履歴書のなかで、自己PRは大きなアピールポイントになります。
しかし、なかには自分をアピールすることが苦手な人もいるでしょう。
また、「自己PRは、自分の長所を書いておけば良い」と思っている人もいるかもしれませんが、効果的な自己PRを作るためには準備が必要です。
本記事では、履歴書の自己PRの書き方として、構成や書く際のポイントを紹介します。
また、新卒の場合と転職の場合の例文、NG例文を解説付きで紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
履歴書の自己PRの書き方では構成を考える
履歴書で自己 PRを書く際に、いきなり思いつくまま書き始める人もいるかもしれません。
しかし、いきなり書き始めると、文章がまとまらなかったり、適切な分量にならなかったり、苦戦する可能性があります。
自己PRを上手に作成するためには、まず構成から作ることが大切です。
構成には4つから成るテンプレートを意識すると良いでしょう。
- こだわり・強み
- 1の理由や補足
- 具体的なエピソードや成果
- 今後への活かし方
まずは、自分のこだわりや強みを伝え、次に理由や補足を書きます。
理由や補足は、具体性のある内容を心がけましょう。
さらに、独自のエピソードや成果を書くことで、他の人との違いをアピールできます。
最後に、就職後にどのように活かしていきたいかを書きましょう。
構成を意識して書くだけで、自己PRはすっきりとわかりやすい文章になります。
ぜひ試してみてください。
自己PRの書き方のポイント
ここからは、履歴書に自己PRを書くポイントとして、以下の4つを紹介します。
- 文章の量は8割程度
- 短所を長所に変換する
- 日常から自己PRを考えておく
- 具体的なエピソードを書く
実際に履歴書の自己PRを書くときに、参考にしてください。
文章の量は8割程度
自己PRは、つい多く書いてアピールしたくなるものです。
しかし、小さな文字を多く詰め込みすぎると読みづらくなり、何が言いたいのかが伝わりにくくなる可能性があります。
自己PRの文章は多すぎず少なすぎず、適切な分量を書くことが大切です。
だいたい欄の8割程度を埋めるようなボリュームを意識すると良いでしょう。
短所を長所に変換する
履歴書の自己PRには自分の長所を書くのが基本ですが、長所がなかなか見つからないと困っている人もいるでしょう。
その場合は視点を変え、自分の短所を考えてみることをおすすめします。
長所と短所は裏表ともいわれており、短所は長所に言い換えることができるからです。
例えば「優柔不断」は「柔軟性がある」、「心配性」は「慎重」などと言い換えることが可能です。
また、書類審査が終わったあとの面接では、短所について聞かれることもよくあります。
あらかじめ自分の短所を考え、長所ととらえ直しておけば、履歴書通過のあとの面接にも役立つ可能性があります。
日常から自己PRを考えておく
平凡な日々を送り、特に自己PRすることがないと悩む人も多いでしょう。
しかし、自己PRは特別なことを伝えるのが目的ではありません。
自己PRの目的は、自分の人柄を知ってもらうことです。
日常の具体的なエピソードを交えて、自分の内面を知ってもらうための内容を書いてみましょう。
例えば、新卒の場合は学生時代にしてきたこと、転職の場合は今までの仕事への取り組み方を書くなど、日常生活から自己PRを考えると良いでしょう。
具体的なエピソードを書く
良いところをアピールしようと考えすぎて自己PRを書くと、現実味のないあいまいな文章になってしまう場合があります。
自己PRでは特別大きなことを書かなくても良いので、現実に即した具体的なエピソードを書くように意識しましょう。
例えば、「売上に貢献した」と書くのではなく、「売上の30%アップに貢献した」など、具体的な数字を書くのも効果的です。
履歴書に書く自己PRの例文
ここからは履歴書の書き方として、新卒や転職の場合の自己PR例を紹介します。
新卒の場合
まずは、新卒の場合の自己PR例を2つ見ていきましょう。
例文1
私の強みは、諦めずに粘り強く物事に取り組むことです。
私の強みは、諦めずに粘り強く物事に取り組むことです。
学生時代は吹奏楽部に所属していましたが、楽器の演奏経験がなかったため、最初は音を出すこともできませんでした。
しかし、基礎練習やパート練習をしっかり行うことで、コンクールではメンバーとして活躍し、仲間と金賞を取ることができました。
この経験と強みを活かし、御社に入社後もしっかりと組織に貢献したいです。
この例文では、最初に自分のアピールポイントを簡潔に伝えています。
また、自分ができなかったことや努力してできるようになったこと、結果を具体的に書いているのがポイントです。
そして、最後の締めとして、会社に貢献したいとの展望を伝えています。
例文2
私の強みは気配りができるところです。
私は飲食店でアルバイトをしており、お客様への接客への気配りはもちろん、従業員が気持ちよく働けるように工夫をしてきました。
例えば、新人が入れば自分から声がけをしたり、失敗した人の仕事をフォローしたりするなどです。
その結果、お店の雰囲気が良くなり、人材不足も解消されたため、みんなが安心して働ける環境をつくることができました。
御社に入社後は、自分だけではなく周りのことも意識し、快適な職場作りに貢献したいと思います。
上記の例文では、多くの人が経験するアルバイトという日常から自己PR文を作成しています。
自分が行ってきたちょっとしたことで職場が快適になったことをアピールしながら、自分の人柄を伝えているのがポイントです。
転職の場合
次に、転職の場合の自己PR例を2つ見ていきましょう。
例文1
私の強みは問題解決能力です。
私は現在、小売業界の企業に勤務しています。
店舗責任者として働いており、お客様に喜んでもらえる店づくりを考えながら、一緒に働く従業員が快適に働ける職場環境を構築しています。
接客マニュアルなどを取り入れることで、従業員へのお客様への対応が良くなり、クレームの減少にも貢献できました。
このスキルを活かして、御社でも困難なことを乗り越えながら働きたいと思っています。
上記の例文では、現在働いている環境や行っていることを具体的に書いています。
そして、実際に改善したことにも言及しているのが特徴です。
実際の経験を盛り込むことは、即戦力として働けることのアピールになるでしょう。
例文2
私の強みは忍耐力があることです。
私は今までいくつかの職場で働いたことがあります。
職種によっては自分が望んだものではないこともありましたが、どの仕事にも我慢強く取り組みました。
その結果、最初は希望していなかった仕事でも、営業成績1位など結果を出すことができました。
何事も粘り強く取り組むことで、結果がともない仕事が充実することを私はよく知っています。
この忍耐力を活かし、御社でもどのような仕事にも全力で取り組みたいと思っています。
これは何度も転職を繰り返している場合など、一見マイナスに見える内容をプラスにして伝える例文です。
営業成績1位など、具体的な数字を盛り込んでいるのがポイントです。
職種が絞れる場合は、さらに具体的な内容を書くこともおすすめします。
NG例
最後に、自己PRに不向きなNG例を紹介します。
私は積極的に行動し、粘り強い性格です。
また、長い間団体競技をしてきたため、協調性もあります。
学生時代はバスケ部に所属し、チームで優秀な成績を納めました。
そのがんばりを御社でも活かして、会社に貢献していきたいと思っています。
上記の例文では、自己PRとして「積極的」「粘り強い」「協調性がある」などの要素が複数含まれており、アピールポイントが一つに絞られていません。
そのため、どこが自分自身の本当に良いところなのかがわかりづらくなっています。
また、バスケ部で優秀な成績を納めたことと自分の良いところのつながりが見えず、がんばりを活かしたいといっても、どう活かせるのかがわかりません。
上記のようにあいまいな文章では、採用担当者の記憶に残りにくい可能性があるでしょう。
効果的な自己PRを書いて企業の目に留まる履歴書を作ろう
履歴書の書き方は、就職活動の自己PRをするうえで大切なことです。
自分で書きたいことを書くだけでは、採用担当者にうまく伝わらない可能性もあるため、しっかりと考えて書くことが必要になります。
今回の記事では、効果的な自己PRを書くための適切な方法として、構成とポイントを解説しました。
自己PRは構成をしっかり考え、ポイントを抑えて書くことが大切です。
今回紹介した例文を参考に、相手の印象に残るオリジナルな履歴書を作成してみましょう。