中途採用の求人に応募すると、履歴書だけではなく、職務経歴書の提出も求められます。
職務経歴書は、記入する内容が履歴書と重複する部分もあるため、なぜ提出しなければならないのかと疑問に思う方もいるかもしれません。
この記事では、職務経歴書の提出が必要な理由を解説したうえで、職務経歴書にまつわるよくある質問や、その回答を紹介していきます。
目次
職務経歴書の提出が必要な理由
ここでは、職務経歴書のもつ役割や、履歴書との違い、採用担当者に見られるポイントなどをそれぞれ解説します。
職務経歴書の役割
職務経歴書は、応募者の実務経験やスキルを企業に伝える書類です。
自身がこれまで積み上げてきたスキルや実績を、応募企業に合わせた形でアピールができます。
決まったフォーマットがないため、職種によっては職務経歴書から、書類作成スキルやプレゼンテーションスキルを推し量られることもあります。
履歴書と職務経歴書はどう違う?
履歴書と職務経歴書は、いずれも応募者の基本情報や経歴、志望動機、自己PRなどを記載する書類ですが、それぞれ役割が異なります。
履歴書は、応募者の情報を画一化されたフォーマットのなかで伝えることが目的です。
そのため、記載する項目や文章量もある程度決まっています。
一方、職務経歴書は、先述したとおり応募者の実務経験やスキルを企業側へ詳細に伝える書類です。
形式や量に決まったものはなく、履歴書では書ききれない内容までアピールができます。
企業が職務経歴書でチェックするポイント
採用担当者が職務経歴書を見るとき、特にチェックされるポイントは次の5つです。
- スキルや能力
- 職務で達成した実績
- チームワークやリーダーシップ
- 職務経歴の一貫性や転職理由
- 書類作成やプレゼンテーション能力
まず、求職者が、自社の求めるスキルや能力を持っているかをチェックします。
能力や関連資格、達成した実績などについて、数字や具体例を使って詳細に記載しましょう。
チームでのプロジェクト経験があると、チームワークがあり、コミュニケーションスキルがあることを示せます。
チームのなかで果たした役割も含めて記載してください。
キャリアの一貫性についても見られます。
特に転職回数が多い場合や、未経験の業種を希望する場合などは、「すぐに辞めてしまうのではないか」「飽きっぽい人物なのではないか」といった懸念を抱かれがちなので、説得力のある転職理由を準備する必要があるでしょう。
また、職務経歴書は決まったフォーマットがないため、書類作成能力やプレゼンテーション能力を示せる場面でもあります。
採用要件にあう人物であることをアピールするのも重要ですが、採用担当者の印象に残る職務経歴書を作成する点も意識しましょう。
職務経歴書が必要かどうか迷ったときのQ&A
応募する企業によっては、職務経歴書の提出を求められない場合もあります。
ここでは、職務経歴書が必要かどうか気になる方に向けて、よくある質問と、その回答を紹介します。
職務経歴書は「必要ない」と言われた場合
転職活動の際は、企業側に提出を求められなくても、職務経歴書を準備しておくことをおすすめします。
企業が応募者の経験やスキルを重視していない場合や、応募者の負担を減らして応募数を増やしたい場合などに、職務経歴書の提出が求められないことがあります。
このような場合、提出するのは履歴書だけで構いません。
しかし、たとえ提出しなくても、職務経歴書の準備だけはしておいたほうが良いでしょう。
職務経歴書を作成するとキャリアの棚卸しになり、採用担当者へ自分のスキルや経験を伝えやすくなるためです。
面接当日、履歴書を提出する際に、「履歴書のみとありましたが、お伝えしたいことがありますので職務経歴書も持参しております」と一言添えて、セットで提出しても良いでしょう。
正社員経験がない場合
職務経歴書は、正社員の経験がなくても提出するようにしましょう。
正社員の経験がなくてもパート・アルバイトの経験を記載すると、仕事に積極的に取り組む姿勢をアピールできる可能性があります。
特に、社会保険に加入していた仕事は記載しましょう。
ただし、すべての経験を同じ量で記載する必要はありません。
応募企業での仕事に活かせそうな経験の比重を多くし、採用担当者の注目を集める工夫を心がけてください。
新卒で職務経歴書を求められた場合
職務経歴書は、一般的に転職活動の際に提出するものですが、まれに新卒での就職活動でも提出を求められることがあります。
職務経歴書は、一般的に仕事の経験がある人が提出する書類です。
まず考えられる理由としては、企業側が中途採用と混同している可能性が挙げられます。
新卒で職務経歴書を求められた場合は、まず落ち着いて企業側に確認するようにしましょう。
他には、学生時代のアルバイト経験を通じて、どのような仕事に携わってきたかを判断したい場合も考えられます。
アルバイト経験を活かせる仕事であれば、経験者として書類選考を行う可能性もあるでしょう。
そのため、職務経歴書の提出を求められた場合、アルバイトの経験に沿って職務経歴書を作成して、企業へ良い印象を与えられるようアピールしましょう。
職務経歴書の必要性を理解して丁寧に作成しよう
職務経歴書は、転職活動の際に、履歴書と併せて企業に提出する書類です。
スキルや経験を詳細に記載し、自身がこれまでに身につけた強みを、応募企業の業務で、どのように活かせるかをアピールする役割があります。
また、企業によっては職務経歴書の提出を求められない場合もあります。
そういった場合でも職務経歴書を作成することで、自身の経験が棚卸しされ、面接でのアピールがしやすくなるでしょう。