務を通して、ミスや漏れがないか細かく気を配り、注意深くチェックすることが得意であると気付きました。
その結果、診察の質が向上し、診療報酬請求のミスも減らすことができたと喜ばれました。
入社後も、真面目さと正確さを活かして業務に取り組みたいです。
高校生向けの自己PRの例文に関しては、以下の記事を参考にしてください。
印象に残るひとこと自己PRで周りと差をつけよう
限られた時間内で自己アピールするためには、インパクトのあるひとこと自己PRを準備しましょう。
そのためには自己分析を通じて自分の強みや経験を把握し、的確なキーワードを見つけておく必要があります。
さらに、具体的なエピソードを交えながら、シンプルにわかりやすく伝えるように心がけてください。
ひとこと自己PRは、答えが準備できていないと、とっさに答えるのが難しい質問です。
緊張してうまく答えられない場面もあるかもしれませんが、焦らず落ち着いて対応してください。
また、嘘偽りなく誠意をもって伝えることを忘れずに、面接に挑みましょう。