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【テンプレート付】面接のヒアリングシートの作り方|運用のコツも解説

スムーズに採用面接を進めていくためには、面接のヒアリングシートがあると便利です。
しかし、「そもそもヒアリングシートは必要なのか」「ヒアリングシートにはどのようなものを記載してどのように作ったら良いのかわからない」と疑問を持つ人事担当者も少なくありません。

そこで本記事では、面接のヒアリングシートの説明や作り方、作成と運用のコツを詳しく解説します。

面接のヒアリングシートとは

面接のヒアリングシートとは

面接のヒアリングシートとは、採用面接で用いられる、評価項目や質問事項などをまとめたシートのことです。
面接官は、ヒアリングシートを確認しながら面接を行い、応募者の評価をしていきます。

ヒアリングシートは、複数の面接官の間で認識を統一するためにも重要です。
統一された基準がないと、面接官は何を重要視して評価をしたら良いかわからず、自由に質問し、個人の感覚で主観的に面接を進めてしまうことも少なくありません。

また、応募者と自社のマッチ度を把握するためにも、ヒアリングシートは役立ちます。
ヒアリングシートを作成しておくことで、自社に合った人材の評価軸が定まり、ミスマッチを防ぐことにもつながります。

そして、ヒアリングシートを活用することで、面接の業務効率化が図れることも利点です。
面接官はヒアリングシートに沿って質問していくことで、面接の時間内にスムーズに質問ができるようになるでしょう。

面接のヒアリングシートのテンプレート

面接のヒアリングシートのテンプレート

応募者を公平に評価するためにも、評価基準や質問を明確に記載したヒアリングシートを作成しましょう。
テンプレートは、以下からダウンロードできます。

「面接のヒアリングシート.xlsx」をダウンロード

面接のヒアリングシートを作る流れ

面接のヒアリングシートは、以下の4つの流れで作ります。

  1. 採用する人物像を明確にする
  2. 採用面接の評価項目を決める
  3. 評価項目の評価基準を設定する
  4. 面接の質問例を作成する

それぞれのポイントを詳しく解説していきます。

1.採用する人物像を明確にする

まずは、面接で採用したい人物像を明確にしましょう。
採用する人物像を明らかにすることによって、ヒアリングシートに盛り込むべき判断基準や項目が決まります。

このとき、人物像を具体的に明確化していくことが大切です。
「コミュニケーション能力があり協調性が高い」「仕事に対して積極的」など抽象的なイメージだけではなく、もう一歩踏み込んで考えていきましょう。

経営陣や配属先の部署に聞き取りを行い、以下のような条件を設定していきます。

  • 基礎知識や専門知識で必要な範囲
  • 配属予定先の職種に必要な能力
  • 採用にあたり、重要視する技術や能力

条件を設定する際には、配属予定の部署内で実際に活躍している人材を参考にすると良いでしょう。

2.採用面接の評価項目を決める

採用する人物像を明確化したあとは、採用面接の評価項目を決めます。
評価項目は、採用の基準となるものです。
評価項目があることで、どの項目を優先して確認すべきかといった採用の軸となるものを、面接官同士で共有できるようになります。

配属予定の部署で活躍する人材を採用するために、採用時点ではどのような適性・能力が必要かという観点で項目を定めていきましょう。

面接の評価項目は、以下のような項目が代表的です。

  • 身だしなみ・マナー
  • 話し方・声の大きさ
  • 志望動機
  • 自己PR
  • 論理的思考力
  • 主体性
  • コミュニケーション能力

3.評価項目の評価基準を設定する

評価項目を決めたあとは、それぞれの評価基準を設定していきます。
評価基準がどの程度に達すれば合格かというラインを決める作業です。

評価基準の設定の仕方は、5段階など数値で測る定量評価と、面接官の所感による判断を記載する定性評価を組み合わせて設定するのがおすすめです。

定量評価だけでは、一つの基準だけのワンパターン化した評価しか行えません。
一方で、所感による定性評価だけでは面接官の主観によって評価が異なり、公平な評価が行われない恐れがあります。

例えば、評価基準の合計点数が15点以上などの合格ラインを決め、面接官の自由記述を加点材料として採点していく方法が良いでしょう。

4.面接の質問例を作成する

評価項目・評価基準の設定が終わったら、面接の質問例を作成しましょう。
採用面接に臨む面接官のなかには、質問することに慣れていない人も少なくありません。
事前に質問例を作成しておくことで、スムーズに採用面接を進めることができます。

また、複数の応募者を公平に評価するために、聞き漏れなく質問できるよう、例を挙げておくことは効果的です。

ここでは、項目ごとの質問例を紹介していきます。

応募者の緊張をほぐす質問

面接の冒頭では、応募者が答えやすい質問を挙げて、リラックスして面接が行えるようにしていきます。

● 弊社を知ったきっかけは何でしたか?
● 本日は、どのようにいらっしゃいましたか?電車ですか?
● 昨日は、よく眠れましたか?

志望動機

志望動機に関する質問は、応募者に入社の意欲があるかを見極めるためにも重要です。
しかし、応募者も質問される想定で回答を準備していることも珍しくありません。
そのため、大まかな動機を聞くだけでなく、深堀りした質問で本来の動機を聞くことをおすすめします。

● 当社を志望した理由を教えてください。
● どのようなことを重視して、就職先を選んでいますか?
● 当社に就職したら、どのような目標を持って業務をしていきたいですか?

自己PR

自己PR、これまで身につけてきた専門的な知識・能力などを聞き、募集する業種に適している人材かどうかを見極めていきます。

● 自分のどのような点がセールスポイントだと思いますか?
● あなたの強みを教えてください。
● 〇〇の仕事で、あなたのどのような能力を活かしていきたいですか?

労働条件の確認

早期退職者を出さないためにも、事前に応募した際の労働条件を理解しているか確認しておくことが重要です。
職種の特徴を説明したのち、応募者の理解度を判断しましょう。

● この仕事は◇◇という点が大変苦労する点です。
それについてはどうお考えですか?
● ◯ヵ月に◯回ほど、出張がありますが、可能ですか?
● こちらからは以上です。質問はありますか?

面接のヒアリングシートを作成するコツ

面接のヒアリングシートを作成するコツ

面接のヒアリングシートを作成するコツには、以下の3つがあります。

  • 新卒採用と中途採用でヒアリングシートを分ける
  • 評価項目は最低限に絞る
  • 不適切な質問例を面接官に周知する

一つずつ、見ていきましょう。

新卒採用と中途採用でヒアリングシートを分ける

面接のヒアリングシートを作成するときには、新卒採用と中途採用に分けて作成しましょう。
両者には職務経験の有無という大きな違いがあるためです。

新卒採用は、学生の持つポテンシャルに期待して選考するという点で、人柄や性格など、パーソナルな部分を見極める評価シートを作成していきます。
一方、中途採用では、前職で得た技術や経験など、即戦力として活躍できるかという観点で作成しましょう。

評価項目は最低限に絞る

面接のヒアリングシートを作成するときには、重要な項目だけに評価項目を絞るのがコツです。
チェック項目が多いと、ヒアリングシートを埋めることに注力してしまい、本来の目的である応募者とのコミュニケーションが疎かになる可能性があります。

面接は、応募者の能力を評価するだけでなく、自社の社風や職場の風土にあう人材かどうかを見極める場でもあります。
自社と応募者のマッチ度を把握するためにも、面接での対話は大切です。

そのために、ヒアリングシートの評価項目は、重要な項目だけ記載するようにしておきましょう。

不適切な質問例を面接官に周知する

面接のヒアリングシートを作成するときには、不適切な質問を面接官に周知しておくこともコツの一つです。
家族に関すること、政治・思想に関わること、性的マイノリティに関する事項は採用選考時に配慮すべきであり、応募者に質問すべきではありません。

そのため、面接のヒアリングシートにも盛り込まないよう注意しましょう。
反対に、面接官に周知するために「質問してはいけない例」として記載するのも一つの方法です。

● ご両親は健在ですか?家族構成は?
● 配偶者の職業を教えてください
● 支持政党はどこですか?

面接のヒアリングシートを運用するコツ

面接のヒアリングシートを運用していくときには、以下2つのコツがあります。

  • 定期的に見直して改善していく
  • ヒアリングシートの管理方法を整えておく

一つずつ、見ていきましょう。

定期的に見直して改善していく

面接のヒアリングシートは、定期的に見直して改善していく必要があります。
そのためにも、面接に関わる採用担当者からフィードバックを受けていきましょう。
実際に運用していくなかで、評価項目の改善点が見つかることも少なくありません。

実務で使いやすいヒアリングシートにしていくことで、活用度の高いものとなります。
採用するタイミングや時勢によって内容が変わることもあるため、項目の追加・削除などを行い、新しい評価基準を設定していきましょう。

ヒアリングシートの改善を重ねることで、面接の精度が上がる効果に期待できます。

ヒアリングシートの管理方法を整えておく

面接のヒアリングシートの管理方法を整えておくことも、運用時の重要なコツです。
実際に選考する際は、面接官や人事担当以外にも、現場の社員や経営層なども閲覧する可能性があります。

そのため、ヒアリングシートの管理者と管理方法を具体的に定めておく必要があります。
紙媒体であれば、書類の保管場所、保管期間を決めましょう。
データ形式であれば、どのフォルダに格納し、ファイル名の付け方はどうするのかなど詳細まで設定し、関わる社員に周知しておくことが大切です。

自社にあった面接のヒアリングシートを作成しよう

本記事では、面接のヒアリングシートの作成方法や、作成・運用のコツを詳しく紹介しました。
面接のヒアリングシートを作成しておくことで、応募者を公平に評価できるうえ、効率的に面接を進めることができます。

本記事で紹介した方法を参考にして、自社にあった評価項目を定め、活用度の高いヒアリングシートを作成していきましょう。

執筆者について

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