面接時のスーツのボタンは開ける？閉める？男女別のマナー

面接で着用するスーツは、色・形などの外見だけではなく着こなしも大切です。
特に、スーツのボタンは開けているとはだけ、閉めると身体にフィットするので、全体的な印象が変わります。

また、立ったり座ったりするたびにボタンの開閉をするべきか悩む方もいらっしゃることでしょう。
今回は、面接で着用するスーツのボタンの開閉について、男女別のマナーをくわしく解説します。

面接時にスーツのボタンは開けるのか？閉めるのか？

スーツのボタンをどう開閉するかのマナーは、男女の違いやボタンの数で変わります。
面接で失礼にならないように、まず一般的なスーツのボタンのマナーを理解しておきましょう。

男性の場合

男性が面接で着用するスーツは、2つボタンと3つボタンの2種類があります。
どちらを着用するかでボタンの開閉マナーは変わりますが、共通しているのが次のマナーです。

• 一番下のボタンは外す
• 着席しているときは全部外しても良い
• 立ち上がったら一番下のボタン以外を閉める

男性のスーツの場合、一番下のボタンは飾りボタンといわれており、外すことを前提にしています。
閉めてしまうと、スーツのシルエットを崩すかもしれないので注意してください。

シングルスーツ2つボタン

2つボタンのシングルスーツを着用して面接を受ける人は、上のボタンだけを閉めましょう。
上のボタンが閉めてあれば、着席していても上半身のラインが崩れないので、真面目さや誠実さをアピールできます。

着席したときに窮屈さがあるようなら、上のボタンを開けても良いでしょう。
ただし、ボタンをすべて開けて座ることを「だらしない」と見る面接官もいます。
スーツを着慣れていないと、ボタンの開閉に手間取るかもしれないので、上のボタンはできるだけ閉めたままにしてください。

シングルスーツ3つボタン

3つボタンのシングルスーツを着用して面接を受けるときは、上2つのボタンを閉めるか、真ん中のボタンだけを閉めるのがマナーです。
ただし、3つボタンのスーツには次の2種類があり、どちらを着用するかによって閉めるボタンが変わります。

• 3つのボタンがすべて見えているスタンダードタイプ
• 一番上のボタンがスーツの襟に隠れている段返りタイプ

スタンダードタイプなら、基本的に上2つのボタンを閉めます。
段返りタイプは真ん中のボタンだけを閉めましょう。

女性の場合

女性のスーツは、ボタンの数もデザインも豊富なので、着こなし方に迷う方もいるかもしれません。
ボタンの閉め方一つで印象が変わるので、マナーを守ることが大切です。
女性が面接でスーツを着用するときの、ボタンの閉め方を解説します。

ボタンの数に関係なくすべて閉める

女性が面接でスーツを着用するときは、ボタンの数に関係なくすべて閉めましょう。
女性のスーツは、ボタンを閉めたときにシルエットが美しくなるように作られています。
つまり、ボタンを外してしまうとシルエットが崩れてしまい、だらしなく見えてしまいます。

「一番下のボタンを外す」というマナーは男性だけですので、胸元やウエストが苦しく感じても外すのは良くありません。
面接の前に一度スーツを着てみて、自分の体型にフィットしたスーツを用意してください。

着席時も閉める

面接を受ける女性は、着席のときもスーツのボタンを閉めましょう。
面接で着席するときのボタンを外しても良いのは、男性だけです。
複数人で面接を受けるとき、周囲の男性がボタンを外して着席する可能性もあります。
つられてボタンを外さないように気をつけてください。

面接で男性のスーツのボタンは2つ？3つ？

面接で男性が着用するスーツは、2つボタンと3つボタンの2種類です。
どちらを着用しても問題ありませんが、選んだスーツによって面接官に与える印象が異なります。
それぞれの特徴を解説するので、スーツ選びの参考にしてみましょう。

定番はシングルスーツ2つボタン

シングルスーツの2つボタンは、ビジネスシーンだけではなく、フォーマルでも活躍する定番のスタイルです。
ネクタイが見えるVゾーンが大きく、ウエストまで縦長なので、シャープですっきりした印象を与えます。

欧米人と比較するとコンパクトな体型の日本人は、2ボタンスーツの特徴を十分に活かせることでしょう。
面接でスマートさを伝えたい人におすすめです。

真面目な印象のシングルスーツ3つボタン

面接で真面目な印象を与えたい人には、3つボタンのシングルスーツがおすすめです。
3つボタンスーツは、上2つのボタンを閉めると体にフィットする作りなので、全体的にかっちりとして真面目な印象になります。
医療機関や金融機関など、誠実さ・真面目さを重視する面接にふさわしいでしょう。

一点だけ注意しなければならないのが、段返りの3つボタンのケースです。
段返りの3つボタンは装飾の意味が強いので、実際に閉めるとかえって見苦しくなります。
シングルスーツの3つボタンを選ぶ際は、ボタンの閉め方と体へのフィット感を良く確認しましょう。

面接で女性のスーツのボタンはいくつ？

女性が面接で着用するスーツのボタンは、1つから3つのものが一般的です。
どのスーツを選ぶかで着る人の印象が変わります。
それぞれの特徴をくわしく解説しましょう。

カジュアルなイメージのシングルスーツ1つボタン

1つボタンのシングルスーツは、カジュアルな雰囲気が出て明るく活動的な印象を与えます。
ボタンの位置がウエスト近くなので、ボタンを閉めると全体的にすっきりと見えることでしょう。

ただし、1つボタンのシングルスーツは胸元が大きく開いているので、カップ数が大きいと強調される可能性もあります。
印象を明るくするのは良いのですが、堅めの企業には好まれません。
1つボタンのシングルスーツは、面接を受ける企業の業種や自分の体型を考慮して選びましょう。

定番はシングルスーツ2つボタン

2つボタンのシングルスーツは、男性だけではなく女性にも定番です。
胸元が開きすぎず、やわらかく女性らしさを表現するデザインなので、幅広い業種の面接で活躍します。

さらに、2つのボタンが胸元のVラインを狭くしてくれるため、全体的に真面目な印象を与えられることでしょう。
サイズが合っていないときれいなシルエットが出ないので、面接前に一度試着して、理想的なシルエットの2つボタンスーツを選んでください。

真面目な印象のシングルスーツ3つボタン

3つボタンのシングルスーツは、ボタンを閉めるとクラシカルで、世代を超えた真面目さを演出できます。
胸元のVゾーンが狭く、フィットしたラインが控えめに女性らしさを表現するので、全体的に「できる女性」のイメージを出せるでしょう。
時代に左右されないデザインは、堅めの企業・職種にも好印象です。

面接を受ける企業・職種に合わせ、自分の体型に合った3つボタンのシングルスーツを選んでみましょう。

就活生はスーツのボタンの開閉を気にしすぎることはない

前述のとおり、女性は着席時もスーツのボタンは閉めたままですが、男性の着席時はスーツのボタンを外しても問題ありません。

すでに社会人経験がある転職希望者は、スーツのボタンを開け閉めするのもスムーズでしょう。
しかし、スーツに慣れていない就活生は、そこまでボタンの開け閉めを気にしなくても大丈夫です。
男性の就活生が、スーツのボタンの開け閉めを気にしすぎなくて良い理由を解説します。

ボタンの開閉にもたつくと不恰好

スーツのボタンは、閉め方にもマナーがあります。
スムーズにボタンを開閉できれば良いのですが、慣れていないともたついてしまい、面接で慌ててしまうことでしょう。
もたつきながらボタンを開閉するのは不恰好で、印象が良くありません。

さらに、就活生がボタンを開閉する姿を見て、面接官が悪い印象を持つおそれもあります。
ボタンの開閉自体はマナー違反ではありませんが、就活生という立場から考えて「だらしない」と感じる面接官もいます。
就活生は、スーツのボタンの開閉をあまり気にしすぎないようにしましょう。

就活生らしさも大切

面接では、就活生らしさを示すのも大切なポイントです。
就活生の場合、ほとんどの方がスーツを着慣れていないことでしょう。
ボタンを気にせず面接に向き合う姿のほうが、面接官に好印象を持たれることもあります。

逆に、手際良くボタンを開閉する姿を見ると、就活生らしさをあまり感じられず、「本当に就活生なのか」と疑ったり、「生意気だ」と感じたりする面接官もいることでしょう。
スーツのボタンは無理に開閉せず、就活生らしさを重視して面接にのぞんでください。

面接で着用するスーツの色が気になる方は、以下のページもご参照ください。

面接時のスーツのボタンはマナーを守って閉めよう

面接で着用するスーツは、ボタンの数や男女の違いで閉め方のマナーが変わります。

男性は、2つボタンのシングルスーツなら上だけ、3つボタンなら上2つか真ん中のボタンだけを閉めましょう。
また、座るときにはボタンを外すのが本来のルールですが、就活生がスーツのボタンを開閉すると面接官の印象が悪くなるおそれもあります。
スーツのボタンは無理に開閉せず面接を受けましょう。

女性用のスーツは、ボタンを閉めることを前提にして作られているので、数に関係なくすべてのボタンを閉めてください。