事務職の活躍の場は、一般企業や医療機関から、公的機関まで、多岐にわたります。
そのため、履歴書に書く志望動機も、応募先の職場に合うものを考えなければなりません。
今回は、事務職の志望動機の書き方や、職種別・経験別の例文を解説します。
目次
事務職の志望動機に盛り込むべき要素
志望動機は、以下の3点を盛り込んで記載してください。
- どうして事務職なのか・応募先の企業を選んだのかの理由
- 志望動機につながる具体的なエピソード
- どのように貢献したいか
以下でくわしく解説します。
理由:どうして事務職・その企業なのか
まずはじめに、なぜ事務職なのか、なぜその企業でなければいけないのかがわかるように、結論を簡潔に伝えましょう。
この際に重要なのが企業研究です。
特に事務職の場合は、企業ごとに業務内容や求められるスキルが異なるため、応募先の企業についてより詳細に調べる必要があります。
具体例:志望動機につながるエピソード
次に、志望動機を裏付けるエピソードを記載してください。
最初に結論を伝えたうえで、そこに至るまでのエピソードが記載されていると、志望動機に説得力が増します。
意欲:事務職として企業に貢献する姿勢
最後に、企業にどのような形で貢献したいかを述べます。
「前職で身につけたサポート力を役立てたい」「資格を活かして事務作業の効率をあげたい」など、具体的な例を挙げると、入社後に活躍する姿をイメージしやすいため、高評価につながりやすいです。
事務職の志望動機で他の人と差をつける書き方
事務職は、求人数に対して応募数が多い職種です。
そのため、採用されるためには、他の応募者よりも秀でている点や、差別化できる点をアピールする必要があります。
ここでは、志望動機で他の応募者と差をつけるためのポイントを見ていきましょう。
志望企業ならではの内容にする
志望動機は、応募する企業に応じたものにしましょう。
事務職は、業界や企業ごとに業務内容が違い、求められるスキルもさまざまです。
たとえば、営業事務では電話対応のサポートもしますし、医療事務ではある程度の医療知識も必要です。
応募する企業が求める人材像を理解したうえでアピールできると良いでしょう。
業務経験・スキルをしっかり伝える
入社後に活かせる業務経験やスキルがある場合は、しっかりと伝えましょう。
事務職としての経験がなくても、事務職に活かせるスキルを持っていれば、志望動機に盛り込むことで採用されやすくなります。
たとえば、パソコン操作が得意で、文書作成や表計算のソフトを使いこなせるならば、企業も入社後の活躍をイメージしやすいでしょう。
第三者からの評価を加える
志望動機で自身のスキルや経験をアピールする際には、第三者からの評価や、定量的な結果を添えることで信憑性が増します。
たとえば、「表計算ソフトの扱いが得意です」とだけ伝えるより、「表計算ソフトで勤怠管理シートを作成したことで、勤怠管理にかかる時間が○時間減り、社内でも便利になったと好評でした」と伝えたほうが、より魅力的な志望動機になるでしょう。
将来のビジョンを見据えた内容を含める
将来を見据え、長期的なビジョンを示すことも重要です。
事務職では、仕事内容や待遇が大きく変わることはあまりありません。
しかし、資格の取得などでスキルアップを図れば、企業への貢献度を高めることができます。
安定性のある職種だからこそ、スキルアップの姿勢を見せることで、他の応募者との差別化が可能です。
【経験・職種別】事務職の志望動機の例文
ここからは、事務職の志望動機の例文を、経験・職種別にご紹介します。
新卒
社会人経験のない新卒者も、アルバイトやサークルでの経験、事務職に活かせる資格などはアピールポイントになります。
【例文】
もともとパソコンに興味があり、幼い頃から日常的に文書作成を行ってきました。
表計算ソフトも使いこなせるようになり、恩師のすすめでMOSも受けて合格しています。
大学に入ってからスーパーでアルバイトをしていますが、資格を持っていることから事務作業を手伝う機会もあり、もっとスキルを活かしたいと思うようになりました。
御社の一般事務では、顧客のデータ管理や文書作成などで貢献しながら、将来的に経理の資格も取得したいと考えています。
事務職未経験者
事務職の経験がない人が、他の職種からの転職を志望する際には、過去の経験から事務職に活かせる経験をアピールしましょう。
たとえば、事務職の経験がなくてもパソコンのスキルがあったり、活かせる資格を持っていたりすれば、事務職も可能だと判断してもらえるでしょう。
現職では、家電量販店で接客販売を行ってきました。
大学時代にパソコン検定3級を取得していたので、繁忙期には事務処理の仕事を手伝った経験もあります。
御社の事務職では接客・電話対応もありますので、コミュニケーション能力を活かし、幅広くサポートしたいと考えています。
転職・経験者
事務職経験者が転職する場合は、実務経験の年数や、スキルアップの展望を盛り込むと良いでしょう。
私は、大学卒業後に〇〇株式会社へ就職し、6年間事務職に携わってきました。
ビジネスマナーの良さを評価され、新人教育を行った経験もあります。
事務職の仕事は、書類作成から接客対応、伝票の整理と多岐にわたるので、効率的な作業をしなければならないと考えています。
御社では、企業全体で業務のスリム化・効率化を図っており、魅力を感じて希望いたしました。
経理事務
経理事務を志望する場合は、お金に関する仕事であることを踏まえて、適正やスキル、経験をアピールしましょう。
私は前職も経理事務として働き、会社のお金の管理に携わってきました。
1円の間違いもないよう何度も確認し、決算書の間違いを見つけて上司からお誉めいただいた経験もあります。
御社は幅広い事業展開をしており、経理事務の仕事にやりがいを感じて応募いたしました。
私の几帳面な性格を御社で活かし、さらにスキルアップして御社のお役に立ちたいと考えています。
一般事務
一般事務の仕事は、専門性の高い事務職よりも幅広い業務に対応します。
得意な仕事をアピールしつつ、一般事務の業務全体に対応できることをアピールしましょう。
御社ではさまざまな事業展開をしており、データ入力や資料作成・整理・各事業部の補助など、業務内容が多岐にわたります。
今まで培ってきた経験とパソコンスキルを活かし、将来的には業務の効率化をご提案できればと考えます。
営業事務
営業事務は、資料の作成や、電話対応など、営業のサポートをメインで行う業務職です。
営業事務の志望動機では、サポート業務に役立つスキルをアピールすると良いでしょう。
前職では営業事務として営業を支え、さまざまなサポートを行いました。
担当営業に代わってクレーム対応をした際も、お客様が納得いくまでお話ししたことで信頼をいただき、円満に処理し、お褒めの言葉をいただきました。
営業事務は、営業と良い人間関係を築き、お互いに信頼しあってサポートしなければならないと考えています。
御社のお互いを尊重しながら助け合う社風は、営業事務としてより良い仕事ができると思い応募しました。
総務事務
総務事務は、会社の備品から施設管理まで、幅広い業務を担当します。
そのため志望動機では、広い視点で全体を見渡せることをアピールすると有効です。
過去には営業事務を経験し、コミュニケーションスキルを磨きました。
パソコンスキルを評価され、データ入力や商品の発注・管理を手がけたこともあります。
それぞれの業務を行うなかで、もっと規模の大きい企業で、包括的な仕事に携わりたいと考え、御社の総務事務に応募しました。
事務職でも自身の強みをアピールできる志望動機を考えよう
事務職には、一般事務・営業事務・経理事務・総務事務など、さまざまな種類があり、求められる経験やスキルも異なります。
そのため、志望動機を考える際には、企業研究を十分に行い、求める人材像に応じたアピールを行いましょう。