面接が進むなかで、応募先企業から今後の面接の日程調整メールが届くことがあります。
返信の書き方やメールの送り方など、対応に戸惑っているうちに、どんどん時間が経ってしまっていたという経験はありませんか?
企業から届く日程調整のメールは、提示されている複数の面接候補日から選んだり、自ら希望日を提示したりなど、内容はさまざまです。
返信メールのマナーをしっかりおさえて、できるだけ早く返信したいものです。
この記事では、企業から届いた面接日程の調整メールに、どのように返信したら良いのか、メールを送る際のマナーや書き方などについて、例文を交えて解説していきます。
目次
【シーン別】面接日程の返信メールの例文7選
企業から届く面接日程の調整メールには、いくつかパターンがあり、それによって返信の書き方や注意するポイントが異なります。
失礼のないよう基本的なマナーを守って返信しましょう。
書き方のポイントを、例文と合わせて、シーン別に解説していきます。
例文1.自分で希望の面接候補日を送る場合
自分で希望の日程を送る場合は、可能な限り幅広い日程を提示するようにしましょう。
「10時〜」と記載した場合は、10時から面接希望なのか、もしくは10時以降いつでも調整可能なのかがわかりづらいため、「いつでも調整可能」のようにひと言書き添えると、伝わりやすくなります。
「10時〜16時」のように、時間帯を指定する場合は、終わる時間の「16時」が面接開始時間として可能であると認識されないために、「16時に面接終了を希望です」とひと言添えると、調整する側も明確に認識できるでしょう。
企業側と都合が合わなかった場合に備え、「上記の日程でご調整が難しい場合は、お手数ではございますが、再度ご連絡をいただけましたら幸いです」「あらためて候補日を提示させていただきたいと思います」のような一文を添えると、より丁寧な印象になります。
【件名】Re:面接日程について
〇〇株式会社
人事部 〇〇様
お世話になっております。
この度、貴社に応募させていただきました、〇〇 〇〇と申します。
面接日程のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
希望の日程を、下記に記載させていただきました。
1. ◯月◯日(月)終日可能
2. ◯月◯日(火)◯時〜△時(△時に面接終了を希望しています)
3. ◯月◯日(金)◯時〜◯時
4. ◯月◯日(月)◯時以降、いつでも調整可能です
上記の日程でいかがでしょうか。
お忙しい中大変恐縮ですが、ご検討・ご調整いただけましたら幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
〇〇 〇〇(名前)
電話番号:
メールアドレス:
例文2.企業から面接候補日の指定がある場合
企業から候補日が指定された場合、その日程が可能であれば「ご提示いただいた下記の日時にお伺いします」と返信しましょう。
企業から候補日が複数提示された場合は、可能な候補日をすべて記載するのが良いでしょう。
採用担当者が、ほかの応募者との日程調整がしやすくなります。
そのうえで「ご提示いただいた候補日より、下記の日程を希望しております。ご調整いただけましたら幸いです」とひと言添えましょう。
複数の候補日が提示されていても、一つの日程のみ調整可能な場合は、「下記の日程にご調整いただくことは可能でしょうか」のようにひと言添えると丁寧な印象になります。
日にちだけでなく、面接開始時間の候補枠がいくつか提示されている場合は、何時の枠が可能であるのか、もしくは終日可能であるかもわかりやすく記載しましょう。
【件名】Re:面接日程について
〇〇株式会社
人事部 〇〇様
お世話になっております。
貴社の求人に応募いたしました、〇〇 〇〇と申します。
面接日程のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
ご提示いただいた候補日から、下記の日程を希望しております。
1. ◯月◯日(水)15時
2. ◯月◯日(木)15時
3. ◯月◯日(金)終日調整可能です
ご多忙の中恐れ入りますが、ご調整いただけましたら幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
〇〇 〇〇(名前)
電話番号:
メールアドレス:
例文3.指定された面接候補日で調整できない場合
企業から提示された候補日で調整ができない場合は、まず日程を調整してくださったのにも関わらず伺うことができないことに、お詫びの気持ちを伝えることが大切です。
調整できない理由も簡潔に伝えましょう。
「出張の予定が入っているため」など、やむを得ない明確な理由がある場合は、そのように伝えます。
他の会社の面接が入っていたり、簡潔に理由を伝えることが難しい場合は「諸事情により」と伝えても問題ありません。
あわせて、自身の都合の良い日程を複数提示しましょう。
何度も日程調整のやり取りを繰り返すことがないように、この場合もできるだけ広い範囲で調整可能な日時を提示するようにしてください。
日程は採用担当者に、面接への参加を強く希望していることが伝わるように、できるだけ最短の日を提示するのがおすすめです。
【件名】Re:面接日程について
〇〇株式会社
人事部 〇〇様
お世話になっております。
先日、一次面接の機会をいただきました、〇〇 〇〇と申します。
この度は、二次面接の日程のご連絡をいただき、ありがとうございました。
大変恐縮ですが、ご提示いただいた日程におきまして、諸事情により貴社にお伺いすることが難しい状況です。
私の都合で大変申し訳ございませんが、以下の日程でご調整していただくことは可能でしょうか。
第1希望 ◯月◯日(金)13時以降いつでも調整可能です
第2希望 ◯月◯日(月)終日可能です
第3希望 ◯月◯日(火)10時〜15時調整可能です
お忙しい中お手数をおかけしまして、誠に申し訳ございません。
大変恐縮ではありますが、ご検討いただけましたら幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
〇〇 〇〇(名前)
電話番号:
メールアドレス:
例文4.一度決定した面接の日程を変更したい場合
面接の日程を変更したい場合は、一度決まったものを、こちらの都合で変更していただくことになるので、まずお詫びの気持ちを伝えましょう。
あわせて採用担当者側に、しっかり納得してもらえる理由を伝えることも大切です。
「出張の予定が変更になり、◯日まで東京に不在のため」「急な顧客対応が必要になり、取引先を訪問するため」など、正直な理由を簡潔に伝えましょう。
この場合も、自身の都合の良い日程を提示してください。
なかなか調整がつかず、何度も日程調整のメールを繰り返して採用担当者側に手間をかけることがないよう、複数の日程を広い範囲で伝え、できるだけ最短の日程を提示するようにしてください。
【件名】Re:面接日程について
〇〇株式会社
人事部 〇〇様
お世話になっております。
先日、面接の日程を調整していただきました、◯◯ ◯◯と申します。
◯月◯日(月)13時より、貴社にて面接のお時間をいただいておりましたが、
急な顧客対応が必要になり、ご調整いただいた日時にお伺いすることが難しくなってしまいました。
お忙しい中、日程調整をしていただいたにも関わらず、大変申し訳ございません。
誠に勝手ではございますが、以下の日程で再度、面接のお時間を調整していただけたらと思い、ご連絡させていただきました。
大変恐縮ではございますが、ご検討いただけましたら幸いです。
1. ◯月◯日(月)終日可能
2. ◯月◯日(水)10時〜16時(16時に面接終了を希望しています)
3. ◯月◯日(金)10時以降いつでも調整可能です
4. ◯月◯日(月)終日可能
この度は、ご迷惑・お手数をおかけし、大変申し訳ございません。
ご確認のほど、何卒よろしくお願いいたします。
〇〇 〇〇(名前)
電話番号:
メールアドレス:
「面接の日程を変更をしたい場合の、メールや電話での対応方法」については、こちらでも詳しく解説しています。
例文5.企業からの返信がこない場合
日程調整のメールを返信したのにも関わらず、そのあとの連絡が何もない場合は、まずは最後にやり取りをしたメールから、1週間は返信を待ってみましょう。
返信予定日が知らされている場合は、その日から1〜2日待ってみましょう。
あくまでも予定日なので、採用担当者の都合によって前後する場合があります。
ある程度待っても、返信が来ない場合は、再度メールを送るか、電話で問い合わせてみましょう。
採用担当者がメールの返信を忘れている可能性もゼロではありませんが、他の業務が忙しかったり、応募者が多くその対応や、日程調整自体に時間がかかっているだけの場合もあります。
「まだ返信がない」のように相手を責める言葉ではなく、「まだこちらで確認ができない」のような、謙虚な表現で送りましょう。
【件名】Re:面接日程について
〇〇株式会社
人事部 〇〇様
お世話になっております。
この度、貴社の求人に応募させていただきました、〇〇 〇〇と申します。
先日、面接の機会をいただけるとのことで、日程調整のメールを採用ご担当者様より頂戴いたしました。
お忙しい中、面接のお時間をいただけたこと、また、ご丁寧に日程調整のご連絡をくださいましたこと、大変感謝しております。
面接日程につきまして、確認させていただきたいことがあり、ご連絡いたしました。
◯月◯日(月)10時より面接希望の旨、ご返信をさせていただいたのですが、
今のところ、面接日時などについてこちらで確認ができておりません。
ご多忙の中、大変恐縮ではございますが、
ご確認いただき、ご連絡をいただけましたら幸いです。
もし、このメールと入れ違いにご連絡をいただいておりましたら、大変申し訳ございません。
何卒よろしくお願いいたします。
〇〇 〇〇(名前)
電話番号:
メールアドレス:
例文6.確定したメールに返信する場合
面接日程が確定したメールが届いたら、返信をしましょう。
まず日程調整してもらったことに、お礼を述べることも大切です。
確定した日程と、指定されている場所や持ち物があれば、再度記載することで、その内容で問題ないこと、または間違いがないことを、採用担当者と再確認することができます。
面接の日程が確定したことで安心してしまいそうですが、日程確定メールにも返信をするのがマナーです。
最後まで、できるだけ早い対応と、ビジネスメールのマナーに沿った丁寧なメールのやり取りを心がけましょう。
【件名】Re:面接日程について
〇〇株式会社
人事部 〇〇様
お世話になっております。
〇〇 〇〇と申します。
面接日程のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
ご指定の日時に、必要書類を揃え、貴社にお伺いいたします。
◯月◯日(水)10時
〇〇株式会社 3階会議室(B3)
面接のお時間をいただけましたこと、大変ありがたく存じます。
当日は、何卒よろしくお願い申し上げます。
〇〇 〇〇(名前)
電話番号:
メールアドレス:
例文7.面接を辞退したい場合
面接を辞退したい場合は、採用担当者にできるだけ早く連絡を入れましょう。
採用担当者は、他の面接参加者との日程調整や、面接官である役職員のスケジュールなどを調整する必要がある場合もあります。
企業側に迷惑をかけることのないよう、迅速に対応しましょう。
辞退の理由については、詳しく述べる必要はありません。
「一身上の都合により」と添え、面接の機会をいただけたことなどへの感謝の気持ちを、一言伝えることも大切です。
面接を辞退した場合は、これまでの面接日程調整のメールとは異なり、最後に「末筆ですが」「末筆ではございますが」と企業の今後の活躍を願うフレーズを加えて締めくくると、より丁寧な印象になります。
【件名】Re:面接日程について
〇〇株式会社
人事部 〇〇様
お世話になっております。
◯◯ ◯◯と申します。
この度は、面接日時のご連絡をありがとうございました。
誠に申し訳ございませんが、一身上の都合により、
面接を辞退させていただきたく、ご連絡させていただきました。
お忙しい中、お時間を割いていただいたにも関わらず、大変申し訳ございません。
末筆ながら、貴社のますますのご発展とご活躍をお祈り申し上げます。
〇〇 〇〇(名前)
電話番号:
メールアドレス:
面接を辞退したい場合の、もっと詳しいメールや電話での断り方については、こちらをご参照ください。
面接の日程メールの返信の仕方
返信メールの内容や書き方と同じく、押さえておきたいのが、メールを送信する際のマナーと注意点です。
返信メールの印象が悪くならないよう、メールを送信する際に、守っておきたいポイントをまとめました。
返信にあたって押さえておきたいマナー
基本的なビジネスメールのマナーに沿って、返信することはとても大切です。
採用担当者は、多くの業務や他の応募者の対応などもしています。
ビジネスメールのマナーを守ることは、社会人としてのマナーがあることのアピールだけではなく、相手に余計な手間や、迷惑をかけない気遣いにもつながります。
就職後も、業務のなかでメールをやり取りする機会は多々あります。
この機会に、基本的なビジネスメールのマナーをしっかりと習得しましょう。
面接メールの返信はなるべく早く行う
返信のタイミングも気を付けたいポイントです。
企業の採用担当者は、多くの候補者のメールを受け取り、面接日程を作成しています。
返信が遅いと面接の日程調整ができないだけでなく、相手の時間を奪うことにもつながります。
したがって、採用担当者から面接希望日のメールを受け取ったら、なるべく早い返信を心がけましょう。
遅くとも24時間以内 にメールを返信します。
もし、日程が確定しないのであれば、まずはメールでその旨を連絡することが大切です。
希望日は確実に対応できる日を伝える
面接日程をこちら側から送る際、希望日は確実に対応できる日を選びましょう。
後日あらためて変更が必要になった場合、相手に大きな手間がかかってしまいます。
また、採用担当者側の負担を考慮し、面接希望日の候補は3日以上提出しましょう。
他の予定もある日については、対応できる時間帯も一緒に記載しておく必要があります。
Web面接の場合は返信不要な場合も
Web面接の場合、返信不要なケースも少なくありません。
企業がメールを送る際は、「送信専用のアドレス」から送られていることがあります。
「本メールにご返信いただいても、ご返答できませんのでご注意ください」のように記載がある場合、返信は不要です。
「面接の参加有無についてご返信ください」や「内容を確認されましたら、ご返信くださいますようお願いします」と記載がある場合は、必ず返信しましょう。
Web面接の場合も、書き方は通常の面接と同じように返信して問題ありません。
日程調整後のお礼メールは感謝の気持ちを伝える
面接日確定のメールが届いたら、日程を承諾したことがわかるメールを返信します。
このときに「面接調整してくださりありがとうございます」という1文を加えておくと良いでしょう。
ただし、「メールの返信は不要」とあった場合は送らなくても大丈夫です。
また、面接後のお礼メールは強制ではありませんが、送ったほうが印象が良くなります。
詳しくは下記の記事をご参照ください。
返信メール作成時のマナー
次は、実際のメールを作成するときのビジネスマナーについて例を用いて説明していきます。
会社のメールアドレスは使用しない
在職中に転職活動を行う場合は、現在の職場で使用しているメードアドレスを使うことは避けましょう。
会社のアドレスはあくまでも、その会社の業務に関するやり取りを行うためのものです。
Gmailなどのフリーメールを使うと良いでしょう。
転職活動の際には、転職活動専用のメールアドレスを一つ用意しておくと、企業からメールが来た際も、わかりやすく管理できるのでおすすめです。
メールアドレスは、複雑な配列でわかりづらいものや、ペットなどの名前が入っていて、プライベート感の強いものも避けたほうが良いでしょう。
件名は変えずに返信する
採用担当者は、日々多くのメールのやり取りをしています。
そのなかで、 件名から内容が読み取れないメールは、見逃してしまう可能性もあります。
したがって、 以前からやり取りしていたメールの返信であることがわかるよう、メールの件名は変えずに返信しましょう。
双方からの返信が続き、「Re:Re:Re:……」と続いてしまいそうになったら、「Re:」を一つか二つ残し、残りは削除して返信するのがマナーです
本文を残し、全員に返信する
メールを返信する際には、本文は削除せずに、残したまま返信しましょう。
本文を削除してしまうと、採用担当者はメールのやり取りの経緯がわからず、状況を把握しづらくなります。
また、「cc」に宛先が入っていたら、そのまま返信しましょう。
「cc」に他の宛先が入っている場合は、複数人でメールの内容を共有する目的があります。
差出人のみに返信してしまうと、先方に迷惑をかけてしまう可能性があるので、気を付けましょう。
宛名の会社名・部署名・名前は正確に記載する
宛名の会社名や名前は正確に記載しましょう。
会社名、部署名、役職名、氏名(様)の順に書きます。
長くても、2行以内に収めるとスマート です。
担当者の名前がわからない場合は、「会社名、部署名、ご担当者様」宛でメールを作成します。
また、よくある間違いが法人格や会社名を省略してしまうケースです。
「〇〇(株)」は略称になるため、「〇〇株式会社」と正式名称を記載しましょう。
忘れずに署名を記入する
署名はメール内の名刺の役割を果たすため、忘れずに記入します。
氏名、電話番号、メールアドレスを書きましょう。
難しい敬語は使わない
難しい敬語を無理に使うと、誤って使用してしまうことが少なくありません。
敬語を使うときは、必ず正しい使い方かどうか確認するよう心がけましょう。
下記に間違えやすい敬語をまとめたので参考にしてみてください。
<誤 → 正>
誤 | 正 |
よろしくお願いします | よろしくお願いいたします |
了解しました | かしこまりました |
拝見させていただきました | 拝見しました |
御社 | 貴社(話し言葉は御社) |
すいません | 申し訳ございません |
面接日程調整のメールは、確実な内容で早く送ろう
本記事では、面接の日程調整メールを作成する際の注意点について説明してきました。
面接に関するメールは、確実な内容で早く返信することが一番大切です。
メール内容に不備があったり、連絡が遅くなったりしてしまうと、採用担当者の心証を害します。
早めの準備、行動を心がけましょう。
企業側が送る「面接日程のメール」の書き方やマナーを知ると、就活する際の対応方法のヒントになるかもしれません。