パート・アルバイトや契約社員として働くなかで、正社員登用を考える方もいるでしょう。
正社員登用制度のある企業であれば、基準を満たすことで非正規雇用から正規雇用へと切り替えが可能です。
しかし、正社員登用実績のある企業だからといって、希望すれば誰でも正社員になれるわけではありません。
本記事では、正社員登用制度に落ちる人と受かりやすい人の特徴を解説します。
受かるためのポイントも紹介しているため、正社員登用をめざしている方は参考にしてください。
目次
正社員登用制度に落ちる人の特徴
正社員登用制度の基準を満たしていても、全員が合格するとは限りません。
選考の通過率を高めるためにも、正社員登用制度に落ちる人に見られる6つの特徴をチェックしておきましょう。
- スキルや経験が乏しい
- 周囲とのコミュニケーションが不足している
- 遅刻・欠勤が多い
- 意欲を感じられない
- 主体的に行動しない
- 選考の対策が十分にできていない
スキルや経験が乏しい
企業が求めるスキルや知識を保有していなければ、選考に通過するのは難しいでしょう。
中途採用では、即戦力人材を求める傾向にあるためです。
新卒採用であれば将来性を期待して採用されるケースもありますが、正社員登用の多くは中途採用として募集します。
スキルがない人材を採用すると教育コストがかかるため、落ちてしまう人はまずスキルアップをめざす必要があるかもしれません。
周囲とのコミュニケーションが不足している
周囲とうまく連携がとれておらず個人プレーが目立つ人材は、正社員登用を見送られる可能性があります。
仕事が円滑に進まなければ大きなミスにつながる恐れもあり、従業員との協力はもちろん、報告・連絡・相談も重要です。
また、正社員は非正規社員よりも人との関わりが増えるため、自分一人だけが成果を出せば良いわけではありません。
一緒に働きたいかを基準に評価するケースもあるので、正社員登用に落ちてしまう人は、個人の成果だけでなくコミュニケーションにも重きを置く必要があるでしょう。
遅刻・欠勤が多い
仕事を休む回数や遅刻が多い人は、正社員登用制度に落ちる確率が高まります。
事前に有給休暇の取得を申し出ていれば問題ないものの、急な欠勤を頻繁に繰り返すようだと、周囲からの評価は下がる一方です。
また仕事に穴を開けることが多いと、ほかの従業員の負担が大きくなり、人間関係のトラブルにつながる恐れもあります。
特に無断欠勤を何度もするような人材を正社員として採用したいと思う企業はなかなかないため、体調面やスケジュールの管理はきちんとするようにしましょう。
意欲を感じられない
正社員になると、非正規雇用の頃よりも業務量が増え、責任も重くなるのが一般的です。
普段から仕事に対するやる気や意欲を感じられない人は、正社員の仕事を任せられないと判断されるかもしれません。
企業からすると、非正規雇用から正社員にするのにはコストがかかります。
それでも正社員として採用するのは、より企業に貢献してくれそうだと評価した人材だからです。
正社員登用制度に受かるためには、向上心や仕事への熱意も重要だといえます。
主体的に行動しない
指示待ちになるのではなく、自分から率先して行動できる人材を企業は求めます。
主体的に行動できないと判断されると、正社員になるのは難しいでしょう。
指示された業務を確実に遂行する力も重要ですが、ときには自分で状況を判断して行動するスキルも必要です。
言われた内容しかできない、自分で仕事を探そうとしない人は、今後も活躍できるのか不安に思われてしまうかもしれません。
選考の対策が十分にできていない
正社員登用制度では、面接以外にも小論文、SPIなどの試験を設ける企業もあります。
当然ながら試験の対策が十分にできていなければ、選考に落ちる可能性があるでしょう。
SPI試験は市販の参考書で対策できるため、事前に勉強しておくことをおすすめします。
また、小論文対策として書籍などを参考に練習しておくと安心です。
正社員登用制度に受かりやすい人の特徴
ここまで正社員登用制度に落ちる人の特徴を見てきましたが、一方で受かりやすい人にもいくつかの特徴があります。
- 高い成果を出している
- 周囲と良好な関係を築いている
- 勤務態度が良い
- 前向きに業務に取り組んでいる
- 正社員になりたいと意思表示をしている
正社員になれるかの基準は企業によって異なるものの、これらの傾向は共通している可能性が高いため、普段から意識しておきましょう。
高い成果を出している
仕事で高い成果を出している人は、正社員登用制度で受かりやすい傾向にあります。
優秀な人材を正社員として確保し、実績を上げたいという企業の意図があるためです。
非正規の時点で責任のある仕事は任されにくいにも関わらず、優れた実績がある場合は大きな武器となります。
面接でも十分にアピールできるため、正社員登用に近づきやすくなるでしょう。
周囲と良好な関係を築いている
どれだけスキルが高くても、周りからの信頼を獲得できていなければ、正社員登用にはつながりにくいといえます。
正社員になれば非正規社員のときよりも関わる人が増え、企業によっては部下の育成や取引先ともコミュニケーションをとることになるかもしれません。
周囲と良好な関係を築ける人は、社内だけでなく社外でも重宝されます。
さまざまな場面で活躍が期待できる人物は、正社員として迎えられやすいでしょう。
勤務態度が良い
日頃から真面目に働いているか、協調性があるかなどの項目も正社員登用の判断材料です。
普段の勤務態度が悪い場合、正社員登用の声はかからないでしょう。
また、遅刻や早退、欠勤を繰り返す人には、責任のある仕事を任せられません。
体調不良や急用は仕方がないものの、できる限り無遅刻無欠勤を心がけることが大切です。
前向きに業務に取り組んでいる
積極性や意欲が感じられない人は、仕事を任せるにあたっても不安があります。
反対に、前向きに責任感を持って業務に取り組んでいると、周囲からの信頼も厚くなるでしょう。
また、積極的に仕事を引き受けて成果を残せた場合、面接でその旨をアピール可能です。
「正社員並みに責任のある仕事を任せても良い人材」と判断されれば、正社員登用への近道になります。
正社員になりたいと意思表示をしている
正社員になりたいと意思表示をしておくことも、有効な手段です。
愛社精神のある人材は長く勤めてくれる可能性があることから、企業側に正社員登用を前向きに検討してもらえるかもしれません。
また、正社員をめざしている姿勢を示すことで、意欲の高さや仕事への熱意も伝えられます。
これからパート・アルバイトや契約社員として働く方は、面接時や入社当初など、早い段階から遠慮せずに伝えておくと良いでしょう。
正社員登用制度に受かるためのポイント
正社員登用制度に落ちる人の特徴をふまえたうえで、通過率を上げるためのポイントとして以下の内容を念頭に置いておきましょう。
- 登用試験対策を入念に行う
- 日頃から積極的にコミュニケーションをとる
- 仕事で成果を挙げる
すぐに対策できるものもあるため、意識的に実践してみてください。
登用試験対策を入念に行う
正社員登用試験では、以下の3つを実施する企業が多くあります。
- 書類選考
- 筆記試験
- 面接
なかでも、面接は基本的に行われるものと考えておきましょう。
正社員として採用すると、コストがかかるだけではなく雇用期間の定めがなくなります。
容易に解雇はできないため、人柄や能力を知ってから慎重に検討したいと考えるのが一般的です。
面接で聞かれやすい内容は本番でスラスラと答えられるように、事前に調べて対策しておきましょう。
日頃から積極的にコミュニケーションをとる
周囲との関係が良くなければ、仕事は円滑に進みません。
正社員を希望するなら、社内で良好な人間関係を構築できるようにしましょう。
挨拶や会話はもちろん、周囲と協力したり報告や連絡をこまめにしたりすることも評価につながります。
一緒に働いている従業員と、日頃から積極的にコミュニケーションをとるように心がけてみてください。
仕事で成果を挙げる
企業は、高いスキルを持っている人材に長く働いてほしいと考えるため、業務で成果を挙げていれば正社員として採用される確率もアップします。
頼まれたことだけをただこなすのではなく、向上心を持って仕事に取り組みましょう。
企業の利益へ貢献するうちに、上司から正社員に推薦される可能性があります。
成果は正社員登用試験の面接でもアピールできるため、こつこつと実績を積みましょう。
正社員登用制度に落ちる人の特徴を知って対策しよう
正社員登用制度に落ちる人には、企業が求めているスキルに達していない、周りとのコミュニケーションが不足しているなどの特徴があります。
また、普段の勤務態度も選考では重要なポイントです。
意欲を持ってこつこつと仕事に取り組むことで、自分の実績になるだけでなく、周囲からの信頼も獲得できます。
正社員登用に受かりやすい人の特徴もふまえたうえで、日頃から意識して業務に臨みましょう。