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再就職手当をもらえないケースとは?もらい損ねた場合の対処法も解説

失業保険を受給したあと、再就職した際にもらえる再就職手当とは何か、自分に支給されるのか、気になる人も多いでしょう。
再就職手当とは、受給資格のある人が新しい会社に就職したときに要件をクリアすることで支給される手当を指します。

早く次の就職先を見つけると失業保険を受け取れる期間が短くなりますが、状況によっては再就職手当の給付率が高くなることもあります。
ただし、すべての人が対象者になるとは限りません。

本記事では再就職手当をもらえないケースや、もらい損ねた場合の対処法を解説します。
ぜひ参考にしてみてください。

再就職手当は公共職業安定所、いわゆるハローワークによる就業促進手当です。
その他の再就職手当について詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

再就職手当をもらえない7つのケース

再就職手当をもらえない7つのケース

ここではまず、再就職手当をもらえないケースとして、以下の7つを紹介します。

  • 雇用保険に未加入だった
  • 受け取り残日数が足りない
  • 直近3年間に再就職手当を受給済み
  • 待期期間に再就職した
  • 同じ会社または関連会社への就職
  • 雇用形態が条件を満たしていない
  • 雇用期間が条件を満たしていない

雇用保険に未加入だった

再就職手当は雇用保険受給資格者に支給される手当であり、失業前の勤務先で雇用保険に加入していた人しか受給できません。
つまり、雇用保険に未加入だった人は対象者外なのです。

雇用保険に加入する手続きは会社が行っており、適切に雇用保険料が支払われているかどうかは、会社に問い合わせれば確認できます。

受け取り残日数が足りない

再就職手当は、受け取り残日数が足りないと支給されません。
就職日の前日までに失業認定を受け、失業手当の支給日数が所定給付日数のうち3分の1以上残っていることが原則です。

直近3年間に再就職手当を受給済み

直近3年の間に再就職手当・常用就職支度手当を受給していた人は、再就職手当をもらえないルールになっています。
常用就職支度手当とは、障がいを持つ人や就職が困難な人の常用就職を促進するための制度で、条件をクリアした人が就職した場合に支給される手当を指します。

期間が空いている場合は一度のみならず再就職手当をもらうことが可能ですが、短期間で転職を繰り返している場合はもらえないこともあるため、注意しましょう。

待期期間に再就職した

失業保険の給付では、支給決定のあとに7日間の待期期間を設けています。
待期期間が終了したあとに就職や事業を開始すれば問題ありませんが、待期期間中に就労すると再就職手当はもらえません。

待期期間が設けられている理由は、対象者が実際に働いていないことを確認するためです。
待期期間に再就職をすると失業手当が給付されず、その後の再就職手当も同様にもらえなくなります。

同じ会社または関連会社への就職

退職した会社に再び就職したり、関連会社に就職したりしたときは、再就職手当はもらえません。
関連会社とは、資本や資金、人事、取引面などで深い関わりのある事業所を指します。

たとえ再就職先が偶然に関連会社だったとしても、退職前から再就職が内々で決まっていた可能性を排除できないため、同じ扱いとなります。

再就職手当をもらいたい場合は、関連会社ではないかを事前に確認しておくと良いでしょう。

雇用形態が条件を満たしていない

再就職手当受給の条件をクリアしていても、再就職先の会社の状況によっては受給できない場合があります。
なぜなら、再就職手当をもらうには、再就職先で新たに雇用保険に加入するのが条件だからです。

パート・アルバイトや非正規などの短時間勤務などで、雇用保険に加入できる条件をクリアしていないと再就職手当も受給できません。
再就職手当をもらうには、雇用保険に加入できる雇用形態の就職先を探しましょう。

雇用期間が条件を満たしていない

再就職手当をもらうには、雇用期間の条件もクリアする必要があります。
雇用期間の条件とは、1年を超えて勤務することです。
つまり、再就職先の雇用期間が1年以内の場合は原則再就職手当を受け取れません。

例えば、以下の場合は受給できません。

  • 1年以内の雇用契約の更新に目標達成などの条件がついている
  • 雇用契約の更新が見込まれない
  • 更新しないことがわかっている

一方で、雇用期間が1年以内の場合でも、更新によって1年以上の継続が見込まれれば受給が可能です。

再就職手当をもらい損ねた場合の対処法

うっかり再就職手当をもらい損ねた場合でも、まだ間に合う可能性があります。
ここからは、再就職手当をもらい損ねた場合の対処法として、以下の2つを紹介します。

  • 申請期限を過ぎてしまった場合
  • 申請中に退職する場合

申請期限を過ぎてしまった場合

再就職手当の申請期限は、再就職日の翌日から1ヵ月以内と決まっています。
しかし、再就職によって忙しく、うっかり申請を忘れてしまう状況もあるでしょう。
もちろん、期限を守ることは大切ですが、過ぎてしまったからといって諦める必要はありません。

再就職手当は新しい会社に就職した翌日から2年後が時効となっており、それまでに申請すれば受給できます。

申請を忘れていると気付いたら、迅速に手続きをしましょう。

申請中に退職する場合

再就職手当の支給が決定するまでに退職をしてしまうと、残念ながら受給できません。

その場合はすぐにハローワークへ再度求職の申し込みをすれば、失業保険の給付を受けられる可能性があります。
ただし、支給残日数などは各自異なるため、詳しくはハローワークに確認をすると良いでしょう。

再就職手当は正社員以外にも給付される

再就職手当をもらいたい人のなかには、「正社員で働かないともらえないのではないか」と危惧する人もいるでしょう。

しかし、再就職手当は条件さえ満たせば、どのような働き方の人でも受給できます。
例えば、パート・アルバイトや派遣社員、フリーランス、自営業の人も再就職手当の受給が可能です。

パート・アルバイトや派遣社員は、以下の2つの条件をクリアすれば再就職手当を受給できます。

  • 1年以上の勤務が見込まれている
  • 再就職先で雇用保険の被保険者になる

フリーランスや自営業、いわゆる個人事業主として働き出した場合も、再就職手当が受給できます。
条件は以下のとおりです。

  • 事業を1年以上継続する

ただし、個人事業主の場合は開業届を提出する日に注意しましょう。
開業届を提出するべき日は、会社都合で退職した人と自己都合で退職した人では異なります。

会社都合で退職した場合:7日の待期期間を過ぎてから提出する
自己都合で退職した場合:7日の待期期間+1ヵ月を過ぎてから提出する

再就職手当をもらえるかどうか確認して適切な手続きを行おう

再就職手当は、条件さえクリアすれば受け取ることができます。
条件を一つでもクリアしていないともらえなくなってしまうため、自分の状況をしっかりと把握して手続きを行うことが大切です。

また、再就職手当をもらい損ねた場合でも、ハローワークに問い合わせることで受給できる可能性があります。
ぜひ適切な手続きを行なって、再就職手当を受け取りましょう。

執筆者について

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