新卒の就職・転職での面接で好印象を与えるためのポイントの一つは、身だしなみの清潔感です。
その清潔感を大きく左右するのが、服装と髪型です。
就職活動ではリクルートスーツを着るため、代わり映えしないので髪型で個性を出そうと考えるかもしれませんが、それは間違っています。
面接にふさわしい服装としてリクルートスーツがあるように、髪型にも面接にふさわしいものがあるのです。
今回は、面接で好印象を与えられる髪型を、男性編、女性編に分けて解説します。
目次
就職・転職活動の面接で好印象な髪型【女性編】
面接では自身の経歴や適性、仕事への熱意を伝えるとともに、見た目でも好印象を与えたいものです。 顔をしっかりみられる面接では、髪型は特に意識すべきです。
リクルートスーツのように面接にふさわしい髪型とはどういったものでしょうか。
女性は長さでも迷うことも多いでしょう。好印象のスタイルのポイントを長さ別に解説します。
面接時におすすめのヘアスタイル4つ
清潔感のポイントは長さ、色、まとまり具合です。
もちろん手入れがされていることが最低条件です。
女性の場合、後ろの長さはロング、ミディアム(セミロング)、ボブ、ショートどれでも構いませんが、前髪が長すぎるのはよくありません。
髪全体がまとまっていなかったりすると、だらしなくみえることもあるので、ロングやミディアム(セミロング)の場合は後ろでまとめたり、横髪をすっきりとハーフアップにするのがおすすめです。
以下、長さ別に詳細をまとめましたので、参考にしてください。
【ショートヘア】耳を見せると明るく見える
ショートスタイルは全体的にすっきりさせ、サイドの髪を耳にかけ、アクティブ過ぎないやわらかさをだすと好印象です。
耳をだすと活発で明るい印象になるだけでなく、しっかり表情でアピールができます。
前髪は重くなりすぎると暗くなるため、眉が見える位置で切りそろえるか、分けて横に流しておきましょう。
ショートは乱れるとだらしなくなるため、ワックスやムースでまとめ、スーツに見合うよう、カジュアル過ぎないかっちり感を演出します。
お辞儀をしたときに髪が顔にかかると手で髪を直す必要がでてしまいます。
髪を触ることは、あまり好まれるしぐさではありません。
しっかりスタイリングセットしておくことが大切です。
【ロングヘア】は前髪を分けて1つで結ぼう
肩につくロングの場合は後ろで1つにまとめるのが定番です。
また、まとめる位置で印象が変わるので意識してまとめるようにしましょう。
例えば、位置が耳より低いとおとなしい印象に、高いと活発な印象になります。
低すぎると、まとめても長さが出てしまうため、乱れたように見えてしまうこともあるでしょう。
また高すぎると幼い印象になってしまいます。
おすすめの位置は耳と目の延長線上です。
また、後ろで1つにまとめたあと、耳の少し下あたりでお団子にするのも清潔感があります。
キャビンアテンダントやホテルの受付の方がよくされている髪型です。
お団子の場合も、まとめる場合にも乱れ髪のないようしっかりレディース用ワックスを使います。
後れ毛をつくることはやめましょう。
前髪も、顔の表情がしっかり見えるようオールバックや、センター分け、斜め分けにします。
【ボブヘア】お辞儀の際に髪が顔にかからないように
ボブは面接向きの印象の良い髪型を作りやすいスタイルです。
毛先を内側に軽く巻けばカジュアル過ぎないやわらかい雰囲気を作り出せます。
ストレートにすれば真面目で誠実な印象を与えられます。
アレンジのしやすいボブスタイルですが、共通して意識しなければならいないのは、お辞儀したときに髪が邪魔にならない、またしっかり表情が読み取れるよう、サイドの髪を耳にかけて固定しておくことです。
前髪に関しても、目にかからないようにします。
ボブの場合は、眉毛より上に切りそろえるとかなり幼く見えてしまう可能性もあるため、志望の業界によっては避け、斜めに流すようにします。
【ミディアムヘア】1つ結びorハーフアップ
ボブほど短くない場合は、後ろで1つにまとめるか、全部を結ばない場合にもハーフアップがおすすめです。
1つにまとめる場合には高い位置にしすぎないようにします。
幼く見られる、もしくはすこしカジュアルすぎる印象を与えます。
目と耳の延長線上にくくるのが基本です。
ハーフアップはサイドの髪をすっきりさせると同時に、優しい印象を作り出せます。
注意したいのは、ふわっとした緩い感じのハーフアップではなく、しっかりとしたまとめ方をする点です。
ハーフをとるときにも耳がしっかり出るようにします。
NGな髪型
では次に、面接向きではない髪型をまとめてみます。
上記で見てきたように、ポイントは清潔感です。
手入れをしていることが何より大切でしょう。
髪が乱れているのはもってのほかです。
到着前に風などで乱れてしまうこともあるので、面接前には毎回確認して整えるように心がけましょう。
面接で見ているのは能力と同時にこの人と一緒に働きたいかどうかです。
自分の個性を出すのも要所要所では大切ですが、個性よりも堅実で真面目な人材をまずは求めている企業が多いのが現状です。
髪型は誠実さを見極める要素の一つになります。
奇抜な髪型などで目立つ必要はありません。
むしろ奇抜な髪型は面接ではNGです。
他にもあるNGであるポイントをチェックして避けるようにします。
目や顔にかかる髪型
まず、目に髪がかかっているのはNGです。
目は顔のなかでも印象的なパーツであり、相手に訴えかける力があります。
また、まっすぐ人の目をみることは、相手に誠実な印象を与えます。
とはいえ、いくら相手の目を見ていても、目元に髪がかかったままでは良い印象も半減されてしまうものです。
面接時には特に、目に髪がかからないよう注意しましょう。
さらに、顔の大部分が髪がしめている印象を与えてしまうと、重たく暗い印象になります。
いくら明るくハキハキ話しても、思った以上に視覚的な情報は印象を左右します。
おでこが軽く見えるくらいのイメージで整えてください。
面接の1週間前に美容院に行くのがベストですが、数回重なる場合には毎回全体のカットは難しいので前髪のみでも整えてもらうようにしましょう。
触覚や後れ毛を作る
流行りの髪だからといって、触覚や後れ毛を作ってはいけません。
奇抜とまでは言いかねますが、触覚や後れ毛はやめておきましょう。
まず特に触角は前髪の両端を伸ばし、フェイスラインをあいまいにするため、顔に影を落としてしまいよくありません。
また幼く見えてしまいます。
後れ毛は、だらしない印象を与えてしまうでしょう。
面接ではおしゃれより身だしなみがきちっとして見えるかを重視します。
横顔が髪で隠れてしまう
顔が小さく見えるほうが良いとサイドの髪で横顔を隠してしまうパターンもよくありません。
すっきり見えることが大切です。
真横から見る面接官はいないかもしれませんが、斜め横から表情を見る面接官はいます。
サイドの髪で影になりはっきり見えないとマイナスです。
耳にかけて、お辞儀をしても髪が落ちてこないようにきちっとスタイリングしておくのがベストです。
過度なパーマ
繰り返しになりますが、おしゃれに見えるかではなく、清潔に見えるかどうかを基準に考えます。
コテで巻くなどの派手すぎるスタイルは、良い印象を与えづらくなるでしょう。
面接を受ける業界や面接官の年代的な問題もありますが、過度なパーマヘアよりストレートの髪のほうが清潔感があり、派手なイメージがなく誠実さが際立つ傾向にあります。
目立つヘアピンやヘアゴムを使用する
髪をまとめたり、前髪やサイドの髪を止めたりするのに使うヘアピンやヘアゴムの色にも注意が必要です。
黒や茶色に抑えましょう。
派手な色の目立つピンやゴムは幼い印象を与えるとともに、マナーを守れない人と思われる可能性もあります。
黒い色ならシュシュやリボンを使用しても良いのかと考えるかもしれません。
業界によっては許容されるところもありますが、やはりどの業界であっても黒ゴムにとどめておくことが無難でしょう。
またゴムとピンが黒くても、あまりはっきり見えているよりは見えないようなアレンジをおすすめします。
特にゴムの結び目は少なくとも見えない位置になるようにしましょう。
あまりはっきり見えるとだらしなく見えてしまうのが理由です。
細かいところまで気遣うことで好印象を与えられます。
就職・転職活動の面接で好印象な髪型【男性編】
次は男性編に移ります。基本的に女性と同じく、この人と一緒に働きたいと思ってもらえるかがポイントになります。
清潔感と誠実なイメージが大切です。
髪型に関して無頓着な人も、スタイリングのやり方についてしっかり研究しておく必要があります。
面接時におすすめのヘアスタイル2つ
男性も女性と同じく、清潔感があるか身だしなみがきちんとしているかが髪型のポイントです。
短めのスタイルであること、手入れがされていること、ナチュラルであるけれどきちんとセットがされていることが大きなポイントになります。
おすすめはショートとツーブロックです。
坊主も短めですが、坊主はいかつい印象を与える傾向があるので、できれば避けた方が無難です。
急で髪を伸ばす時間がない場合には、周りの意見も聞きながら、眉毛などでやわらかな印象を演出するなど努めましょう。
【ショート】清潔感が出る基本的な髪型
男性の基本的におすすめな髪型はショートです。
どういったものが好まれるか具体的に挙げると、まずは眉毛が見える長さの前髪であることです。
普段前髪の長いスタイルの方はワックスを使って前髪を上げてしまうのも方法ですが、基本カットされているほうが好印象でしょう。
襟足は衿に当たらないよう短く切りそろえておきます。
サイドやもみあげも短く切り、ボリュームも抑えておくことも大事です。
全体的にすっきりみえるようにしておきます。
短くセットされた髪で面接を受けることで、真面目なイメージを与え、就職する覚悟をみせることもできます。
【ツーブロック】スッキリとした清潔な印象を
ツーブロックはおしゃれ重視の人気の髪型で、派手な印象を持たれる傾向にあるため好まれません。
しかし、ベリーショートのスタイルであればむしろおすすめのスタイルになります。
セットもしやすい特徴もあります。
どの程度が好印象であるのかは、美容師さんと相談しながら確認するのがベターです。
ポイントは、清潔感があるか、大胆にやりすぎた感がないか、です。
自分だけの主観で判断するのは危険であるため、周りに意見を求めるようにすると、間違いがありません。
NGな髪型
つぎに、NGな髪型を確認しておきます。
もちろん希望する職種によっては大丈夫な場合もありますが、オールラウンドで認められる髪型にしておくことが面接ではおすすめです。
中途採用でも新卒採用でも同じです。
不潔である、顔や目に髪がかかっているのはNGです。
具体的に見ていきます。
ロン毛
ロン毛は清潔感にかけ、だらしなく見えてしまうことが多いのでNGです。
襟足が長い、耳がでてないのはロン毛の範疇といえます。
また、襟足が短くても、前髪が長いのもよくありません。表情がはっきりすっきり見えるかで判断します。
女性のように後ろで縛っておけば良いのではという意見もあるかもしれません。
もちろんマスコミやファッション業界などの求人では、長髪でも気にしない会社もあるでしょう。
しかし、大部分の会社において、やはり身だしなみ、と考えるとロン毛は就職活動にはふさわしくない髪型と認識されています。
パーマ
パーマも基本的にしないほうが印象はよくなります。
面接は、自分が似合う髪型を見せる場所でなく、マナーを守ることのできる信頼できる人物であることをアピールする場です。
普段からパーマをかけていても、パーマが個性であっても、面接に行くのならすっきりとしたショートにするのが適当です。
面接では、場面に応じて対応できる社会人であることが重要視されます。
天然パーマの場合はまとまりの良いように短くしておきます。
ワックスを使うのも方法ですが、余りつけすぎるとかえって不潔に見えてしまうので気を付けましょう。
面接時の髪の毛の色は?
面接に挑む際には髪の色に関しては黒が基本です。
地毛が茶色の方は不自然になるため黒に染め直す必要はありません。
黒髪に近いナチュラルな茶色も許容範囲です。
ここでもポイントになるのは清潔感なので、避けたほうが良いのは、毛先だけ明るくなりすぎた髪色やいわゆるプリン状態になった髪色です。
だらしなく見られてしまうので、しっかり染め直します。
具体的に、日本ヘアカラー協会(JHCA)の提示するレベルスケールで考えてみます。
スケールを利用すると、黒髪と判断されるのは4~6トーンです。
面接では8トーン以下なら大丈夫とされています。
しかし、染めた髪は時間がたてば落ちてくるので、明るめになってしまう可能性があることを理解しておきましょう。
美容院でいつくらいに面接があることを告げれば色落ちも考慮してアドバイスがもらえます。
以下表で一覧にしますので参考にしてください。
〇 | 〇 | △ | △ |
レベル5 | レベル6 | レベル7 | レベル8 |
ナチュラルブラウン | ブラウン | モカブラウン | アッシュ |
清潔感のある髪型で面接に臨もう
面接で求められる印象は清潔感です。
髪型で個性をアピールする必要はありません。
すっきりした面接向きの髪型で、ルールを守ることのできる社会人であるアピールにつながります。
髪型で損をしないよう、しっかり常識ある髪型で挑むことが大切です。