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正社員になれない人の割合は?理由や改善策を解説

この記事の監修者
西岡 秀泰
【資格】
社会保険労務士

【プロフィール】
同志社大学法学部卒業後、生命保険会社に25年勤務しFPとして保険販売を行う。2017年4月に西岡社会保険労務士事務所を開設し、労働保険・社会保険を中心に労務全般について企業サポート。日本年金機構にて年金相談員を兼務。

「いまは非正規だが、将来は正社員になりたい」
「なかなか正社員になれず困っている」

非正規社員として働くなかで、上記のような悩みをもっている方は多いのではないでしょうか。
正社員になりたくてもなれない人に向けて、状況の改善に向けたポイントなどを解説していきます。

正社員になれない人の割合

正社員になれない人の割合

総務省の労働力調査によると、非正規雇用で働く人の割合は、2022年の時点で36.9%でした。
また、正社員になれないことを理由に非正規雇用で働いている「不本意非正規労働者」の割合は、非正規雇用で働く人の10.3%というデータが出ています。

また、2021年の内閣府の男女共同参加白書によると不本意非正規労働者の割合がもっとも高いのは、女性の場合は15~24歳(既卒者に限る)の15.2%、男性の場合は就職氷河期世代に該当する45~54歳で31.0%にものぼります。

正社員になりたいけどなれない人の特徴や理由

就職氷河期など、意欲・能力のある人でも正社員になるのが難しかった時代はありますが、人手不足の現在、正社員になりたいけどなれない人には次の特徴がみられます。

  • 自分で考えて行動できない
  • 経験やスキルが足りていない
  • 社会人のマナーが守れない
  • コミュニケーションがうまくとれない
  • 会社が正社員を求めていない

それぞれ見ていきましょう。

自分で考えて行動できない

自分の考えを行動に移せなければ、正社員になるのは難しいかもしれません。

アルバイトであれば自分で考えて行動するよりも、上司からの指示にしたがって行動するのが一般的です。
しかし、正社員の場合は自分で考えて行動し、周りに指示できる人が評価されるのが一般的です。

そのため、正社員ではないときでも、いつも指示待ちで自分から進んで行動できない人は、正社員でもやっていけると評価されにくいでしょう。

経験やスキルが足りていない

自分で考えて行動できたとしても、経験やスキルが足りないといった理由で正社員になれないケースもあります。

例えば、勤務先が最低でも1年以上の経験を積んでから正社員にすると決めているのであれば、半年しか働いていない状態ではいくら頑張っても正社員にはなれないかもしれません。

また、長く働いていたとしてもスキル不足が原因で、正社員になれない可能性もあるため、勤務先が求める経験やスキルを理解して、その習得に努める必要があります。

社会人のマナーが守れない

服装や言葉遣い、行動などが社会人としてふさわしくないことも、正社員になれない理由の一つです。

例えば、社会人としての基本的なマナーが欠けていると職場になじめなかったり、部下を持つ立場になったときに部下のマナーも悪くなってしまう可能性があります。

また、正社員は顧客や取引先など社外対応を任されることもあるため、正社員には会社のイメージを損ねないための最低限のマナーが求められるでしょう。

コミュニケーションがうまくとれない

コミュニケーションがうまくとれない場合、チームで協力して業務を進められない可能性があります。

協力して業務を進められなければ、ミスが発生したり、効率が悪くなったりといったデメリットがあります。

また、先程のマナーと同様に、外部との関係構築もうまくいかず、会社に悪い影響を与えてしまう可能性があることも考えられるでしょう。

会社が正社員を求めていない

そもそも勤務先に正社員の登用制度がない場合や、今は正社員自体を求めていない可能性もあります。

そういった場合は、いくら経験やスキルがあっても正社員になることはできません。
勤務先を変えるか、正社員を募集するまで待つ必要があるでしょう。

ただし、正社員を募集するまで待つ場合、いつ募集するかわからず、募集しても必ず正社員に登用できるとは限らないため注意が必要です。

正社員になるためにできること

正社員になるためにできること

ここでは、これから正社員になりたいと考えている方に向け、正社員になれる可能性を高めるポイントとして、以下の4点を紹介します。

  • 今の業務に責任を持って取り組む
  • 正社員になるために必要なスキルを確認して身につける
  • 正社員になりたいと意思表示をする
  • 未経験でも正社員で雇ってもらえる勤務先を探す

それぞれ見ていきましょう。

今の業務に責任を持って取り組む

正社員になると、非正規雇用よりも責任のある業務を任されることが増えます。
そのため、非正規雇用の状態でも責任を持って目の前の業務にあたることが大切です。

任された業務は途中で投げ出さず、仮にミスがあっても隠すことなく適切な対応をするよう心がけましょう。

責任感を持って業務を遂行する力が評価されれば、正社員として雇ってもらえる可能性は高まります。

正社員になるために必要なスキルを確認して身につける

スキルや経験不足が原因で正社員になれない場合は、足りないスキルを身につけることに注力しましょう。

中途採用の正社員は、即戦力となる人材が求められているため、非正規社員として働きながらも即戦力となれるスキルを身につけておく必要があります。

勤務先や転職希望先がどのようなスキルを持つ人材を必要としているのかを調べて、自分で学習したり副業で経験を積んだりすると良いでしょう。

正社員になりたいと意思表示をする

現在、非正規雇用で働いている職場の正社員になりたいのであれば、上司からの正社員登用の提案を待つのではなく、自分からその意思を伝えることも大切です。

意思表示をすることで、正社員への登用を検討するきっかけになる場合もあります。
伝えた際にすぐに正社員になれなくても、現時点で足りないことを教えてもらい改善できれば、正社員登用をめざして働くことができるかもしれません。

未経験でも正社員で雇ってもらえる勤務先を探す

現在の職場で正社員になるのではなく、正社員として働ける職場を他に探す方法もあります。

非正規雇用のなかで培ったスキルを活かせる求人があれば良いですが、そうでない場合は、未経験でも正社員として雇ってもらえる求人を探すと良いでしょう。

実際にハローワークでは、キーワードに「未経験」を含む正社員の求人が、全国で11万件近く登録されています(2023年12月1日現在)。

正社員になれない理由を分析して努力してみよう

正社員になれないことを理由に非正規雇用で働く不本意非正規労働者は、非正規雇用全体の10.3%にのぼります。
また、不本意非正規労働者の割合がもっとも高いのは、就職氷河期世代に該当する45~54歳の男性です。

正社員になれない事情は人それぞれですが、いくつかのポイントをおさえることで、今後正社員になれる可能性を高めることは可能です。

執筆者について

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