「契約社員の福利厚生は?」
「正社員とはどの程度違うの?」
契約社員として働くにあたり、上記のような疑問を持つ方も多いでしょう。
この記事では、契約社員の福利厚生について解説します。
正社員との違いも紹介しているので、参考にしてください。
目次
契約社員の福利厚生|正社員と同じ点と異なる点
福利厚生には、法的に設置が義務付けられている法定福利厚生と、会社独自で利用できる法定外福利厚生の2種類があります。
上記のうち法定福利厚生は雇用形態の違いに関係なく利用できるため、契約社員も正社員と同じように利用することが可能です。
一方、法定外福利厚生は、企業によっては契約形態で利用が制限されることもあります。
ここでは契約社員が利用できる福利厚生について見ていきましょう。
なお、契約社員や正社員の具体的な違いは下記記事で解説しているので参考にしてください。
休日・休暇は同等
休日や休暇については、契約社員でも正社員と同様に保証されています。
有給休暇も法律で取得が認められているので、たとえ契約社員であっても問題なく利用することが可能です。
ただし取得できる日数は勤続年数によって変わるため、勤続年数が長くなりがちな正社員のほうが取得日数が多くなる傾向があります。
社会保険も条件を満たせば同等で加入が必須
社会保険は、以下の条件を満たしてさえいれば、契約形態に関わらず加入することになります。
- 従業員が101人以上の企業で働いている
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 月額賃金が8万8,000円以上
- 雇用期間が2ヵ月を超える見込みがある
- 学生ではない
参考:適用拡大に対応するための社内準備の手順は?|政府広報オンライン
退職金の規定は企業による
退職金の有無については、企業によって違いがあります。
そもそも退職金の支払いについては法的な規定がないため、正社員であろうと、契約社員であろうと、必ず受け取れるとは限りません。
また、たとえ退職金制度を導入していても、契約社員は支払いの対象外のケースもあるでしょう。
契約社員は、正社員と比べて業務範囲が限定的なため、退職金の支払いがなくても違法とはならない可能性があります。
扶養手当・住宅手当などの各種手当も企業による
扶養手当などの各種手当についても、企業によって方針が異なります。
正社員のみを対象とし、契約社員には支給されないケースもあるでしょう。
ただし、雇用形態による待遇の格差は、業務内容に明確な違いがある場合に限られます。
例えば休日出勤手当は、休日に出勤して働くのであれば、正社員にも契約社員にも、同様に支払われなければいけません。
一方、住宅手当は、全国転勤がある正社員にのみ支給され、原則として転勤のない契約社員には支給されないケースが多いです。
応募条件を事前によく確認して、明記がない場合は人事に問い合わせても良いでしょう。
契約社員の給料や手取り額は、下記記事で解説しているので参考にしてください。
契約社員が正社員と同等の福利厚生を受けるためには?
契約社員が、法定外福利厚生も含めて正社員と同等の福利厚生を受けるためには、正社員をめざす以外に方法はないでしょう。
正社員登用制度などがある場合は、積極的に利用して正社員をめざしましょう。
また、5年ルールや無期転換ルールなどで、無期雇用をめざす場合は注意が必要です。
上記ルールを活用して無期雇用となった場合も、契約社員という立場は変わりません。
当然福利厚生の適用範囲も契約社員と同等のままなので、かえって正社員と同等の福利厚生を受けられるチャンスを失ってしまうこともあるでしょう。
しかし、契約社員でいることにはメリットもあります。
契約社員のメリットを活かしつつ、副業などで生活を豊かにしていくことも可能です。
具体的には下記記事で解説しているので参考にしてください。
契約社員の福利厚生の内容は企業によって異なる部分もある
契約社員の福利厚生は、企業ごとに内容が異なります。
正社員と同等の福利厚生を得るためには、正社員登用などを通じて雇用形態を変えることが近道です。
実務経験を積んだりスキルを磨いたりして正社員をめざし、同等の福利厚生を受けられるようにしましょう。