面接でマスクをつけるべきか、外すべきか悩んだことのある方は多いでしょう。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、大きく変わったマスクへの認識。
かつては採用の場では外すのがマナーだったマスクの着用について、迷いが生じるのも無理はありません。
そこで今回は、採用面接でのマスクマナーや適切なマスクの色・種類、リモート面接での対応などを解説します。
目次
面接でマスクは外すべき?
新型コロナウイルス感染症が収束していない現時点(2022年7月)では、基本的に採用面接の場でもマスクの着用はマナーです。
飛沫感染を予防するうえで、マスクは欠かせないもの。
特に、面接の場では机を挟んで面接官と向かい合い、近い距離で対話する可能性もあります。
断りなくマスク未着用で面接に参加した場合、協調性や危機管理能力、常識に欠けているなどのイメージを持たれてしまう恐れがあるでしょう。
厚生労働省は、屋内で相手との距離を2m以上確保できなかったり、会話が発生したりする場合にはマスクの着用を推奨しています。
(出典:マスクの着用について|厚生労働省)
マスク着用には、相手の表情の読みづらさや声の聞き取りづらさ、呼吸のしづらさなどのデメリットがあります。
しかし、マスク未着用により、相手を感染させてしまうことや、不安な気持ちにさせてしまうなどのデメリットに比べれば大きなものではありません。
特別な事情がない限り、マスクをつけた状態で面接に挑みましょう。
面接でのマスクにおすすめの色や種類とは?
面接にはマスクをつけて臨むことがマナーとなりましたが、どのようなタイプのマスクを着用すれば良いのでしょうか。
以下では面接に好ましいマスクの色や形状を解説します。
面接でのマスクの色は白がベスト
面接でのマスクは清潔感が伝わる白、あるいはライトブルーのものを選ぶと良いでしょう。
白であってもうっすら柄が入っているもの、レースをあしらったものなどは避けることをおすすめします。
マスクが与える印象が、あなたのプレゼンテーションを邪魔してしまう恐れがあるためです。
面接官にあなたの人柄や強み、意欲がうまく伝わるように、マスクはシンプルなものを選ぶのがベストです。
面接時の服装について知りたい方は下記のサイトをご覧ください。
面接には不織布マスクがおすすめ
面接では感染対策の効果が高いとされる不織布のマスクがおすすめです。
ウレタンマスクや布マスクにも飛沫を防ぐ効果がありますが、不織布マスクには劣ることが研究で明らかにされています。
(出典:感染拡大防止に向けた取組|内閣官房新型コロナウイルス等感染症対策推進室)
また、面接官によっては不織布以外のマスクに抵抗感や否定的な印象を持つ人がいることも事実です。
マスクが原因で不採用になることを避けたいなら、不織布のマスクを選びましょう。
黒マスクや布マスク、汚れたマスクはNG
面接での黒マスクは、一般的な白色のマスクと反対色にあり、派手な印象やカジュアルな印象を持たれる可能性があります。
布マスクについても、不織布マスクが一般的に慣れ親しんでいることや、飛沫感染の観点から避けた方が良いでしょう。
汚れたマスクは不潔感やだらしなさ、自己管理力の低さといったネガティブな印象を持たれてしまいがちです。
礼儀正しさや誠実さ、丁寧さが重視される企業では、マスクによる印象が大きなマイナスポイントになってしまう恐れもあります。
面接の場ではデザインの好みや着け心地でマスクを選ばず、清潔感が伝わることを重視しましょう。
面接官に好印象を与えるマスクマナーとは
マスクをつけることが当たり前となった面接ですが、面接官に好印象を与えるにはマスク着用について事前に確認しておくことも大切です。
以下では、面接でのマスク着用の可否をスムーズに確認する方法を紹介します。
面接でマスクを着用することを一言伝えておく
コロナ禍のためマスク着用が通常とはなりましたが、本来ならば面接の場では表情がわかるように顔まわりをスッキリさせるのが理想です。
マスクの着用を当たり前とせず、面接の冒頭 で一言、着用について断っておくと良いでしょう。
タイミングは入室後の挨拶時がベスト。
「失礼します」とマスクをつけた状態で入室したあと、 名前を伝えてから「感染予防のため、マスクをつけた状態でも良いでしょうか」と面接官に確認を取りましょう。
事前に電話で企業に確認しておいても良い
面接でマスクを着用して良いかどうか、事前にメールや電話で企業に確認をとっておくと、相手に丁寧な印象を与えられるうえ、面接への心の準備もしやすくなります。
メールで確認するタイミングとしておすすめなのが、面接の日程を調整する段階です。
このタイミングで確認しておくと、やりとりの手間を増やすことなくスムーズに進められます。
電話で確認する場合には、始業前や就業後、昼食の時間などは避けて連絡しましょう。
そして、無事に採用担当者につながった場合も、相手への配慮を忘れないことが大切です。
「お忙しいなか申し訳ありません」などの言葉や「今はお話しすることが可能でしょうか」との一言を添えて確認すると良いでしょう。
面接でマスクを着用しても表現豊かに見せるポイント
面接時にマスクを着用するデメリットは、顔の半分以上が隠れてしまい表情が相手に伝わりづらいところにもあります。
以下では、マスクをつけていても相手に表現豊かに見せるコツをお伝えします。
眉毛と目の動きで笑顔を表現する
眉毛と目はマスクをしても相手から見える数少ない部位なので、しっかりと動きをつけて感情を豊かに表現しましょう。
口元だけで笑っていても、相手には無表情と同じようにしか見えず、暗い印象を持たれてしまうかもしれません。
面接で明るい印象を持ってもらうには、顔全体で表現したり、リアクションを取ったりすることが大切です。
マスクをつけた状態でどれだけ表現できるかを客観視するために、事前に鏡を使って面接シミュレーションをしてみましょう。
目や眉が隠れないように前髪をスタイリング
マスクで顔の下半分が隠れてしまう分、顔の上半分はなるべく見えやすい状態にしておくことがおすすめです。
前髪がおでこにかからないようにピンで止めると、眉毛の動きがわかり、表情が伝わりやすくなります。
額を出すことに抵抗感を持つ人もいるかもしれませんが、面接の場では一時的なことと割り切って、思い切って前髪を上げてみましょう。
眉の動きが見えるだけでも表情が伝わりやすくなり、面接官に好印象を持ってもらいやすくなります。
伝えたいことはジェスチャーを交えて話す
マスクをつけていると声がこもってしまい、話の内容が相手にうまく伝わらないことがあります。
面接官との会話をスムーズに進めるには、ジェスチャーを活用すると良いでしょう。
上半身を使ったジェスチャーは、マスク着用による伝わりづらさを補えるだけでなく、面接官に注目してもらえる、力を抜いて話せるなどのメリットがあります。
ただし、オーバーなジェスチャーはかえって浮き足立った印象となってしまう恐れもあるでしょう。
事前に鏡でジェスチャーを加えて話す練習や、面接のシミュレーションを撮影して確認することをおすすめします。
マスクを外すかもしれないことも考慮しよう
面接ではマスクを外す可能性があることを考慮して、顔の下半分を見せても良いように準備しておく必要があります。
面接官から顔を見せるようにと言われることもありますし、出されたお茶を飲むときなどにもマスクを外すことになるからです。
せっかく面接でうまく話せても、マスクの下だけノーメイクであったり、髭が生えていたりしていては、面接官からだらしないと思われるかもしれません。
面接当日の朝は、顔全体が見られても大丈夫なように必ず整えておきましょう。
なお、マスクを外すタイミングで中途半端にマスクを顎までずらしたり、外したマスクを直接机の上に置いたりしては不潔な印象を持たれる恐れがあります。
マスクの置き場所に困らないように、面接にはマスクケースを持参しておくことをおすすめします。
リモート面接ではマスクを外すのがマナー
リモート面接では飛沫を対策する必要がないため、基本的にマスクはつけません。
画面越しでのマスクの着用は、より一層声がこもったり、表情が伝わりづらかったりという点で大きなデメリットになり得ます。
また、リモート面接では通信状況により、声や動きが相手に伝わるまでに若干のタイムラグが発生し、テンポ良く会話を進めづらい状況となることもあります。
マスク着用によるデメリットに加え、タイムラグもあると、伝えたいことのニュアンスが面接官にさらに伝わりづらくなるかもしれません。
オンライン上でのマスクの着用は、デメリットばかりとなるので控えましょう。
ただし、同居する家族の事情などでマスクをつけなければいけないのであれば、事前に企業に確認を取っておくことをおすすめします。
採用面接ではマスクマナーを守ることが大切
本章では、採用面接でのマスクマナーや適切なマスクの色・形状、リモート面接でのマスクマナーなどを解説してきました。
マスクの着用は面接結果に直接つながるものではありませんが、時節に合ったマナーを守れているかどうかを面接官にアピールするものとなります。
適切なマナーを身につけているかどうかで、面接官の評価も大きく変わる可能性があるのです。
これから就職活動を控えている方は、ぜひマスクマナーやマスクの選び方、面接中に外す可能性などを考慮して面接の準備をされると良いでしょう。